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風、薫る35話感想・仲間由紀恵登場と直美の「断る」を元教師が考察

仲間由紀恵さんが演じる和泉千佳子がついに登場した35話。

乳がんの疑いで入院した侯爵夫人に、病院は上等病室とVIP待遇で臨んだ。

でも、千佳子の「退院します」のひとことで、病院全体が震え上がった。

こんにちは、なおじです。社会科教師を35年、校長を11年やってきた元教師が、毎朝欠かさず風薫るを見ています。
(本日は、仕事のため夕方視聴ですが‥。)

今日の35話、見終わってすぐに「これ、教育現場でもよくある構図だなあ」と思いました。

責任の所在をどこに置くか、という問題です。

この記事でわかること

  • 丸山エピソードが示す「りんと直美」の圧倒的な違い
  • 直美のお守りシーンの意味と、見えてきた伏線
  • 仲間由紀恵・千佳子の登場と、病院側の思惑
  • 藤田の「策」が持つ本当の意味(なおじ考察)
  • 直美の「断る」はミスリードか? 次週への期待
目次

丸山の一言が示すりん・直美のW効果

「あんたがいたらなあ」という言葉の重さ

直美の休日明けで病院に戻ってきた冒頭シーン。

丸山さんが「あんた(りん)がいたらなあ」とぼそっとつぶやく。

この一言、さらっと流れたけれど、すごく大事な場面だと思う。

丸山さんが言うには、りんが休んでいたその日、大家さん(直美)が病室を仕切った。

キビキビ食事をさせられて、薬をきっちり飲まされて、歩く練習まで課された。

薬のことで頼み事もさせてしまったし、なんだかみんな文句が言いづらかったと、患者さんたちが口々に言う。

なおじ的に思うのは、これって直美の看護が「悪かった」ということじゃないんですよね。
ちゃんとやってたんです、直美なりに。

ただ、下心ありありは患者さんたちにもばれてたってことか(笑)

まんざらでもないりん

まんざらでもないりんの顔が映ったとき、思わずにやっとした視聴者も多かったんじゃないかな。

患者さんから「あなたがいてくれると違う」と言ってもらえること、これは園部さんの件で落ち込んでいたりんには、本当に救いの言葉だったと思う。

元教師として思うのは、認めてくれる言葉って、こういうタイミングで来るものなんですよね。

頑張っているときより、しんどくなっているときに届く「ありがとう」の方が、ずっと深く刺さる。

でもなあ、直美にとっては、「りんがいた方がよかった」みたいに受け取れる状況つくられたら、けっこうつらいよな、とも思う。

一生懸命やってたんだからね。うん、直美、がんばってたよ。

👉関連記事:風、薫る34話感想・直美のしたたかさに全員が動いた

直美のお守りが開かれた日

行方知れずの娘が見つかった場面

りんの休日の翌日は直美の休みだった。
その日、直美は長屋で思わぬ場面に出くわす。

以前、行方知れずの娘を探していたという女の人が、長屋に挨拶に来ていた。
その女性が、娘を連れてきていた。

娘と再会できたんだね。

これ、直美にとっては大きな場面だったと思う。

他人の家族の再会を目の前で見た直美が、肌身離さず持っていたお守りをそっと開ける。

そこには何かが入っていた。

でも何が入っていたのかは、このシーンでは明かされなかった。

お守りの伏線はどこへ向かうか

なおじの考えでは、直美が大切にしてきたお守りは家族との唯一の繋がりだ。

東京育ちで、ひとりでここまでやってきた直美。その孤独の根っこにある何かが、このお守りには入っている。

「他人の家族の再会」という場面を直美が目撃したことで、直美の家族の話が動き始める予感がした。

来週の予告でも直美の出生にまつわる話が動くらしい、とリアルサウンドが報じていた。
このお守りのシーン、単なる情感演出じゃない。しっかり伏線だと思う。

もしかして、仲間由紀恵演じる和泉千佳子と直美は、何か関係があったりして‥。

お守りの 中身は言えぬ 次週へ

仲間由紀恵の千佳子登場で病院が震えた

「あのランプをどうにかして」の圧力

35話のメインはこっちだ。
和泉侯爵家の夫人・千佳子(仲間由紀恵)が、乳がんの疑いで入院してくる。

病院は上等の病室を用意し、医師も看病婦も総動員でVIP扱い。

なぜかといえば、華族の奥様の手術を成功させれば、病院の評判が上がるからだ。
これ、昔からある「権力と医療」の関係性ですよね。

でも千佳子は次々と不満を言い始める。

「あのランプはどうにかなりますかしら」
「少し暑いわ」

担当の看病婦に強く当たり、「別の方と代わって下さる?」と次々に担当変更を命じる。
そしてついには「退院します」と今井教授に告げてしまった。

成功率2割という重さ

千佳子の状態は厳しい。

乳がんで医者にかかるのが遅れたこともあり、乳房切除手術をしても成功率はおよそ2割というのだ。

この時代の乳がん治療の現実は、今とまったく違う。

麻酔も未熟、術後管理も不十分な明治の医療では、成功率2割というのはリアルな数字だったと思う。

不安で気位が高く、周囲に当たり散らしてしまう千佳子の姿。
単なる「わがままなお姫様」じゃないんですよね。

成功率2割という恐怖が、ああいう行動に出させているんだと思う。

35年間、色々なタイプの保護者と向き合ってきたなおじとしては、「こういう人は怖いんだ」って、すぐわかる。

モンスター扱いしたらいけない。傷ついているから強く出るんです。

藤田の策が意味すること

りんと直美への白羽の矢

病院が困った。千佳子が退院すると言い出したのだ。

そこで藤田が何やら策を出す

その後、バーンズ先生がりんと直美を呼びにきた。

さて、藤田医師はどんな策を提案したのか‥。
なおじの読みはこうだ。

病院側の思惑は「看護婦見習いに千佳子の世話をさせることで、怒らせて退院させる」という筋書きではないか。

もし千佳子が看護婦見習いの扱いに怒って出て行っても、「看護婦見習いが粗相をした」という理由にできる。

病院のせいではなく、看護婦見習いの落ち度にしてしまえば、今後の看護婦見習いの実習も断れる。

一方で、もしりんたちが千佳子の気持ちをつかんで手術まで運べれば、病院の評判が上がる。
どちらに転んでも病院側は得をするという、なんとも腹立たしい構図‥。

元教師として言わせてもらうと、これ、実社会でも聞く話‥。
「失敗しても自分たちのせいじゃない状況」を作ってから、若手に難しい仕事を振るパターン。

教え子と酒を飲みながら、幾度かこのタイプの愚痴を聞いた。(笑)

なおじの考える「本当の意図」

でも、なおじはりんと直美がこれを乗り越えると思っている。

千佳子の成功率2割という状況、気位の高さ、そして孤独な怖さ。
これを読み解けるのは、りんと直美の組み合わせだからこそだ。

👉関連記事:風、薫る25話感想|りんと直美の心が溶け合った

直美の「断る」はミスリードか

来週予告の謎の一コマ

来週の予告で、直美が「一ノ瀬りんは、まだ実力がないから断る」と言っている場面が映った。

これを見て「えっ、直美がりんの足を引っ張るの?」と思った視聴者もいるかもしれない。

でも、なおじはこれをミスリードだと思っている

直美というキャラクターは、しっかりしたたかだ。
表向き「断る」といいながら、裏では条件を有利にする交渉をしているというパターンではないか。

「りんが実力不足だから断る」というのを口実にして、「ならば条件を上げてくれ」「ならば我々の実習環境を正式に認めてくれ」という交渉につなげる、直美流の作戦ではないかと思うのだ。

下心ありありの直美、でも実は策士というのが、これまでの直美の描かれ方と一致する。

来週のお楽しみ、です。

断ります 言いながら実は 策士かな

👉関連記事:風、薫る22話感想・直美が多江に訳を隠した本当の理由

Q&A|風薫る35話 読者の疑問に答えます

Q1. 千佳子(仲間由紀恵)の病気は何ですか?

A. 千佳子は乳がんの疑いで入院しました。

医者にかかるのが遅れたため、乳房切除手術をしても成功率はおよそ2割という厳しい状態です。明治時代の手術環境は現代とまったく異なるため、今の感覚で「2割」を聞くよりずっと厳しい状況と受け取ったほうがよいと思います。

Q2. 直美が休みの日に何があったのですか?

A. りんの休日の翌日は直美の休みでした。

直美は長屋で、以前行方知れずの娘を探していた女性が娘と再会する場面に出くわします。その後、直美は肌身離さず持っていたお守りを開けましたが、中身は描かれませんでした。直美の出生や家族に関わる伏線として機能していると考えられます。

Q3. 藤田の「策」とは何ですか?

A. 詳細はドラマ内で明確には描かれていませんが、バーンズ先生がりんと直美を呼びに来た流れから、「看護婦見習いを千佳子の担当にする」という策だったと推測されます。失敗しても看護婦見習いの落ち度にできるため、病院側のリスクを最小化する狙いがあったとなおじは予想しています。

Q4. 丸山さんのエピソードはどんな意味がありましたか?

A. 丸山さんが「あんたがいたらなあ」とりんに語りかけた場面は、直美とりんの看護スタイルの違いを際立たせる場面でした。直美が「キビキビ仕切る」タイプなのに対して、りんは患者から自然に慕われるタイプ。二人が揃うと互いの欠点を補い合えるという、このドラマのW主人公の魅力が凝縮されていました。

Q5. 仲間由紀恵さんのどんなところが話題になっていますか?

A. 登場した瞬間の「品のある美しさ」と「圧倒的な気位の高さ」の表現が視聴者から高く評価されています。気に入らないことを次々に口にしながらも、死への恐怖と孤独を抱えている千佳子の内面を、セリフと表情だけで体現しています。仲間由紀恵さんがこの役で朝ドラの空気を一変させた、と各メディアが報じています。

👉関連記事:仲間由紀恵の朝ドラ歴代出演4作品一覧|役柄と28年の変化

筆者紹介|なおじ

なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。

社会科・歴史を長年教えてきたので、明治時代の医療背景や、権力と個人の関係性の分析が得意分野です。

今日の35話の「看護婦見習いをスケープゴートにする構図」は、35年の教育現場で、教え子達の話から「そんなこともあるかも」と思ってきたことと結び付けてみました。

なおじは、現在8つのブログでドラマ芸能政治歴史スポーツ学び書評を書いています。

風、薫る35話

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