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朝ドラ風、薫る22話感想・元教師なおじが見た直美の孤独と7人の亀裂

こんにちは、なおじです。

朝ドラ「風、薫る」22話は、看護婦養成所で学校生活が始まった最初の日のお話でした。

でも先生はまだスコットランドの船の上。

到着する前に、ナイチンゲールの著書を英語で読んでおけという課題だけが届いたんです。

そして直美と多江の翻訳バトルが勃発。

さらに梅岡女学校のお嬢様グループからゆきへの嫌がらせ。

そして、りんの鋭い一言が直美に刺さる展開まで…。

てんこ盛りの15分でしたねえ。

🖊️ この記事でわかること

  • 東雲ゆきというキャラクターの素性と危うさ
  • 異例のオープニング、NHKが主題歌を途中で被せた理由の考察
  • 直美が養成所に来た本当の理由
  • 翻訳バトル勃発!直美と多江の対立
  • 梅岡女学校お嬢様グループの嫌がらせと直美の啖呵
  • 「疲れそう」りんの一言の深み
目次

ゆき登場・NHKの異例オープニング

子爵令嬢・東雲ゆきは何者か

22話の冒頭は、東雲ゆきの語りから始まりました。

「ゆきさん、ナイチンゲール女史は、深い慈しみをもった優しい人ですわ」

中井友望さんが演じるゆき、本名・東雲ゆき。

名前からしてもう、お嬢様感が漂ってきます(笑)

梅岡女学校に既に通っていた子爵令嬢ですから、れっきとした華族様。

ところが女学校を退学して養成所に来たというから驚きです。

ナイチンゲールへの憧れだけで、あのぬくぬくした世界を飛び出してくるんだから、ゆきはゆきで芯の強い人なんでしょうね。

ただ…そのしゃべり方のあまあまっぷりに、なおじは思わず心配になりました。

「大丈夫かな、この方…」と。

ぼつりと切れて主題歌・NHKの演出が笑える

ゆきが話している途中で、ぼつりと音声が切れて主題歌が流れ始める。

NHKとしては、かなり異例な演出だと思います。

「たしかにゆきの話、きいていられませんなあ」と、制作側もそう思ったんでしょうかね(笑)

いやいや、あれはゆきの話が長くて止められなかったというツッコミを、視聴者に先回りして入れてみせた演出な気がする。

それにしても7人の中で一番不安な存在感というか、「この子、大丈夫?」という意味では最強の掴みでしたよ。

直美が養成所に来た理由と「チョメ」な動機

「人を見る目がない」という自己評価

りんが直美に「どうしてここに来たのか」と問うシーン、今回の22話でなおじが一番刺さったところです。

直美の返答は、「私には、つくづく人を見る目がないと分かったからだ」というもの。

「男も、女も、自分のことも」と続けましたねえ。

自分に怒っている。そういうことだと思います。

うわあ、重いなあ。

でも、よく分かります。寛太(小日向栄介)に見事にだまされました者ね。

なおじも35年教壇に立っていて、「自分の判断を信用できなくなった」という子どもを何人も見てきました。

直美は怒りの矛先を外に向けず、全部自分に向けているタイプ。

それ、一番疲れるやつです。

「なってみようと決めただけ」という直美の正直さ

さらに直美は続けます。

「自分の事が信じられないから、大山捨松様が言ったことを信じて看護婦になってみようと決めただけ」と。

いやあ、直美ちゃん、チョメですよ(笑)

「なってみようと決めただけ」って、それもう看護婦への熱意ゼロじゃないですか。

でもなおじは思うんです。

この斜に構えた物言い・見方こそが、直美の一番の武器じゃないかと。

「使命感で来ました」なんて言う人より、「試してみようと思ったんです」という人の方が、案外長続きするもんですよ。

きれいごとじゃない動機(うちに秘めたエネルギー)って、現実の重さに耐えらる力になる‥。

👉関連記事:大家直美とは?上坂樹里が演じる東京育ち看護婦の軌跡

翻訳バトル勃発!直美 vs 多江の構図

「THE very alphabet」は看護婦の基本

バーンズ先生からの課題は、英語の本を読んでおけというもの。

7人は3人と4人に分かれ、多江と直美がそれぞれ実質的な班長になった格好です。

多江が苦戦して、直美がササッと訳してしまった「THE very alphabet」、看護婦の基本という訳‥。

実用的でシンプル。いかにも直美らしい。

対して多江(生田絵梨花)は格調深く、品よく訳す=頭が硬い。だから、訳せない‥。

この二人、今日もバチバチしてますねえ(笑)

直美が多江に訳を教えなかったのはなぜか

ここが今回のキモだと思うんです。

直美は自分の訳した【「THE very alphabet」、看護婦の基本】を、多江には教えない

なぜか。

教えない理由について、りんにあれこれ言い訳をする直美に、りんがひとこと。

「疲れそう」

そしてさらに「髪と一緒に、いろいろ断ち切ったって、そう自分に嘘ついてるみたいで、かえって疲れそう」と。

直美は髪をばっさり切って養成所に乗り込んできていた。

でも「断ち切った」はずの何かが、まだ直美の中にくっついている。

多江への対抗心? それとも自分への不信感が、他者への信頼を邪魔している?

りんの一言は鋭かった。

直美がきっとした眼差しでりんを睨みつける場面、上坂樹里さんの演技、よかったですねえ。

「断ち切った はずの迷いが ついてくる」

なおじも若いころ、「もう割り切った、終わり」と言いながら全然終わっていなかったことがありましたよ(笑)

👉関連記事:風、薫る21話|看護学校に7人の癖者が集合

梅岡女学校の嫌がらせとりんの学びの言葉

お嬢様グループ「こと」と「さち」登場

放課後、梅岡女学校の生徒たちがゆきに絡んできました。

ボスは「こと」、取り巻きが「さち」。

どうやら「こと」はゆきより家格が上のお嬢様のようです。

「看病でお金を得るおつとめをしたいなんてご立派なお方、少なくてあたりまえですもの」

はい、出ました。お嬢様キャラ定番の嫌み台詞。

あ、でも怒ったのが多江だったのは意外だった。

なおじは東雲ゆきが何か言うのかと思っていたので‥。

直美の啖呵と「こと」のひるまない怖さ

続いてさちが「お医者様になるならまだしも、看病をするために、女学校をお辞めになるなんて」と畳みかける。

りんが「西洋では、看護を…」と反論しかけたところで、直美が参戦。

「さち様と、こと様ですね。さすが、お上品なお名前。校長が、まだ看護の意味さえ分からない遅れた かわいそうな人が居たら、いつでも相談しに来なさいと、おっしゃっていましたよ」

やりましたね、直美ちゃん(笑)

ところがこと様、ひるまない。

「うちはこの女学校設立の時から寄付をしてますの。校長なんて、なんとでも」

…嫌な子だねえ。

こういう子は、早いうちに何かで挫折しないと、ひん曲がったまま大人になるしかない。

でも女学生の歳になってしまったら、もう性格は出来上がっているかもしれないか。

かわいそうに、とも思います‥。

人を傷つけることで自分を保っているだけだから。

りんの言葉が刺さる「学ぶことは翼と刀」

りんが直美に話した言葉、「翼と刀を環に与えるには、自分自身にもなければならない」。

学ぶことは時に世を渡る翼となり、時に身を守る刀になる

うわあ、亡き父の言葉‥、これはいい言葉だなあ。

なおじの生徒にも毎年数人は「先生、なんで勉強しなくちゃなんねえんだよ」「勉強なんて役に立たねえじゃん」と言ってくる子がいました。

35年教師をやっていて毎年同じ問いに向き合うんだから、それだけ本質的な疑問なんです。

でも、覚悟をもって学ばなければ生きていけない人もいる。

学ばなくても生きていけるというのは、ある意味贅沢なんですよね。

りんの言葉は、なおじが長年生徒に伝えたかったことを、明治の言葉でスパッと言い切っていた。

拍手したくなりましたよ。

「翼もつ 刀になれよ 学びの日」

👉関連記事:一ノ瀬りんが看護を選んだ真相|朝ドラ風薫るWヒロイン

7人大丈夫か?今後の展開予想

集いし者たちの危うさ

第5週のテーマは「集いし者たち」。

でも、この7人がまとまれる気がしない(笑)

  • 東雲ゆき:おっとりしすぎて危なっかしい
  • 直美:自分への不信感と対抗心で常にトゲトゲしている
  • 多江:プライドが高く直美とぶつかりっぱなし
  • りん:鋭すぎて、おっとりで、「間違った」と呟いて、逆に孤立しそう

でもこういうバラバラな人間が、一つの仕事に向かっていく中で変わっていく物語こそ、朝ドラの醍醐味ですよね。

バーンズ先生がどんな人物かが今後の鍵

スコットランドから迎えるバーンズ先生は、ナイチンゲールから直接教えを受けた人物だという。

この先生が来てからの展開が楽しみ‥。

英語の課題を出すところを見ると、相当に厳しい先生じゃないかなあ。

直美と多江のバチバチ関係が、先生という外圧でまとまるのか、それとも更に激化するのか。

なおじは、むしろ激化すると見ています(笑)

👉関連記事:朝ドラ「風、薫る」キャストとあらすじ総まとめ

よくある疑問Q&A

Q1. 東雲ゆきを演じているのは誰ですか?

中井友望(なかい ともみ)さんです。子爵の娘・東雲ゆきを演じています。ナイチンゲールに憧れ、梅岡女学校を退学して養成所に編入したという設定で、おっとりした口調と天然なピュアさが特徴的なキャラクターです。22話から本格的にスポットが当たりました。

Q2. バーンズ先生とは何者ですか?

ナイチンゲールから直接指導を受けたスコットランド出身の看護師です。梅岡女学校附属看護婦養成所の看護教師として招かれましたが、22話時点ではまだ船でスコットランドから向かっている最中。先に課題(英語の著書を読むこと)だけが手紙で届いています。

Q3. 直美が多江に訳を教えなかったのはなぜですか?

ドラマの中では明確な説明はなく、なおじの解釈ですが、多江へのライバル心と自分への不信感が混ざり合った結果だと思います。りんに「疲れそう」と言われたことで、直美自身もその複雑さに気づいていたようでした。今後の関係変化が見どころです。

Q4. 「THE very alphabet」の訳は何ですか?

直美が「看護婦の基本」と訳していました。これはフローレンス・ナイチンゲールの著書「Notes on Nursing(看護覚え書)」の内容と関連するもので、看護の基礎的な心得を意味しています。直美の実用的な感覚が出た訳し方だったと思います。

Q5. 「でれすけ」という言葉の意味は?

茨城・関東地方の方言で、「だらしない人」「軽い人」「ふしだらな人」というニュアンスで使われる言葉です。りんが直美に「昔っからでれすけって怒られちゃったり」と言い訳した途端、直美が「でれすけ」と言い捨てて席を立ってしまう。なおじも学校でたまに聞いた言葉です(笑)
栃木でも、「でれすけ」って言うんだなあ‥。

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筆者紹介|なおじ

なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。
退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。

社会科・歴史を長年教えてきたので、時代背景や史実との比較が得意分野です。今回の朝ドラ「風、薫る」は明治という時代の中で「なぜ女性が学ぶのか」という問いを正面から描いています。

風、薫る第22話は、教壇で同じ問いを受け続けたなおじにとって、だいぶ響いた回でした。

現在は8つのブログでドラマ芸能政治歴史スポーツ学び書評を書いています。

風、薫る22話

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