
第65話のポイントは、シマケンの小説「浮世の翼」をりんが読んだこと、そしてツヤが解雇宣告を受けたことの2つ。
看護の価値をめぐる論争と、個人の失敗が制度の壁にぶつかる痛みが、この1話にぎゅっと詰め込まれていた。
あなたも「ツヤ、なんとかならないのか」と画面に向かってつぶやいてしまいませんでしたか?
こんにちは、なおじです。
社会科・歴史を長年教えてきた元教師として、この話に出てくる「聖職・奉仕者」という看護観は、他人ごとじゃないなと感じながら見ていました。
読み終わるころには、65話の「なぜそうなったのか」がスッキリ整理されているはずです。
この記事でわかること
- シマケンの小説「浮世の翼」をりんが読んだ意味と、虎太郎の危機感
- ヒデの批判とツヤの反論が映す「明治の看護観」の本質
- 小川吾郎の自己紹介で清美が「本当ですか?」と聞いた理由
- ツヤが解雇宣告されるまでの流れ
- ヒデの「あきらめない」宣言が意味するもの

まず結論から答えます
Q1. シマケンの小説「浮世の翼」をりんが読んだ意味は?
団子屋の店先で時間を取って全部読んだことで、りんのシマケンへの入れ込みぶりが際立った。虎太郎には「時間を割きすぎ」と映るシーンでもある。
Q2. ツヤはなぜ解雇されたの?
薬の投与ミスが発覚し、多田院長が「ツヤは解雇」と宣告した。直美とヒデが反論したが、院長は制度の限界を冷たく告げた。
Q3. ツヤが「あきらめない」と言ったのは?
解雇宣告という現実を前に、勉強を続けて正式な看護婦になると宣言した。今後の第14週への布石になる重要シーンだ。
りんはその場で全部読んだ│「浮世の翼」の衝撃

シマケンの小説が初めて姿を現した
やっとシマケンがりんに会えた。
直美が取り持ってくれたわけだけど、そのシマケンが「(直美は)いい人だ」と思わずつぶやくのが、なんともほほえましかった。
長い間、この男は何者なんだ、どんな小説を書いているんだと思わせ続けてきたシマケン。
いよいよその中身が「浮世の翼」というタイトルとともに明らかになった。
りんが店先で全部読んだ
えっ、りんはその場で全部読んだの。
すごいですよ、それは。
これだけシマケンのために時間を割ける、ということは、りんにとってシマケンはただの知り合い以上の存在になっているのかもしれない。
ところで虎太郎、りんをほおっておいて大丈夫かな。
出世を待ってから…と思っているうちに、時を逸してしまうよ、虎太郎。
恋愛でも仕事でも、「今が大事」なんだよなあ。
そういえば昔、生徒から「先生、タイミングっていつ?」と相談されたことがある。答えは今でも変わらない。「気付いたとき、それが今だよ」。
詠みながら 春も散ってく 浮世かな
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「看護婦は女中じゃない」│ヒデの批判が映す時代の常識

土井ヒデが見せた「聖職」観
場面が変わって、土井ヒデがりんの批判をしている。
「患者の手紙を出すなんて、看護婦は女中じゃないんだから」と。
そうなんだよね、これは正論なんだ。
聖職・奉仕者という感覚は、明治だけじゃなく、昭和・平成をまたいでつい最近まで多くの人が持っていた常識だったように思う。
元教師の立場から言わせてもらうと、教師の世界でも「先生は奉仕者だ」という意識が根強くあった時代が長かった。
令和になってようやく、「教師も労働者です」「看護師にも休みが必要です」という感覚が広がってきた気がするけど。
ヒデさん、あなたも直美型ですよ
ついでと言ってはなんだけど、ヒデは直美の批判もしている。
「やることが雑で、言い方もきつい」と。
ヒデさん、ちょっと待って。
あなたも、どちらかというと直美型じゃないですか。
自分では気付いていないのかなあ。
これ、自覚のない人が一番難しいんだよね。教壇でもしょっちゅう見てきた光景だ。(笑)
ツヤの反論「どっちも大事だよ」
ツヤが静かに反論する。
「(りん型も、直美型も)どっちも大事だよ。現場に出ればわかることもあるから」
これは重い一言だ。
理論と実際、どちらを欠いてもいい看護はできない。
型通りの「聖職論」じゃなく、現場で積み上げてきたツヤだからこそ言える言葉だと思う。
小川吾郎の登場とコメディな一幕

九州の軍人さん、また来た
また場面変わって、九州の軍人さんが再び見舞いに来た。
近衛歩兵の二等軍曹・小川吾郎という名前だそうだ。
この小川さん、直美にちゃんと前回(63話)のことを謝っていた。
「看護婦という仕事があるとは知らずに、若いのに最上位の方と知らず…清から金がかからぬようお医者様に意見したと聞きました」と。
この男、筋は通っているんだな。
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清美の「本当ですか?」で笑いが出た
小川の「軍人です」という自己紹介を受けて、清美が「本当ですか?」と聞いた瞬間、思わず笑ってしまった。
過去を知っている視聴者はもちろん事情を知っているわけだから、ツッコミとして聞こえるんだけど、小川軍曹からしたら面食らっただろうなあ。
なんで急に疑われているんだ、と。(笑)
しかも小川さん、焦って「(自分の上官は)あなたのように恐ろしい上官で…」と言ってしまう。
フォローになってないよ!
すぐ「優しい上官だと思い込むようにしたんです」と言い直してたけど、それもフォローになっているのかどうか、微妙なラインだ。
去り際の直美の目が怖かった。
あの目は「覚えておきなさい」という目だ。
軍曹よ フォローの言葉が 余計だよ
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ツヤ解雇宣告│制度の壁と正論の刃

ツヤのミスが明らかに
ここからが今話の核心部分。
ツヤが薬の投与を忘れてしまったらしい。
りんはツヤの疲労や不安を指摘されて、「責任は私にある」と上司に報告することを求める。
「わかった」と応じた医師の顔が印象的だった。
そして結論。
多田院長が「ツヤは解雇」と冷たく告げる。
え、ツヤが首? 何とかならないのか。
思わずそう叫びたくなった。
直美の反論が光かる

直美が黙っていなかった。
「貧しい人が看護婦になって全うに生きていくのを、どうしたら助けられるんですか」と。
これは単なる感情論じゃない。
貧しい人が自立して働ける道を守ることは、当時の社会的な課題そのもの。
しかし多田院長は言ったんです。
「社会の仕組みを変えるしかない。それは病院の仕事ではない」
冷たい言葉だけど、正しい部分もある。
一病院の長が個人的感情で例外を作り始めたら、制度が崩れる。
でもそれで割を食うのは常に弱い立場の人間だ、というジレンマが残る。
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ヒデの正論が人の心を切り裂いた
ヒデが鋭く言い放つ。
「一ノ瀬先生も間違えたんじゃないですか。ツヤさんのことを助けられたのは先生だけだったのに、互いに間違いに気づけるようにと言ってたのに」
正論は時に、人の心を切り裂く。
教師をやっていると、こういう場面に何度も出くわす。
正しいことが言える人間ほど、その言葉の重さを一番わかっていないことがある。
りんはまっすぐに受け止めた。
「その通りです。私が見て取れていなかった。頑張ればっかりじゃ、弱音を吐けなかったですよね」と。
頑張っている人に「頑張れ」というのは酷だよねえ。
教師の世界でも、これは昔から変わらない問題だ。
ツヤの「あきらめない」宣言
しかしツヤは、自分を責めるだけでは終わらなかった。
「あきらめません。勉強を続けて、どうにかして看護婦になります」
そうだ、負けるなヒデ。
このセリフは第14週への大きな布石になると思う。
第14週はどうなる

ツヤの解雇という現実、ヒデのあきらめない宣言、そして虎太郎とシマケンの間で揺れるりん。
まだまだ「白日の夢」は終わっていない。
第14週がどんなタイトルになるか、今から楽しみだ。
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よくある質問(Q&A)
作中ではタイトルのみ明かされた。りんがその場で全部読んだことで、二人の知的な相性の良さが強調されているように感じた。
第65話では多田院長が解雇を宣告。直美とヒデが反論したが、院長は制度的な限界を示した。今後の展開に注目。
近衛歩兵の二等軍曹。63話で直美と衝突した後、今話でまた見舞いついでに直美に謝罪。コミカルだが筋の通ったキャラクターだ。
本人が「勉強を続けて看護婦になる」と宣言した。第14週の重要な布石になると見られる。ここは視聴者を裏切らって欲しくない。いつか看護婦になったツヤを観たい。
りんがシマケンの小説を熱心に読む姿が描かれ、虎太郎の立場が気になる展開が続く。
筆者紹介|なおじ
なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。
社会科・歴史を長年教えてきたので、今話に出てくる「聖職・奉仕者」という看護観や、制度と個人の狭間で起きる葛藤は、教育現場でも繰り返し見てきた問題と重なります。