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『風、薫る』121話感想|ツヤがたたいた恵風看護婦会の扉

『風、薫る』第121話では、帝都医大病院で看病婦として働いていたツヤが、りんと直美のいる恵風看護婦会を訪ねます。看護婦として雇ってほしいという願いと、柳生から届く派出看護婦会の調査報告。この二つが並ぶことで、りんと直美の仕事が「自分たちで働く」段階から、次の担い手へ手渡す段階へ進む予感‥。

看護を広げるのは、立派な制度なのか。それとも、もう一度学びたいと願う一人の足取りなのか。

手ほどきの 風が次なる 芽を運ぶ

第25週「風媒花」は、環の週をはさんで本筋へ戻る週。なおじには、りんと直美が蒔いてきた看護の種が、ツヤという一人の決意に届いたところから始まるように映りました。

ツヤの来訪がどこからつながっているのかを確かめると、今回の一歩はもっと重く見えてきます。

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恵風看護婦会をめぐる人物関係と、りん・直美が歩いてきた物語の流れを振り返れます。

『風、薫る』121話感想|ツヤがたたいた恵風看護婦会の扉
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目次

柳生の調査報告は看護を支える「制度の風」

柳生から連絡を受け、直美が聞くのは派出看護婦会の調査報告です。報告書の中身より先に引っかかるのは、恵風看護婦会の仕事が、もう身内だけの挑戦ではなく、衛生局の目にも届く場所まで来たことでした。

ここで少し空気が変わります。

なおじには、柳生の連絡は「認められた」という祝辞より、現場の看護が社会の仕組みと向き合う番が来た合図に映ります。派出看護婦会が続いていくには、りんと直美の腕前や熱意だけでなく、その働き方を社会がどう受け止めるかも問われるからです。

りんと直美が派出看護へ踏み出した頃には、仕事を始めること自体に迷いも摩擦もありました。その「次の一歩」を振り返ると、柳生の報告が急に遠い役所の話ではなくなります。

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恵風看護婦会が派出看護へ向かった経緯をたどると、第121話で柳生の名が出る重みも見えてきます。

制度は、紙の上だけで人を助けるわけではありません。直美がその報告を受け取る場面には、二人が積み上げてきた現場の時間が、ようやく社会の側から見つめ返される瞬間がありました。

ツヤの再登場は「学び直す人」の物語

ツヤは、帝都医大病院で看病婦として働いたあとに、恵風看護婦会を訪ねてきます。そして、看護婦として雇ってほしいという思いを伝えます。

ここが大事。

何も知らないまま憧れて来たのではない。働く厳しさに触れた時間を抱えたうえで、なお看護婦になりたいと願う。なおじには、その足取りが「やり直し」よりも、経験を連れて戻ってきた再出発に見えました。

ツヤと直美・りんとの間には、以前から簡単には片づかないやり取りがありました。だからこそ今回、ツヤが恵風看護婦会の扉をたたいたことには、ただの再登場では終わらない重みがあります。

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ツヤと直美・りんとの物語 第65話を振り返ると、看護の現実を知った人が、再び看護婦を目指す今回の選択がより立体的に見えてきます。

りんと直美は、かつて誰かに教えられ、現場で迷い、失敗の痛みも知ってきました。その二人の前にツヤが立った。看護婦会の扉をたたく音が、二人自身の成長を呼び起こしたように、なおじには聞こえます。

「風媒花」が示す、りんと直美の次の仕事

第25週の題は「風媒花」です。風に運ばれた花粉が、離れた場所で次の命につながっていく。その言葉を聞くと、第121話で並んだ柳生の報告とツヤの来訪が、同じ方向を向いているように見えてきます。

柳生の調査報告は、看護を社会の仕組みとして支えようとする動きです。一方でツヤは、自分の足で恵風看護婦会を訪ね、看護婦になりたいと願いました。制度の側から吹く風と、現場から起こる風。その二つが、りんと直美のもとへ同じ日に届くのです。

名簿より 先に手渡す 看護かな

なおじには、りんと直美が大きな旗を振ったというより、二人の仕事ぶりがツヤのような人を呼び寄せたように見えます。看護を学びたい人が現れたとき、その人を受け止める場がある。恵風看護婦会は、そこで初めて「二人の場所」から少し外へ開いていくのでしょう。

直美が看護婦として何を選び、どこで人とぶつかってきたかをたどると、今回ツヤの前に立つ姿も違って見えます。

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東京育ちの直美が、看護婦として自分の居場所をつくってきた過程を振り返ると、ツヤを迎える側へ回った現在地が見えてきます。

風は、なだ見えません。
でも、恵風看護婦会の扉をたたくツヤの姿が、その風のかたちでした。

よくある質問

ツヤを演じるのは誰ですか?

ツヤを演じるのは東野絢香さんです。第121話では、帝都医大病院で看病婦として働いていたツヤが、りんと直美を訪ねます。

第121話は何週目の始まりですか?

第121話は、第25週「風媒花」の初回です。9月14日放送回として案内されています。

柳生の調査報告は何に関するものですか?

柳生が直美へ伝えるのは、派出看護婦会に関する調査報告です。恵風看護婦会の活動が、社会の仕組みと接する局面に入ったことを感じさせます。

ツヤは恵風看護婦会で働くことになりますか?

第121話で確認できるのは、ツヤが恵風看護婦会を訪ね、看護婦として働きたいという思いを伝えることです。りんと直美がその願いをどう受け止めるかに、恵風看護婦会が人を育てる場へ変わっていく気配がにじみます。

筆者紹介|なおじ

なおじ

公立小・中学校で約35年教え、校長として11年、指導主事として教育現場を外側から見た経験もあります。新しく挑戦したい人を受け入れることと、その人が育つ場をつくることは、制度だけでも個人の熱意だけでも成り立ちません。

学校で何度も見てきたのは、声をかけ、仕事を任せ、失敗したあとも席を残す人がいる場の強さでした。『風、薫る』第121話では、ツヤが恵風看護婦会の扉をたたいた場面に、りんと直美が次の誰かの土台になり始めた時間を読みました。

現在は複数のブログで、ドラマ芸能政治歴史スポーツ学び書評を横断しながら、人の生き方と社会とのつながりを考える記事を書いています。

風、薫る121話

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