
ツヤの解雇ショックから、りんは限界ギリギリまで仕事に打ち込み続ける「危うい勤労モード」に入っています。
そこへ見習い生ヒデの突然の「やめる」宣言が重なったのが、風、薫る66話でした。
ツヤの件で揺れるりんが今どこまで追い込まれているのか、ヒデの一言をどう受け止めればよいのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
こんにちは、なおじです。元社会科教師として、ショック後に働き続けて倒れた先生を何人も見てきた経験から、今回のりんの様子が他人事に思えませんでした。
読み終わるころには、「66話の時点でりんの心と体はどこまで危ないのか」「ヒデの『やめる』宣言や直美の差し入れが何を意味しているのか」がスッキリ整理されるはずです。

この記事でわかること
- ツヤ解雇後、66話の時点でりんに何が起きているか
- 働き続けるりんと「食の危機」に気づいた直美の行動
- ヒデの突然の「やめる」宣言をどう読むか(なおじの考察)
- 「まだ更迭は描かれていない」という事実と第14週予告の切り分け方
- 今後のりんを支える役割として直美やヒデに期待したいポイント
まず結論から答えます
Q1. 66話の時点で、りんは更迭されていますか?
いいえ。第14週の予告では「外科・看護婦取締を下ろされる」とされていますが、66話本編の中ではその処分シーンはまだ描かれていません。
Q2. ヒデの「やめる」宣言は、りんにどう響いているのでしょう?
ツヤショックで心身ともに限界近くまで働き続けているりんにとって、見習い生の突然の「やめる」は追い打ちです。りんが自分の責任をさらに背負い込んでしまうきっかけになりかねない場面でした。
Q3. ツヤの解雇は、りんの仕事ぶりにどんな変化を生んでいますか?
ツヤの意志を守りたい思いから、りんは以前にも増して仕事に没頭し、感情を仕事で押し込めるような働き方になっています。その結果、食事がおろそかになり、直美が差し入れで支えようとするほど危うい状態です。
ツヤショックで働き続けるりんは「感情の蓋として仕事を使っている」状態だった

66話のりんは、一見すると優秀な看護婦として猛烈に働いていますが、その裏側にはツヤの解雇ショックが強く残っています。
ツヤ解雇後、仕事への没頭が加速する
ツヤ(東野絢香)が薬の投与ミスから解雇され、りんの訴えも届かなかった65話。
続く66話では、そのショックからりんが以前にも増して仕事に打ち込む姿が描かれています。
いわば「働き続けることでしか気持ちを保てない」状態です。
悲しさも悔しさも怒りも、全部仕事で押し込める——教師時代にもこういう先生を何度か見てきました。表面的には「頑張っている」ように見えるだけに、周囲が心配を口にしづらいのが厄介なところです。
感情を押し込めると、まず食欲から落ちていく
精神的に追い込まれた人は、多くの場合食欲から落ちていきます。
「大丈夫です」と言いながら昼食を抜き続けて、ある日突然倒れてしまう先生もいました。
りんも、ツヤの件で自分を責めつつ働き続けているため、食が危うくなっている可能性が高いと感じました。
だからこそ、直美の差し入れは単なる優しさではなく「危うい兆候への具体的な介入」に見えたのです。
ツヤショック 働き続けて 腹が鳴る
👉関連記事:ツヤがクビ⁉直美の反論が刺さった│風、薫る65話
りんのように「働き続けることでしか気持ちを保てない」状態になりがちな方は、自分のストレス状態を一度ゆっくり見直してみるのも手かなと思います。
『ストレス・マネジメント入門 第2版 自己診断と対処法を学ぶ』は、記述式の自己診断テストが豊富で、「今どこが疲れているのか」を知るきっかけになるワークブックです。

―自己診断と対処法を学ぶ
直美は「食を支える」ことでりんの危機に最初に気づいた人だった

66話でなおじが一番うれしかったのは、直美がりんの「食」を支えるポジションに入り始めたことです。
肌で感じ取る直美の感度の高さ
直美(上坂樹里)は、団子屋でシマケンを見かけ、りんの近況を伝える役割も担っていましたが、その前に重要なのが「りんが危ない状態にいる」と肌で察知していたことです。
りんの働き方や表情を見て、「このままだと食事を削ってでも働き続ける」と感じたからこそ、差し入れで支えようとしたのではないかと思います。
言葉で「休んで」と言うより、実際に食べ物を渡すほうが今のりんには効く——その感覚は、教師目線で見てもかなり鋭いケアです。
👉関連記事:大家直美とは?上坂樹里が演じる東京育ち看護婦の軌跡
直美の差し入れやりんとの同居という選択には、「生活者としての看護婦」として人の暮らしに深く入り込んでいく側面があります。
明治期から看護婦という職業が、女性の自立の道になっていく過程をたどった本としては、『「看護婦」の近代社会史 誇りが拓いた自立への道』(朝日選書)があります。
派出看護婦会の歩みや看護婦の働き方を、経済史・労働史の視点から丁寧に追った一冊で、「風、薫る」の世界の背景をもう一段深く知りたい方にはおすすめの本です。

誇りが拓いた自立への道 (朝日選書)
ヒデの突然の「やめる」宣言はヒデーことなのか、それとも誠実さなのか(考察)

66話のクライマックスは、見習い生ヒデが突然「やめる」と宣言する場面です。
なんでこのタイミングで言うのか、という違和感
ツヤの解雇ショックで働き続け、食も危うい状態になっているりん。
そんなときに、「やめる」と一言。
視聴者としては、「なんでこのタイミングで」「りんの状態、見えてる?」とツッコミたくなる瞬間でした。
ヒデ自身もツヤの件や学校環境に悩んでいるのはわかります。それでも、りんが今「通常運転ではない」状態だということを考えると、なおじはどうしてもヒデの選択にモヤモヤを感じました。
ヒデなりの誠実さという読みもできる(なおじの考察)

13週で直美と英語でやり合っていたヒデは、「自分の信念に正直でありたい」生徒として描かれていました。
そういう子がツヤの件を見て、「この病院のやり方には納得できない」と思ったなら、学校を辞めるという選択はヒデなりの誠実さから来た行動とも読めます。
でも、直接の理由は、「りんのようには働けない」でした。
誠実な行動が、いつも周りの人を救うとは限りません。
正論をぶつけることで、場をかき乱してしまうこともある。
ヒデの「やめる」宣言もその種類の誠実さかもしれません。
ただ、りんにとっては「一番弱っている時に、背中を突き飛ばされた」ように感じられてしまう。ここが今週のタイトル「ウソと誠」の難しさだと思います。
誠実が ときに人を 傷つける
👉関連記事:風、薫る64話│看護は仕事か奉仕か、深い問いに揺れた朝
予告にあった「りんの更迭」
第14週の予告情報と66話本編の範囲
第14週「ウソと誠」の週予告では、りんが外科・看護婦取締の職を下ろされ、一看護婦としてゼロから出直す流れが示されていました。
え、それはないでしょう‥。
思わず、そう突っ込みたくなりませんか。
👉関連記事:朝ドラ風薫る全26週130回と実在モデル2人の史実
なおじが期待する展開——ヒデが「支える側」に変わってほしい(考察)
傷つけた人が、あとで支える人になることは多い
人間関係を見ていると、「一度傷つけてしまった相手を、あとで誰よりも深く支える役になる」人がいます。
学校でも、最初は厳しく接してしまった生徒と、後に一番強い信頼関係を築く先生がいました。
先生と生徒の立場は逆ですが、ヒデにも、そうなってほしい。
66話では突然の「やめる」宣言でりんを追い詰めた側に見えますが、この選択が後々「りんを守るための行動になった」と反転して読める日が来ることを期待しています。
「ウソと誠」を一段深く見せるヒデの視点
週タイトル「ウソと誠」は、りん・直美・嘘つき患者の山本だけでなく、ヒデにも重なります。
- 自分の良心に誠実であろうとするヒデ
- その誠実さがりんの心には「裏切り」として届いてしまうかも‥。
- そのギャップにヒデ自身が気づいたとき、何を選び直すか
なおじは、ここに一番注目して今週を見ていきたいと思っています。
ブログネタとしても、ヒデが「支える側」に変わる瞬間が来るのを、密かに待っています(笑)。
やめるから 支える未来が 見えてくる
なおじが教師時代に見てきたのは、「一度傷つけてしまった相手を、あとで誰よりも深く支える役になる」人が何人もいたことです。
その変化のきっかけになっていたのは、たいてい「自分の行動を振り返る時間」と「誰かとの対話」でした。
教師同士が、授業や生徒との関わりをリフレクションしながら学び合うあり方を具体的に示した本として、『教師のためのリフレクションと対話 「やってみての気づき」を授業検討会や校内研究に活かす』があります。
教育現場向けの本ですが、「やってみての気づき」を言葉にして、対話を通して関係を変えていくプロセスは、ヒデとりんの関係や、私たち自身の人間関係を考えるヒントにもなると思います。

「やってみての気づき」を
授業検討会や校内研究に活かす
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よくある質問(Q&A)
Q1. ツヤの解雇は、りんの仕事ぶりにどう影響しましたか?
ツヤのミスと解雇は、りんに大きなショックと責任感を残しました。
その結果、りんは以前にも増して仕事に没頭し、感情を仕事で押し込めるような働き方になっています。
Q2. ヒデの「やめる」宣言は、視聴者からどう受け止められそうですか?
多くの視聴者は「なんで今言うの」「りんの状態を考えてほしい」と感じると思います。
一方で、ヒデの行動を「自分の良心への誠実さ」と見る視点もあり得ます。なおじは、その二面性こそ「ウソと誠」という週タイトルの核心だと考えています。
Q3. 直美の差し入れにはどんな意味がありますか?
直美の差し入れは、りんの危うさに最初に気づいた人が「食を通して支える」場面です。
これは、後に直美が一ノ瀬家に同居し、生活面からりんを支える伏線にもなっている可能性があります。
筆者紹介|なおじ

なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。
ショック後に働き続けて倒れた先生や、生徒の限界サインを見てきた経験から、人の「危うさ」に気づく視点でドラマを見るのがクセになっています。風、薫るでは、明治の時代背景と看護婦たちの心の揺れが重なるところを毎朝楽しみにしています。