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ブラタモリ終了に見る放送業界の世代交代:チャンスをモノにするのは誰か

3月9日夜、タモリさん(78歳)の冠番組「ブラタモリ」のレギュラー放送が終了しました。ビートたけしさん(77歳)や草野仁さん(80歳)、関口宏さん(80歳)も番組から卒業するなど、ベテラン司会者による番組の終了や世代交代が相次いでいます。

これはテレビ業界において、世代交代や番組制作の現実と未来が求められていることを示しています。テレビ局はコア層の個人視聴率を獲得するため、出演者の若返りが求められており、コロナ禍による配信視聴の増加も世代交代の理由の一つです。また、制作費の削減や視聴者の嗜好の変化も世代交代を促している要因です。この世代交代はテレビの企画・制作力を示す絶好の機会となっており、テレビ局は新たな番組やスターを育成する姿勢を示しています。

この世代交代はベストタイミングなのか、そしてテレビ業界は再び注目を集めるセカンドチャンスをつかむことができるのか、詳しく掘り下げて考えてみましょう。

目次

放送業界の世代交代におけるビックチャンスとは?

NHK ブラタモリ

今年、日本の放送業界では数多くのベテラン司会者が次々と番組終了や卒業を迎えています。タモリさんやビートたけしさん、関口宏さんなど、長年にわたり愛されてきた司会者の活躍が幕を閉じる中、世代交代の波が加速しています。

世代交代の背景:放送業界の新たなニーズと動向

2020年代に入り、視聴率の調査リニューアルやコロナ禍による視聴形態の変化が新たな要求を生み出しています。

若手視聴者層に向けた番組製作や配信の重要性が増し、これに伴いベテラン司会者の世代交代が進んでいます。特に高齢者のデジタル活用の増加やライブコマースへのニーズが高まるなど、新たな消費者動向が業界を変えています。

ベテラン司会者の番組終了が相次いでいる理由とは

ベテラン司会者の番組終了が相次いでいる理由は、主に3つあります。

① 第六世代の出演料が安い。
② 制作スタッフと同世代
③ 若者ウケ

まず、第6世代の芸人の出演料が安い点が挙げられます。
テレビ業界では収益減少の中で制作費削減が求められ、第6世代の芸人の出演料が低いことが起用される理由となっています。

さらに、制作スタッフが自らと同世代の出演者を好む傾向があり、スタッフとの感覚の近さや理解が第6世代の芸人を起用する一因となっています。

また、第6世代の芸人が若者に受け入れられる傾向があり、テレビ局が若い視聴者を獲得するために第6世代の芸人を積極的に起用することも理由の1つです。

第六世代とは

千鳥

第六世代とは、現在のお笑い芸人の世代区分の一つであり、主に2010年代後半から活躍している若手芸人たちを指します。

この世代は、テレビ業界において出演料が低く、制作費の削減が求められる状況において、高い注目を浴びています。第六世代の芸人は、若者層に人気があり、デジタル文化や若者文化に対する理解や適応力が高いとされ、テレビ局によって積極的に起用される傾向があります。
この世代は、第七世代の芸人ブーム以降、テレビの最前線に進出し、現在大きな勢いで活躍しています。

ベテラン司会者による番組の終了がもつ意味

ベテラン司会者による番組の終了は、テレビ業界にとって大きな変化をもたらしています。視聴率を重視し続けてきた業界が、老舗司会者の番組終了によって、世代の交代を求められる流れに加速が見られます。

長年活躍していたベテラン司会者に代わって、若手や第6世代の芸人が台頭し、新しい視聴者や広告主に訴求する必要性が高まっています。

この変化は、視聴者の年代や消費傾向の変化にも関連しており、若年層を中心とした視聴者層に合わせたコンテンツ作りが求められるようになってきました。
ベテラン司会者による番組終了は、新しい時代に合わせた番組制作やビジネスモデルの再検討を促しており、テレビ業界全体の変革を象徴する重要な出来事と言えます。

大物司会者の後継課題とポテンシャル

テレビ業界では、大物司会者の後任が現時点では不透明なままであり、制作費や視聴者動向との兼ね合いが存在します。

若手芸人や第6世代の台頭が著しく、新しい才能やコンテンツが注目を集めています。未来を見据えた適切な後継者の選定が重要であり、放送業界における世代交代は新たなビジネスチャンスにも繋がる可能性があります。

コア層の個人視聴率を獲得するための番組制作の若返り

かまいたち

コア層の個人視聴率を獲得するための番組制作の若返りには、出演者の世代交代や番組コンセプトの変化が行われています。

過去はベテラン司会者や芸人が多く起用されていましたが、最近では第6世代と呼ばれる若手芸人の台頭が見られます。

第6世代の芸人は実力がありながらも出演料が安いとされ、一定の需要が存在しています。また、若手芸人や若い世代向けのコンテンツ制作が増えており、今後はコア視聴率向上のためにより若い視聴者層に焦点を当てた番組が増えていく可能性があります。

次世代への視聴者獲得戦略への模索

放送業界が直面する視聴者層の多様化や若年層消費傾向の変化を踏まえ、ファミリー向け番組やZ世代とシニア世代をつなぐコンテンツの重要性が増しています。視聴者の経験値や感性を尊重し、適切なキャスティングやコンテンツ戦略によって、放送業界は新たな展望を模索しています。

Z世代とは

Z世代とは、スマホとSNSを中学3年生ごろから使い始めた最初の世代で、複数のSNSを使いこなして発信欲も自意識も高い特徴を持っています。彼らを表すと「Chill&Me」(まったりとして自意識が高い)が特徴と言えます。Z世代は、昨今のテレビメディアなどで注目されている世代です。

Z世代とシニア世代をつなぐコンテンツ

Z世代とシニア世代をつなぐコンテンツとは、世代を越えて幅広い年齢層で楽しめる番組を指します。

例えば、映画『シン・ウルトラマン』『トップガンマーヴェリック』のように、親子で一緒に楽しめる作品や、ノスタルジーを感じさせながらも新しさを提供する番組がこれに該当します。

また、テレビ各局がBS放送で高齢者向けのコンテンツを増やす動きが見られるように、視聴者の世代を超えて楽しめる番組作りが求められています。

これによって、家族で楽しめる番組が増えることで、Z世代とシニア世代が共に楽しめるコンテンツが提供されることが期待されています。

世代交代は未来への出発点

見取り図

放送業界における世代交代は、ただの交代ではなく新たな可能性を拓く出発点とも言えます。

若手才能の台頭やコンテンツの多様化が業界を活性化させ、視聴者との新たなコミュニケーションを築く機会と捉えることが重要です。

未来の放送業界が持つポテンシャルを見据え、ビジネス的、視聴者中心的なアプローチで世代交代を前向きに捉えるべきです。

第6世代の若手芸人が注目の的

テレビ業界では第6世代の芸人が次々とレギュラー番組を担当し、活躍の場を広げています。

千鳥かまいたちなど、第6世代の芸人は現在テレビの最前線を牽引し、新たな面白さを提供しています。

さらに、マヂカルラブリーニューヨーク見取り図なども新顔として好調を維持し、次世代のトップランナーとして期待されています。

その傾向は、第6世代の苦労人たちが長い間の雌伏から力強く躍進し、テレビ業界に革新をもたらしていることに表れています。このように、第6世代の芸人が今後のテレビ業界で頭角を現す可能性が高いです

インターネットと世代交代との関わり

インターネットは、報道業界における世代交代に深く関与しています。

新聞やテレビなどオールドメディアは、昔からの「ネットは信じるな」の信念を持つ昭和型の世代から、テレワークやデジタルに対応できる「ネット第1世代」が中間層として台頭しました。

これにより報道取材や情報発信のあり方も変化し、昭和型の職場文化と、ネット第1世代の新しい働き方や考え方が交錯しています。

また、高齢者層でもデジタル化が進み、コロナ禍における外出自粛からデジタル高齢者の増加が見られます。これらの世代間の交流や意識の違いが、インターネットを通じた情報発信や消費行動に影響を与えています。

この流れから、若者文化の発信源であるネットが影響を与え、報道やメディアの在り方が変化しています。

特にZ世代はSNSを中心に情報発信しており、テレビ離れが進んでいます。
このようにインターネットを通じた情報発信や消費行動は、世代間の交流や意識の違いをもたらし、メディア業界や消費市場に大きな変化をもたらしています。

世代間の葛藤や転換期は、これからも継続して影響を及ぼすことが予想されます。

結び: 『世代交代でビックチャンスをモノにするのは誰か』

麒麟

次世代への架け橋としての放送業界の可能性

放送業界の世代交代は、新しい才能の発掘やコンテンツの創造を通じて、次世代への架け橋となり得るポテンシャルを秘めています。適切な戦略と視聴者志向の番組制作によって、放送業界は次の時代に向けた活性化と成長を果たすことが可能です。

世代交代でビックチャンスをモノにするのは誰か

第6世代でビックチャンスをモノにする最有力候補としては、千鳥、かまいたち、麒麟の川島明が挙げられます。これらの芸人は既存のレギュラー番組を抱え、活躍の場を広げています。

一方、チャンスをモノにする可能性が高い芸人としては、マヂカルラブリーニューヨーク見取り図など新顔の第6世代芸人も注目されています。彼らも『M-1グランプリ』などで活躍し、テレビ業界に新しい風を巻き起こしています。

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