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理解を深めるための学習法【PQRST法にコンセプトマップ法を組み合わせた学習法】

『本を読みながら独学で勉強しているけど、どうも理解が深まらない』と、お悩みの方はいませんか。そんなときに最適なのは、PQRST法コンセプトマップ法を組み合わた学習法です。
 PQRST法とは、覚える範囲をテスト形式に直して暗記する学習法。コンセプトマップ法とは、自分がどのように理解しているかを図化して学ぶ学習法です。これらの学習法を知れば、効率的に理解を深めることが出来るようになります。

目次

記憶障害の臨床でも用いられている文章記憶法 PQRST法

 「先生、私、読解が苦手なんです。長い文章を読んでいると、何が書いてあるのか分からなくなってしまいます。どうやったら長い文章を理解することができますか。」

 このような質問を受けることがあります。
 このような、悩みをもつ生徒さんには、まず「PQRST法」という学習の仕方を紹介します。

PQRST法は、記憶障害の臨床でも用いられている文章の記憶法でもあります。簡単に言ってしまえば、文章を読みながら、自分でテスト問題をつくり、それに答える学習法です。

PQRST【予質精暗テ】法とは

コンセプトマップ:PQRST法

PQRST法の第一段階『P』とは『予習』のこと

 PQRST法の第一段階は、『Previre【予習】』と呼ばれる学習です。

 今日の学習予定として、例えば「○○の本の10ページ分を、1時間で読む」と決めたとします。そうしたら、本日の予定10ページ分(全体)を、まずはパラパラとめくって一度目を通します。
 時間的には、2~3分で行います。

 パラパラやりながら、単語で「おや」と感じるものを見つける努力をします。

PQRST法の第二段階『Q』とは、『質問』のこと

 PQRST法の第二段階は、『Question【質問】』づくりをする学習です。

 予習で、気になる単語をさがしながら、本をパラパラとめくりましたが、今度は、内容を理解するのではなく、『これは何』『これはどういうこと』と思うところや、「ここらあたりがきっと、この文章のポイントだな」と思うところから、『問題・質問』をつくります。

「それは、何時のことか」
「それが行われているのは、どこか」
がこれをやったのか」
をやったのか」
どんな方法でやったのか」「どのような順序でやったのか」「どんなふうにやったのか」
なぜか」

  質問をつくるときは、5W1Hを意識するとつくりやすいです。

 「読んでも意味が分からないよ」という、「わからない」部分を「問題」とします。

 問題づくりは、10分程度で行います。

PQRST法の第三段階『R』とは、『詳しく読む』こと

 PQRST法の第三段階は、『Read【精読・詳しく読む】』、先ほどつくった質問の答えを見つけるために読みます。

 時間は、25分程度です。詳しく読みながらコンセプトマップを作成します。

PQRST法の第四段階『S』とは、『暗唱・暗記』のこと

 PQRST法の第四段階は、『Self-Recitation【自己暗唱】』、コンセプトマップでできあがった、「問題」と「答え」を暗唱しながら暗記します。

 基本的に、頭の中で「問題を読み上げ」、頭の中で「答えます」
 時間は、10分程度です。

PQRST法の第五段階『T』とは、『テスト』のこと

 PQRST法の第五段階は、『Test【テスト】』、コンセプトマップの答えの部分をかくして答えます。書く時間がある場合は、書いて答えます。

 テストの時間は、5分から10分程度です。

 もし、間違いがある場合は、再度暗記し出来れば5分から10分後にもう一度テストします。・

PQRST法と結び付けたコンセプトマップ法とは

コンセプトマップ

 コンセプトマップとは

 以下の長文を読み取ることを例として紹介します。

PQRST法の「予習と質問」の段階で、本の文をざっと読み『Q「質問」を見つける

コンセプトマップとは

 コンセプトマップは、「質問」と「概念レベル」を線で繋げることで作成していきます。

 PQRST法で、文章を読んで行きますが、最初の「予習」の段階で本文をパラパラ読みする時に、気になる単語にマーカーを引くなどしてチェックします。

「予習」段階では、読み込む必要はありません。本当に感覚的に「何かな」と思う所に印をしておきます。

 次に、「質問づくり」段階では、あまり深く読まずに、記号で「Q」とか「❓」とか文章に残します。本来は文章は書かずに、記号のみですが、時には「何」とか「誰」とか、「いつ」とか、「意味?」とか書くこともあります。

 質問が出来上がったら、「精読」段階で、「質問に対する答えを見つけながら読み」ます。さらに読み取ったことを、概念レベル(単語ないしごく短い短文)同士を線で結びながら、概念レベル同士の関係がわかるように図化していきます。

1ページ分のコンセプトマップ(実際は10ページ分をこの図に書き足す)

 文章をざっと読んだときに気になった単語(概念レベル)同士を戦で結び、その線上に、「質問」を書きます。その線の先に、答えとなる「概念レベル」を書き加えます。
 すると全体の構造、全体の関わりが見えて来ます。

精読しながら気になった「概念」についても、同じように質問の形で書き加えていきます。

理解は、図化することで深まり、記憶に残りやすくなる

 記憶を図化すると理解が深まり、記憶が保持されやすくなることは以前から知られていました。

 知識・記憶は、単独では機能しません。そもそも単語で覚えていたとしても実生活では役に立ちません。知識はあっても、理解されていないという状態になってしまいます。

理解するとは

理解するとは、知識が他の知識と結びついている状態を指します。「かかわり・つながり」がわかることが理解です。
理解が深まる、イメージ的にはコンセプトマップの線や「概念レベル」が増えることです。

新たな「かかわり・つながり」が増え、「概念レベル」が増えることで、知識は更新されていきます。
「理解」とは、ネットワークの構築です。

理解のため、理解の進化のために、このコンセプト学習は有効に機能します。

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このブログは、『独学大全』を基に作成しました。しかし、オリジナルの「コンセプトマップ法」だと、2〜3週間後に概念レベル同士の「かかわり・つながり」の理由がわからなくなってしまいます。どうすれば良いかと考え、私なりの改良を加えたのが、PQRST法と組み合わせ、「質問」で「概念レベル」同士を結ぶ方法です。
オリジナルのコンセプトマップ法を知りたい方は、独学大全の方もご覧ください。

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