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ばけばけ115話感想|錦織が仕掛けた「最後の仕事」の真意とは

こんにちは、なおじです。

NHK朝ドラばけばけ115話、錦織優一が最後の仕事を成し遂げて逝きました。

「この国で何も書くことがない」——その言葉の重さと、吐血しながら静かに退場していった錦織の生き様。なおじは見ながら何度も胸が詰まりました。

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この記事でわかること

  • 115話のあらすじ(錦織がヘブンに突きつけた現実)
  • 「この国で何も書けない」という言葉の意味となおじの考察
  • 錦織が知事に掛け合わなかった本当の理由
  • 「最後の仕事」として焚きつけた真相
  • 豊臣秀長と重なる錦織のナンバー2の生き様
  • 次週予告:いよいよ怪談へ
目次

115話あらすじ 錦織が突きつけた現実

松江の朝焼けと書けない男

松江の美しい朝焼けを前に、ヘブンは何も感じられない自分に動揺します。

かつてあれほど心を動かされた景色なのに、何も響いてこない。

そこへ錦織が現れます。

「美しい風景に,何も感じなくなってしまったからではないのか」——ヘブンに静かに問いかける錦織さん。

「私はHeavenではない。清水八雲だ」とヘブンは答えました。

でも、その言葉には力がない。それを錦織さんは見抜いていました。

「この国で何も書けない」の衝撃

錦織が、核心を突く言葉を放ちます。

「正直に言いましょう。今のあなたには、この国で何も書くことがない

ヘブンに詰め寄る錦織さん。思わずあとずさりするヘブン。

「日本人になるということは、日本でも書けない、海外でも書けない。そういう状況になってしまうんだよ」——そう改めて現実を突きつけます。

「つまりあなたは作家として死んだ」と断言する錦織さん。

そこへトキが「私のせいです、ごめんなさい」と入ってきました。

ノー、ノー、ノーと叫びながら、ときのそばに駆け寄るヘブン。

錦織に、あおりにあおられたヘブン。

その後、書斎にこもり、執筆を始めます。

なおじ感想 才能と書くことの意味

才能があっても書けない逆説

ばけばけ115話のなかで一番心に刺さったのは、錦織が言った「作家として死んだ」でした。

でも、本当に才能のある人間は、日本人であろうが西洋人であろうが、物を書くことは止められないはず。

なおじも35年間教壇に立ちながら、ずっと文章を書いてきました。

非才・凡人であっても、書くという行為は止められなかった。

だからこそ、錦織の「作家として死んだ」という断定の重みの裏に「別の思いがあるのでは‥」という考えがよぎります。

錦織さんは、ヘブンは今現在、実際に「書けなくなっている」と見抜いていた。

ここが深いんですよね。

弱さを知って焚きつけた愛情

でも、ここで「弱いな」とも感じました。

錦織が知事に掛け合わなかった理由は、ヘブンの作家としての人生を終わらせたくないという一心だったとは、わかりました。

本当に才能を信じるなら、そこで戦えばよかったはずなのでは‥。そう思いませんか。

その弱さを抱えながら、最後の最後に「焚きつける」という形で愛情を示した錦織。

教室でも、こういう先生がいました。

生徒を怒鳴るのではなく、「そんな程度か」と冷たく言い放つことで、火をつけるタイプの。

あれは愛情の一形態‥。

今となって、なおじにはよくわかります。

松江の朝焼けとヘブンの空白

夢を見ていた日本という国

日本という国に夢を見ていた——ヘブンのその感覚、わかるなと思いました。

どうしても人は未知のものに夢を抱きたくなります。

たとえば、なおじが初めて京都の朝に出会ったとき、「ここではないどこか」への憧れがありました。でも何度も通ううちに、それは日常になっていく。

そういう感覚って、ありませんか。

肺病と死の口にある錦織の心理

でも待てよ、とも思いました。

これって、錦織さんの今置かれている状況からくる感覚なんじゃないのか。

肺病を患い、死の口にある錦織さんは、夢とか理想とか、そういうものを持つことができなくなっているのではないか。

さらに、ヘブンが感動できなくなったのを見て、自分の「死」を重ねていたのかもしれません。

ヘブンという作家が景色に感動できなくなる——それは、錦織にとって自分自身の死を見るような光景だったのではないでしょうか。

錦織の「最後の仕事」の真相

リテラシーアシスタントの最後

熊本に戻り、ウグイスの声が聞こえる季節、ヘブンは著作を書き上げました。

そこへ届いた錦織からの手紙。江藤知事の承諾書と、一家が雨清水家の戸籍に入ったことが記されていました。

そしてトキへ明かされた真相——錦織はわざとヘブンを焚きつけていたのです。

「リテラシーアシスタントとしての最後の仕事だ」という言葉に、思わず胸が詰まりました。

「あの人は、本当に世話が焼ける」と言って、静かに笑う錦織。

隣で微笑むトキ。

一方のヘブンは、まだ何も知らない。そこが切なかったです。

吐血の手のひら

しかしこのとき、錦織の手のひらには吐血の跡が……。

なんて悲しいんだ、と声が出そうになりました。

最後の力を振り絞って、愛する男の火をつけて、静かに逝っていく。

教員生活35年のなかで、こういう先輩の先生がいました。

自分の体が悲鳴を上げていても、後輩の授業の相談に乗り続けた人が。

そのときは気づかなかったけれど、あれも「最後の仕事」だったのかもしれません。

豊臣秀長と重なる錦織の生き様

ナンバー2の美学

思わず、「豊臣兄弟」の豊臣秀吉と秀長の兄弟を思い出しました。

素晴らしい仕事を成し遂げる人間の影には、必ず優秀なナンバー2がいます。

秀長なき後、秀吉は坂を転げ落ちていった。それは歴史の証明するところです。

錦織優一もまた、ヘブン(八雲)にとってそういう存在だったのではないでしょうか。

ヘブンに、錦織ロスが無いことを祈ります。

「錦織優一に捧ぐ」の重み

著作の巻頭言に「錦織優一に捧ぐ」の文字。

数日後、錦織さんはこの世を去ります。

ヘブンはその言葉に、どれほどの感謝と後悔と愛情を込めたのでしょう。

錦織さん、見事な生き様でした‥。

よくある質問(Q&A)

Q:錦織はなぜ知事に掛け合わなかったのですか?

A:ヘブンの作家としての人生を終わらせたくないという思いからでした。

日本人になることで、日本でも海外でも書けなくなるという現実を見据えていたからです。

そこに錦織の弱さと愛情が同居していると、なおじは感じています。

Q:錦織の「最後の仕事」とは何ですか?

A:わざとヘブンを焚きつけて執筆に向かわせることでした。

リテラシーアシスタントとして最後の力を使い、ヘブンの作家魂を呼び覚ました。怒りのふりをした、深い愛情だったと思います。

Q:ヘブンが松江の朝焼けに感動できなかったのはなぜですか?

A:日本という未知の国に抱いていた幻想や夢が、現実の重みの中で消えかかっていたからと考えられます。

また、錦織の「死の口」を目の当たりにしていたことも、感覚を麻痺させていたのかもしれません。

Q:著作の巻頭言「錦織優一に捧ぐ」は史実と関係がありますか?

A:ラフカディオ・ハーンの著作には友人・恩人への献辞が記されたものがあるとされています。

錦織のモデルとされる人物との関係は、こちらの記事もご参照ください。

👉関連記事:西田三太郎|ばけばけ錦織のモデル

川柳一句

焚き付けて 逝きし錦織 捧ぐ文

次週予告 いよいよ怪談へ

次週はついに怪談が始まる予告です。

ラフカディオ・ハーンといえば「怪談」。ここからどう描かれるのか、楽しみで仕方ありません。

あなたはどのエピソードが一番好きですか。コメント欄で教えてもらえると嬉しいです。

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筆者紹介|なおじ

元社会科教師として35年間、茨城県の中学・小学校の教壇に立ち、校長・指導主事も経験しました。

現在は8つのブログでドラマ芸能政治歴史スポーツ学び書評を書いています。

今回の記事は、錦織優一という「最後までヘブンのために動いた先生」を、元教師の目線で追いました。

ばけばけ115話

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