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風薫る15話感想|直美の「私なのに」と言うつぶやきの意味、炊き出しニアミス

こんにちは、元社会科教師のなおじです。

風薫る15話を見ながら、なおじはずっと直美の顔が気になっていました。

「私なのに。私なのに?」

このつぶやき、一回目と二回目で、なんか違う気がしませんか。

小日向の告白、捨松の炊き出し計画、そして直美とりんとのニアミス。

嘘で塗り固めた「お嬢様」の仮面が、善意の行為によって剥がれそうになる、なんとも皮肉な回でした。

今回は、風薫る 15話 感想として、直美の「私なのに」に込められた本音から、捨松の策士ぶり、りん一家の現在地まで、元社会科教師のなおじ流に味わっていきます。

この記事でわかること

  • 直美の「私なのに?」は何を意味しているか
  • 捨松はなぜ嘘を知りながら直美を助けたのか
  • 炊き出しの場でニアミスが起きた構図
  • りん一家と美津の「人を動かす才能」
  • 怪しい二人組の正体と今後の展開予想
目次

「私なのに」のつぶやきに込めた本音

小日向の告白と直美の「計算」と「動揺」

小日向栄介から「付き合ってほしい」と告白された直美。

「こんなに簡単なんだ。お嬢様だと奥様になるのは」

そうつぶやく直美、計算速すぎですよ(笑)。

告白されたその瞬間に「奥様コース」を試算している。

えっ、頭の回転が速すぎる。

でもね、なおじはここに直美の「生きるための必死さ」を感じたんですよ。

貧しい出自を抱え、嘘で鹿鳴館に潜り込んだ17歳。

このチャンスを逃したらどうなるか、体に染みついているんでしょうね。

教師時代にも、こういう子がいましたよ。

チャンスが来た瞬間に「これを使えるか」と頭が動く生徒。

根性があるというか、追い詰められた経験が人を鍛えるというか。

告白に 胸より先に 頭フル回転

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1回目と2回目の「私なのに」の違いとは

「私なのに」を2回口にした直美。

なおじには、1回目と2回目で別のことを考えているように聞こえました。

1回目は「私なんかが選ばれていいの?」という驚きと自己卑下。

喜びとびっくりが混ざった感じ、わかるかなあ。

テストでA評価が返ってきたとき、「間違いじゃないか」と先生に聞きに来る生徒がいるんですよね。

うれしいのに、自分を信じ切れない、あの感覚です。

で、2回目の「私なのに?」は少し違う。

こっちは「こんな嘘つきの私が、人の気持ちをもらっていいの?」という罪悪感まじりの問いかけのように聞こえました。

喜びの中に後ろめたさが混ざり込んでくる。

「嘘の上に積み上げた幸運」への不安、ということかな‥。

直美が一番怖いのは、バレることより、「本当の自分が愛してもらえないかもしれない」ということかもしれませんね。

捨松の度量と策士ぶり|嘘ごと抱え込む覚悟

上流婦人への「働く婦人」論と炊き出し決定

鹿鳴館で捨松が上流階級の婦人たちに向かって語る場面。

「私たち婦人が困っている人のために働く。それがこの国の真の開化に欠かせない」

この言葉、表面上は「慈善活動のすすめ」に聞こえますが、なおじには別の意味も重なって見えました。

捨松はかつて会津戦争で「炊き出しを受ける側」だった子どもです。

当時の薩摩軍に城を攻められ、飢えに耐えながら生き延びた側。

その捨松が今、東京で上流婦人たちを動かして炊き出しを「する側」に立っている。

歴史の巨大な逆転劇、ですよね。

社会科の授業でよく生徒に言っていたんですが、歴史の面白さは「立場が入れ替わる瞬間」に詰まっているんです。

この炊き出しの場面、単なる慈善ではなく、捨松という人間の歴史的な重みが乗っかっているように感じました。

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「皆に同じ話を」は嘘の共犯宣言だった

直美に捨松が言いました。

「病気で亡くなったお父様と、私の実家にご縁があったと皆さんにお話し‥。
皆に同じ話をしておかないと、のちのちつじつまが合いませんよ」

読者のみなさん、わかります?

これ、直美の嘘を責めているんじゃなくて、「その嘘、わたしが引き受けてあげます」という宣言ですよね‥。

えっ、捨松って大物すぎませんか。

しかもさらっと言うんですよね。「皆に同じ話を」って、まるで書類整理の確認みたいなトーンで(笑)。

なおじがにやりとしたのは、捨松がその直後、「炊き出しお手伝いいただけますか」と言ったところです。

直美が教会育ちで炊き出しを何度も経験していることを、おそらく知っているんですよね、この人。

嘘を全部わかったうえで、その人の能力を見て、次の仕事を渡す。

これ、すごいマネジメントではないでしょうか。

35年間、学校で教師や管理職をやってきたなおじでも、これだけ冷静に他者の本質を見抜くのは難しかったです。

捨松さん、直美より一枚どころか三枚くらい上手でした。

「嘘を守る人」を「困っている人を守る人」として使う。
これが捨松の政治力であり、人間力のように思えます。

炊き出しで交差する直美とりん・吉江神父

会津の記憶と「受ける側」から「渡す側」へ

15話では、捨松の幼少期フラッシュバックとして、会津戦争のときに炊き出しを「受ける側だった」場面が描かれました。

城が薩摩に攻められ、子どもの捨松が施しを受けながら生き延びる。

あの会津の少女が、今は鹿鳴館で上流婦人を束ねて「渡す側」として立っている。

歴史が人を変え、人が歴史を動かしていく、という流れがここにぎゅっと詰まっていましたよね。

この「立場の逆転」が描かれたからこそ、捨松の慈善活動には本物の重みがあるんですよね。

単なるお金持ちの道楽じゃない。

かつての自分と同じ立場の人を見過ごしたくない、という切実さ。

それを感じ取るから、なおじは捨松の言葉に「説得力があるなあ」と思ったんです。

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吉江神父・りんとのニアミスで直美の仮面が揺らぐ

炊き出しの会場に現れた吉江神父と、手伝いをしていたりん。

よりによって、というやつですよ(笑)。

直美が「士族のお嬢様」として立っている場に、彼女の「本当の世界」が突然乱入してくる。

当然、吉江神父は直美が教会で育ったことを知っている。
りんは直美の出自を知っている。

この2組が同じ会場にいる時点で、もう守り切れない状況ですよね。

しかも、直美がその場にいることになったのは、小日向の告白のきっかけとなった「子どもの泥棒を助けた善意」から始まっています。

善意の連鎖が、自分の嘘を暴く場所へ引き寄せてしまう。

この皮肉な構図、脚本がしっかり計算して作っているなあと感じました。

えっ、「良いことをした結果、自分が一番危ない目に遭う」って、理不尽すぎませんか(笑)。

でも、人生ってこういうものかもしれませんね。

炊き出しで 心の炊き物 ぐつぐつと

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りん一家の「生きる力」と忍び寄る影

美津のお琴指南が示す「手持ちのカードで生きる」術

一方で、りんたちが暮らす倉庫では、美津がお琴指南の張り紙を出しました。

しかも、近所の人たちを集めて倉庫の1階を片づけさせてしまうという手際の良さ。

「この人、人を動かす才能あり!」とつぶやいてしまいました。

お琴は、上流階級の女性の教養として扱われていたもの。

それを、東京下町で生き延びるための商売道具に変えていく。

元教師の目線で見ると、これは「自分の持っているものを正しく評価して、使い方を切り替えた」瞬間。

学校でも、「自分には何もない」と言う生徒に限って、実はすごいスキルを持っていることがあるんですよね。

美津は自分の強みを、生きるための武器に変えることが上手な人、ということかな。

元校長として言わせてもらえると、こういう人材がそばにいるりんは心強いと思います。

怪しい影の正体と亀吉の気配

15話では、りんたちの居場所を突き止めたらしい「怪しい二人組」の描写がありました。

画面越しでも「これは良くないぞ」という空気がひしひしと伝わってきましたよね。

これまでの流れから考えると、亀吉サイドが動き出した可能性が高いと思うんですが、現時点では公式に名指しされていないので、「亀吉に関係する誰か」という程度に留めておきますか‥。

確認できていないことを確定情報のように書くのは、なおじの流儀ではないので(笑)。

ただ、りんが逃げた経緯を考えると、過去が追いかけてくることは想定の範囲内でした。

美津が整えた「新しい生活の場」に、過去のしがらみが迫ってくる。

せっかく前を向こうとしているところへ、という展開は、元教師として何度も経験してきた光景と重なります。

進路を決めてもう一歩踏み出そうとしている生徒のところへ、古い問題が戻ってくる、あの苦さ‥。

りんを誰がどう守るのか、今後の見どころのひとつですね。

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風薫る15話Q&A|気になること全部答えます

Q1:直美の「私なのに」は喜びじゃなかったの?

A:喜びは確かにあります。

ただ、1回目の「私なのに」は「こんな恵まれた縁をつかんでいいの?」という驚きと自己卑下で、2回目は「嘘をついている自分が、人の好意を受けていいの?」という罪悪感に近いニュアンスがあったように感じました。

喜びと後ろめたさが入り混じっている状態、ということかな。

単純に「やったー」とは言えない、直美の複雑さが出た場面だったと思います。

Q2:捨松はなぜ直美を叱らなかった?

A:捨松は、直美の嘘を「生き延びるための必死の手段」として理解しているように見えました。

会津戦争で炊き出しを受けて生き延びた経験がある捨松だからこそ、「追い詰められた人がどこまでやるか」を知っているのかもしれません。

責めるのではなく、その力をどう使えるかを見ている。

人を叱る前に「なぜそうしたか」を考えるタイプの人間、ということかな。

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Q3:炊き出しのシーンは史実と関係がある?

A:大山捨松が実際に慈善活動・看護教育に深く関わっていたことは史実として知られています。

ドラマの炊き出し自体はフィクションですが、「上流婦人を組織して社会事業を行う」という構図は、史実の捨松像を踏まえた脚色だと見てよさそうです。

社会科教師として言わせてもらえると、会津出身の少女が中央で慈善を主導するという逆転の構図は、歴史の授業で「敗者のその後」として取り上げたくなる題材ですよね。

Q4:怪しい二人組はやっぱり亀吉の関係者?

A:現時点の放送内容では公式に名指しされていません。

なおじの感覚では「亀吉サイドの人間の可能性が高い」とは思いますが、確定情報ではないのでここでは断言しません。

確認できていないことを「そうだ」と書くのは、なおじの流儀ではないので(笑)。

今後の放送で確認していきましょう。

Q5:小日向と直美の恋はうまくいくの?

A:ここから先はあくまで一視聴者としての予想ですが、「嘘で積み上げた春」がすんなりハッピーエンドに進む流れは、朝ドラ的にも考えにくいかなと思います。

炊き出しの場でりんや吉江神父と再会し、「本当の直美」が顔を出しそうになった今、小日向の純粋さと直美の計算高さがいつかぶつかるはず。

なおじが期待しているのは、「嘘がバレて終わる恋」ではなく、「嘘を含めた自分を受け入れてもらえるかどうか」という問いに、直美がどう向き合うかという展開です。

嘘の春 どこかで咲くか 本物の花

筆者紹介|なおじ

なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。
退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。
社会科・歴史を長年教えてきたので、時代背景や史実との比較が得意分野です。
指導主事として授業研究にも携わり、教え子からは「歴史が面白くなる先生」と呼ばれていました。
現在は8つのブログでドラマ芸能政治歴史スポーツ学び書評を書いています。

風、薫る15話

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