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第4週『屈み女に反り男』:梅子の真実、父逮捕、寅子に恋の予感

1935年、寅子たちは女子部法科を卒業し、本科に進み男女共同の世界で学ことになった。
民事訴訟の専門家で弁護士の大庭徹男が授業を担当した。なんと大庭教授は、一番の年長者梅子の夫だった。梅子は夫と離婚して、子供の親権を得るため法律家を目指していることが分かる。家族の未来のため奮闘していたのだった。

さらに猪爪家では大事件が起きていた。父・直言もかかわる汚職事件だった。

そして、寅子には恋の予感も…。花岡悟・轟太一、下宿人の書生佐田優三との関係は…。

目次

梅子が法律家を目指した理由

連続テレビ小説『虎に翼』より

・女性を見下す夫・大庭徹男教授と離婚し、次男・三男を男女同権を自然に考えられる人間に育てたい。
・夫は、民事訴訟のプロ。夫と互角に渡り合うには、自分も法律のプロになる必要がある。

寅子たち女子部の学生の中で最も年配の、梅子
いつも、おっとりしていて一見悩みなど一つも無いかのように見える。

だが、彼女も大きな悩みを抱えていたことが、第4週で明らかになる。

無事に専門部女子部を卒業した寅子達は、明率大学の法学部本科へ進む。
本科の民事訴訟の授業で、穂高教授の代わりとして、その日の講義を担当したのは大庭徹男教授。

この大庭教授が、なんと梅子さんの夫だった。
大庭教授は民事訴訟の大家ながら、男尊女卑の当時の考え方から抜けきれず、妻である梅子を軽んじていた。

そんな梅子は、姑との関係も悪く、長男からも軽視され、大庭家内で居場所を失っていた。
こんな梅子が法律家を目指す理由が明らかになる。

梅子は、この夫と離婚し大庭の家を出て、子ども達の親権を手にしたいと考えていた。
だが、女性の地位の低い当時の法律では、離婚後の子ども達の親権は夫のものとなる。
ましてや、夫は民事訴訟のプロ。

そのプロと戦うには、自分も法律のプロとならなければ勝ち目は無い。
そういう切羽詰まった思いから、法律を学んでいたのだ。

第3週の山田うめさんは、「自分だけが不幸のどん底にいて、本当に真剣に法律を学ぼうとしているのも自分だけ」と考えていた。

だがその考えは、とんだ勘違いだったことに気付くのだろう。

梅子さんの決意

梅子さんが、法律を学ぶ理由は、『子供たちの未来を考え、明るく健全な育ちをさせたい』
そのために、法律のプロである夫と戦わなくてはならない、という強い覚悟があったから。

親権が父親にある時代に、困難であることは理解しながらも、糸口を見つける覚悟を持ち、子供たちと共に克服しようとする思い。

梅子さんの、穏やかな姿の裏には、このような強い思いがあった。

夫が法律家であることから、対等に戦うため自らも法律家になる決意を固めた梅子。

男尊女卑の考え方に凝り固まって育ってしまった長男はあきらめるにしても、これから育つ次男や三男には、
「女性を見下す人間になってほしくない」という、
子らへの強い愛情と信念をもっていた。

直言のかかわる汚職事件

直言
連続テレビ小説『虎に翼』より

汚職事件の概要

紡績会社『共亞紡績』の株価が高騰すると知り、不正に得た利益が財政界に。
共亞紡績の重役、大蔵省の官僚や現役大臣など 16名が逮捕。
・直言の勤める帝都銀行が株の取引実務を行う。
・直言は銀行の理事らと共謀して賄賂を贈ったとされる。

あるとき、寅子が帰宅すると猪爪家の前に人だかりが出来ていた。
なんと、父・直言が逮捕されたという。

いつもは、気丈な母・はるも大勢の検察官らに囲まれ混乱している。
なんと、直言に贈賄容疑がかかり拘留されているという。

検察官たちは、捜査令状をはるに突きつけ、今にも家に踏み込もうとしていた。
寅子も、抵抗を試みるが検察官達に一喝され、何も出来なくなってしまう。

そこに、書生の優三が帰宅してきた。
いつもは、頼りなげな優三だが、このときばかりはテキパキと行動する。

捜査令状を示す検察官を拒むことは出来ない。優三は、「自分が案内する」と申し出て、手際よく検察官達に対応する。

佐田優三
連続テレビ小説『虎に翼』より

その姿を見て、寅子は何を思うだろう…。

夜になって、長男の直道と、妻の花江が猪爪家にやって来た。
このころ直道たちは、家を出て近所に住んでいた。

ただし、直道のお気楽な推量は変わっていない。

『無実の人間は、すぐに釈放されるよ。朝になれば帰ってくるさ。』

直道らしい気の使いようで、みんなを勇気づけていた。

一郎
連続テレビ小説『虎に翼』より

直言のモデル・貞雄も汚職で拘束されたのか

史実の武藤貞雄が、汚職事件で拘束されたという事実は無い。

この事件は、帝人事件をモデルにしていると思われる。
帝人事件は、戦前1934年(昭和9年)に起こった疑獄事件だ。

齋藤内閣総辞職がすることになったが、起訴された全員が無罪となっている。
そこで、今では倒閣を目的にしたでっち上げだった可能性が高いとされている。

これを考えると、「虎と翼」の直言も無罪として放免されることになるのではないか、と思われる。

直言の逮捕は、寅子にどんな影響を及ぼすのか

寅子の父を救い、寅子の法律家としての在り方を決定づける桂場等一郎

直言の逮捕による猪爪家の混乱は相当なものだったでしょう。
寅子は、不安や信じていた父に対して疑念に包まれるなど、大きな影響を受けることでしょう。

寅子の、混乱を救うのは…!。

桂場等一郎藤一郎の存在に注目

桂場等一郎
連続テレビ小説『虎に翼』より

実際の帝人事件でも、三淵嘉子さんの父・武藤貞雄さんが務めていた台湾銀行が、「実務」を行っていました。

この事件が裁判となったとき、判決を下した人物は、「虎と翼」で桂場等一郎のモデルである未来の最高裁判所長官の石田和外氏でした。

この事実から考えると、寅子の父を救い、寅子の法律家としての在り方を決定づける存在として、桂場等一郎が描かれるのではないかと予想する。

寅子に恋の予感

・女性を尊重する花岡悟。(実際の行動が伴わない部分も)
・女性蔑視の轟太一。(実際の行動は、女性をいたわっている?)
・下宿人の書生佐田優三(頼りなさが目立つのに、猪爪家の一大事で頼りになる行動)

花岡 悟
連続テレビ小説『虎に翼』より

明率大学法学部本科では、男女が席を並べて学ぶことになった。
そこで、寅子は、花岡悟という人物と、轟太一という男性とである。

花岡は、女性に寛容。
対して轟は、一件女性蔑視。
こういう対立構造で登場する。

だが、女性に寛容だとみられている花岡が、梅子に対して、『家族を放り出して大学に通わせてもらっている。』
男である梅子の夫の大庭教授が、妾をもつことは悪くない、とも発言する。

さらに、「僕は君たちを最大限 敬い、尊重し 特別だと認めている。なのに、君たちはどこまで特別扱いを求めるんだ。」

と言う。

起こった寅子は、つい花岡を突き飛ばす。
花岡はバランスを崩し、崖から転落し大けがを負ってしまう。

女性蔑視とみられていた轟太一は、この出来事に対し、
『女に突き飛ばされたくらいで、よろけるなど、鍛え方が足らん』
『女遊びを正当化するのも、気に入らん』
と述べ、寅子に寄り添う発言をする。

轟太一
連続テレビ小説『虎に翼』より

轟太一、ツンデレか?

一方、怪我が治った花岡悟も、謝りに来た寅子に対し、

『ただでさえ あの日から何をしていても猪爪くんのことを考えてしまうのに、これ、じゃあ また君のことばかり考えてしまうだろう。』

などと言う。

花岡君は、かなりのイケメン。
面と向かって、このようなことを言われたら…。

案の定、寅子は、花岡の言葉にときめいてしまう…。

花岡悟轟太一、そして下宿人佐田優三
寅子に恋の予感。

大庭梅子

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