NHK連続テレビ小説『おむすび』の第5話は、主人公・結(橋本環奈)とギャル連との予期せぬ出会いと友情の芽生えを描いた、心温まるエピソードでした。この回は、結の優しさと人を思いやる心が物語を動かし、彼女の将来の道筋を示唆する重要な伏線となっています。
風見先輩とのドキドキの時間
憧れの先輩との約束
結は、憧れの風見先輩(松本怜生)と書道展に行く約束をしていました。前回の書道展は散々な結果でしたが、今回は風見先輩からのお誘い。結の心はウキウキしていました。
おばあちゃんの優しさ
その日の朝、結のおばあちゃん米田佳代(宮崎美子)がおむすびを持たせようとします。
結は「風見先輩達とお昼を食べてくるから」と断りますが、「途中でお腹がすくかもしれないから」というおばあちゃんの言葉に折れて、おむすびを持っていくことに。
このシーンは、家族の温かさと、結が人を思いやる心を持つ背景を巧みに描いていましたね。
二人きりの展開
結の友人である宮崎恵美(中村守里)が急に来られなくなり、結と風見先輩は二人きりに。結は緊張しながらも、デートのような雰囲気を楽しんでいました。
予期せぬ出会いと葛藤
ギャル連との遭遇
二人で歩いていると、ギャル連の一人がティッシュ配りのバイトをしているところに出くわします。結は風見先輩の影に隠れて歩こうとしますが、突然ギャルがふらついて倒れてしまいます。
結の葛藤
結は、だまって通り過ぎることはできないと感じながらも、風見先輩についていってしまいます。しかし、心の中では「あの子、顔色悪かったな。気になる、風見先輩に言ってみようかな。」「いや、風見先輩もギャルきらいやろ‥。」と葛藤します
決断の瞬間
展覧会会場に着く瞬間、結は決心します。「先輩、すいません、うち、用事が‥。失礼します。」と言って、かけだしていきました。この展開は、結の優しさと正義感を表現しており、視聴者の共感を呼びます。
おむすびが繋ぐ心
栄養失調のギャル
戻ってきた結は、倒れたギャルを助け、病院に連れて行きます。ギャルが倒れた理由は栄養失調でした。このシーンは、結の持つ優しさと人を助ける精神を強く表現しています。
ギャルの背景
ギャルの家庭環境が明らかになります。父親は中学2年生の時に借金を残して亡くなり、母親はその借金を返すために働きづめ。ギャル自身も高校を辞めてバイトをしているという厳しい現実が語られます。
夢を語るギャル
ギャルは「ネイリストになりたくって、そのために資格いるけん、お金貯めよる。」と夢を語ります。自作のネイルを結に見せ、「どう、バリ可愛くね」と当時のギャル語で自慢します。
おむすびの力
結は祖母からもらったおむすびをギャルに差し出します。このおむすびは、単なる塩むすびではなく、結とギャルたちの心を繋ぐ重要なアイテムとなります。
思い出の味
おむすびを食べながら、ギャルは過去を思い出して涙を流します。「パパ生きとうころ、よく家族でお弁当つくって、海の中道にピクニックに行ったっちゃ。そんとき食べたおむすびの味‥思い出した。‥‥やば、懐かしすぎて泣きそう。」
このシーンは朝ドラっぽかったですね。
実は、いつ朝ドラっぽくなるのか心配していたところでした。
こういう、人情とか、人の優しさとか、涙とか、すれ違いとかがないとね。
おむすびが持つ力ですね。
過去の温かい記憶が人の心を動かす瞬間、よかったです。
新たな絆の誕生
「むすびん」の誕生
この出来事をきっかけに、結はギャル連から「むすびん」という新しいあだ名を付けてもらいます。ギャル連のメンバーたちにもそれぞれあだ名があり(ヌーリー、すずりん、りさぽん、たまっち)、あだ名を共有することで友情が深まっていきます。
栄養士への道
ギャル(すずりん)が栄養失調で倒れたという出来事は、結が将来「栄養士を目指す」という目標設定の重要な伏線となっています。この経験が、結の将来の職業選択に大きな影響を与えることが予想されます。
宮崎美子さんの起用と時代の流れ
昭和の記憶
結のおばあちゃん役を演じる宮崎美子さんの起用は、昭和世代の視聴者に強い印象を与えています。1980年に放送された「ミノルタX-7」のコマーシャルで、「今の君はぴかぴかに光って」というフレーズとともに、Tシャツを脱ぐシーンが話題になりました。
時の流れを感じさせる演技
かつてのアイドルが、今や腰を曲げたおばあちゃん役を演じる姿は、時の流れを強く感じさせます。しかし、宮崎美子さん演じるおばあちゃんは、結の成長をしっかり支える頼りがいのある存在として描かれており、その優しさと包容力が視聴者の心を捉えています。
今後の展開に期待
風見先輩との関係
結が風見先輩を置いてギャルを助けに行ったことで、二人の関係がどのように変化していくのか、視聴者の関心を集めています。
栄養士としての成長
ギャルとの出会いをきっかけに、結が栄養士としてどのように成長していくのか、今後の展開が楽しみです。
ギャル連との友情
結とギャル連の友情が、どのように深まっていくのか、そしてそれが結の人生にどのような影響を与えるのか、注目されています
まとめ
『おむすび』第5話は、結がギャル連と友達になるまでの物語を中心に展開されました。予期せぬ出会いから生まれた友情、おむすびを通じて繋がる心、そして将来の夢への伏線など、多くの要素が詰まった印象的な回となりました。
この物語は、人と人とのつながりの大切さ、食べ物が持つ力、そして思いやりの心の重要性を温かく描き出しています。結の優しさと決断力、ギャルの背景にある家庭環境、そしておむすびが持つ力など、様々な要素が絶妙なバランスで描かれており、視聴者の心に深く響く内容となっています。
今後、結が栄養士としてどのように成長していくのか、ギャル連との友情がどのように深まっていくのか、そして風見先輩との関係がどうなっていくのか、多くの視聴者が次回以降の展開を心待ちにしていることでしょう。『おむすび』は、単なる青春ドラマを超えて、人生の機微や社会問題にも触れる奥深い作品として、ますます注目を集めていくことが期待されます。