劇中でも綾は、万太郎のいとこであることが判明
「あれあれ、脚本家さん史実に寄せてきたぞ。」
ちょっと意外な展開に発展してきた。
4月25日の放送で、祖母タキから意外な事実が綾と万太郎に告げられる。
綾は、タキの死んだ娘の子で万太郎とはいとこ。
だから、「二人は結婚しろ」というのだ。
「ワーオ」
こう来たか!
史実の牧野富太郎先生は、生涯「もう一人の妻、猶さんのことについて語らなかった」
それは、なぜなのかは解明されていない。
綾と万太郎(猶と富太郎)の関係をこう解釈してきた。
ちょっと見事。
上手!
祖母から、「万太郎と結婚しろ」と迫られた綾は逃げ出す。
「私にも、好きな相手ぐらいおったがよ。」
これは悲しい。タキばあちゃん、とても立派な人だがこれはないでしょう。
綾はどうしてよいのか分からずに、泣きながら街を走る。
ところで、綾の「好きな人」とは、誰を言っているのだろう?
志尊淳扮する竹雄のことであって欲しいが‥。
万太郎は、竹雄に言う。
「今ならまだ間に合う。姉ちゃんに、好きだと言ってこい」
竹雄は、怒りながら万太郎を押し倒す。
竹雄のどうしようもない心情が、見るものの感情を揺さぶる。
万太郎と自由民権運動の関わり
綾が辿り着いた先は、自由民権運動の弁士たちが活動する集会。
そこに駆けつけた万太郎と竹雄
そこで、弁士が言った「我ら人民は、役ただずの雑草と馬鹿にされ、無知蒙昧のいやしき民草と踏みにじられてはいかん!」という発言に対し、万太郎が即座に反応する。
「それは違う!」
「名もなき草など、この世に無いき。人がその名を知らんだけじゃ。その草の力を知らん。同じ草はひとっつもない。一人一人みんな違う。生きる力をもっちゅう。歯の形、歯の色、そしてどこに生きるか。そして、根を張って生きるがじゃ。」
脚本家さん、ここでも富太郎先生の名言を被せてきた。
実にお見事。
綾が好きだったのは、幸吉
「私にも、好きな相手ぐらいおったがよ。」
タキとの話の最後に、呟くようにそう言った綾。
そして、綾の好きな相手というのは、幸吉だったことが分かった。
幸吉の村に、行ったが。ほんならねえ、畑仕事の真っ盛り。幸吉は、家族と一生懸命働きおった。可愛らしい嫁さんもおって。幸吉のことら、何も知らんまま、自分が酒を造りたいばっかりに…、なんてえ、強欲ながじゃろう。
綾様の欲は、前に向かうための力じゃ。わしは。そう思いますき。わしは、そんな綾様を…、お慕い…、尊敬…、尊敬しておりますき。
竹雄に言われてもねえ。
使用人の自分は、お嬢様の綾に「好き」と言えない。
竹雄かわいそう。
でも、幸吉には嫁さんがいたのか。
脚本家さん、波風が立たないように話を進めるようだ。
史実では、おばあさんの死後に番頭の和之助と結婚することになる。おそらく和之助は、竹雄のことだろう。
二人が、幸せに結ばれますように。
コメント