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風、薫る78話感想|りんの新潟入りとシマケンが動き出す予感

風、薫る78話

「風、薫る」78話は、りんが新潟の女学校で舎監としてゼロから踏み出した回でした。

一方で東京では、直美と小川の関係が動き始め、新潟では「異議あり、問題あり」と言う謎の紳士まで登場。
物語がまた大きく動きそうです。

第78話で気になったこと。
りんの洋髪に対する女学生たちの反応、直美と小川、シマケンと自由民権運動につながりそうな流れ、
これらを整理しました。

この記事でわかること

  • りんが新潟で始めた舎監という新しい仕事
  • 洋髪への視線に表れた明治の価値観
  • 直美と小川の会話に感じた恋の行方
  • シマケンのモデル候補と政治運動をめぐる考察
  • 最後に現れた紳士が示す新潟編の見どころ

まず結論から答えます

Q1. りんは第78話で何を始めた?

りんは新潟の女学校で、寄宿舎を預かる舎監として働き始めました。看護の現場とは違う場所ですが、人を見守る力が問われる新たな出発です。

Q2. 洋髪を批判されたのはなぜ?

明治の女学生にとって洋髪は珍しく、洋風かぶれと受け止める人もいたためです。ただし望月校長が、日本髪は衛生面に問題有りなのか、と言ったのは、モノの言い方に気をつけなさいという、りんへの忠告だったと思われます。

Q3. シマケンは政治運動に関わる?

第78話では確定していません。ただ、モデル候補として語られる木下尚江は社会運動に関わった人物であり、自由民権運動を思わせる空気は今後の注目点です。

目次

りんが新潟で舎監に

りん 新潟入り

第78話の中心は、りんが新潟で新生活を始めたことです。

歩いて新潟へ来たりん

りんが歩いて新潟へ入った姿には、思わず「すごいねえ」と声が出ました。

看護の仕事から離れ、新しい土地へ向かう。
しかも、これまでの仲間や直美のいる東京から離れて、一人で女学校へ来たわけです。

それは単なる転職ではありません。

りんにとっては、看護婦としての道がいったん途切れた後の、人生のやり直しだったのでしょう。

双六で言えば、振り出しまで戻るマスを踏んでしまったりん。
でも、双六は戻ったから終わりではありませんよね。

むしろ、その戻るマスがあるから次の一手が面白くなる。
りんにも、まだまだ上がりは来ていないようです。

戻るマス
それでも進む
風、薫る

舎監は看護と無縁ではない

公式に確認できる第78話のあらすじでは、りんは新潟の女学校で舎監として働き始めます。校長の望月や女学生の久たちが、りんを迎え入れる流れでした。

舎監は、寄宿舎で暮らす生徒たちの生活を見守る仕事です。

食事、睡眠、悩み、人間関係、体調。
机上の勉強だけではなく、生徒の毎日そのものに関わります。

看護婦の仕事を離れたように見えても、りんの「人を見る力」は、ここで必ず生きるはず。

教育現場でも、子どもの小さな変化に気づける先生は強いんですよ。
「今日、少し元気がないな」という一言が、案外その子を支えることがあります。

りんの新しい職場もまた、観察と気配りが必要な場所。
看護で得たものは、ちゃんとりんの中に残っています。

👉関連記事:朝ドラ「風、薫る」キャストとあらすじ総まとめ

洋髪が映した新時代

りんと女学生

第78話では、りんの洋髪が女学生たちの関心を集めました。

洋髪に驚く女学生たち

りんの髪型を見て、女学生たちがざわつく。
女性の目は、まず髪型に行きますよね。
これは今も昔も同じかもしれません。

りんは羽田家の奥様(横澤夏子)に洋髪を自慢したことになっていたようです。

女学生たちもまた、ただ「素敵」と眺めるだけではありませんでした。
西洋かぶれではないか、なぜ家族と離れて看護婦をしているのか、かわいそうな人なのではないか。
そんな視線がりんに向けられていました。

新しいものは、いつの時代も歓迎と反発を同時に受けます。

スマホを持つ子を見て「子どもには早い」と言う人もいれば、便利だと考える人もいる。
明治の洋髪も、当時の人にはそんな新時代の象徴だったのでしょう。

望月校長の言葉の難しさ

望月校長は、りんの言葉を受け日本髪を「不潔」なのか、と言いました。

衛生面を考えれば、髪を洗いにくく整髪料も使う日本髪より、洗いやすい洋髪を勧める理由はわかります。
看護や寄宿舎生活では清潔が大切ですからね。

ただし、りんが日本髪を「不潔」と言ったわけではありません。
りんの言葉を聞いて、校長がりんが「不潔」と言っているように聞こえるよ、と注意したんですよね。

「不潔」という言葉は強すぎます。
ここには、そういうふうに曲解する風土があるんですね‥。

仮に、正しいことを言っていても、言い方一つで相手の心には角が立つ。
校長という立場にいる人ほど、その一言の重さを意識しなければなりません。

教育現場でも、「あなたはできていない」と言われれば子どもは縮こまります。
けれど「こうすればもっとよくなるよ」と言えば、同じ内容でも前に進めるんですよ。

望月校長、理屈は正しい。
でも、言葉の温度は少し低かったかなと思いました。

👉関連記事:「風、薫る」第1週まとめ|翼と刀・全5話の見どころ

女学生の本音が痛い

りん かわいそう

りんが直面したのは、女学生たちの率直すぎる偏見でした。

看護婦はかわいそう?

女学生たちは、看護婦という仕事を「卑しい仕事」と感じ、
さらに、りんを「家族と離れて働くかわいそうな人」のように見ています。

今の私たちからすると、ずいぶん失礼な話です。
でも、明治という時代には、女性が家の外で働くこと自体がまだ珍しく、理解されにくい面があったのでしょう。

「なんでそんな仕事をしなければならないの?」
そんな問いには、仕事への偏見だけでなく、女性の人生は家に収まるものだという古い常識もにじみます。

りんは看護婦になることを、誰かに命じられたわけではありません。
悩みながらも、自分で選び取ってきた道です。

だからこそ女学生たちの言葉は、りんの胸に刺さったはずです。
振り出しに戻り、またゼロからのスタートですねえ。

偏見は知らないことから始まる

ただ、女学生たちを悪者にするだけでは見えないものもあります。

彼女たちは、看護婦がどんな仕事なのかをまだ知らない。
患者の命や尊厳を守ること、家族の不安を受け止めること、専門性を身につけて働くことを知れば、見方は変わる‥。

偏見は、知識がないところに生まれやすい。
だからこそ、りんが女学校に来た意味がある。

りんは「看護婦ってすごい仕事なんだ」と演説するタイプではないでしょう。
でも、生徒たちの日常に寄り添い、困った時に支え、信頼をつくる。

その姿そのものが、一番強い答えになるのではないでしょうか。

えらそうな説明より、毎日の行い。
教育でも看護でも、最後に人を動かすのはそこ。

シマケンと環の温かさ

シマケンと環

第78話では、シマケンが一ノ瀬家の一員のように見えたことも印象に残りました。

家族の中にいるシマケン

りんが新潟へ行った後も、シマケンは一ノ瀬家と自然に関わっています。

最初はどこか謎を抱えた青年だったシマケン。
それが今では、家の中にいても不思議ではない存在になっていました。

血がつながっているから家族なのではない。
一緒に心配し、笑い、支え合う時間が、人を家族にしていくのでしょう。

朝ドラは時々、こういう「いつの間にか家族になっていた人」を見せてくれます。
気づけば縁側に座ってお茶を飲んでいる。
あれ、いつからここにいたの? という感じです(笑)。

環の一言が報われる

環が「私はシマケンさんがいたら元気になるよ」と言いました。

この一言、シマケンには大きかったでしょうね。

誰かの役に立ちたい。
でも、自分の存在に自信が持てない。

そんな人にとって、「あなたがいると元気になる」と言われることは、何よりの救いです。

シマケンは社会を変えたいと思っている人物にも見えます。
ただ、大きな理想を語る前に、目の前の環が笑えること。
その手応えが、彼を支えているのかもしれません。

大きな運動も、始まりは一人の「ありがとう」なのかも。

👉関連記事:風、薫る69話|りんとシマケン再会、山本夫妻の約束とは

直美と小川はどうなる

小川と直美の恋

東京では、直美と小川の会話が恋の気配を濃くしました。

小川の胸がチクチク

小川は、直美のことが好きなのでしょうね。

直美の言葉や態度に触れるたび、胸がチクチクする。
これはもう、診察を受けなくても恋心の症状が出ています(笑)。

小川が直美を訪ねて、また病院へ来ていました。
この二人の関係、どこまで進むのか‥。

直美は、まっすぐ好意を受け取れるほど単純ではありません。
自分の立場、仕事、これまでの経験、りんや環との関係。
いろいろなものを抱えています。

だから小川が結婚を申し込むのでは、と感じても、直美がすぐ答えるとは思えないですよね‥。

もう来るな、でも団子屋なら

直美は小川に「もう来るな」と言った。

ところが、団子屋なら来てもいいとも言う。
えっ、どっちなの?ですよね。

一瞬『拒絶か?』と思いきや、直美なりの距離の取り方だったよう。

病院という仕事の場所には踏み込ませない。
でも、団子屋という日常の場所なら、完全に縁を切る気はない。

直美は、相手を突き放すようでいて、細い糸は残す人です。
その糸を小川が焦らずにつかめるかどうか。
ここが見どころになりそう。

恋は「来るな」で終わらない。

「団子屋ならいい」が出た時点で、次の約束の場所はできていますからね。

👉関連記事:大家直美とは?上坂樹里が演じる東京育ち看護婦の軌跡

シマケンと政治運動の予感

シマケン

第78話のラスト付近には、自由民権運動を思わせる空気が漂いました。

割り込み男と異議あり

半年後、新潟で列に割り込む男が現れます。

りんは、先に並んでいたおばあさんがいると伝えました。
当然のことを言っただけです。

ところが男は、「何か問題があるのか」と妙な反応を見せます。
いやいや、割り込みが問題でしょう。
答えが先に出ています(笑)。

そこへ、見知らぬ紳士が「異議あり、問題あり」と登場しました。

この場面は、単なる列のトラブルではなさそう。
「異議あり」という言葉には、権利を主張し、不公正を見過ごさない意志がにじみます。

明治の新潟で、社会の理不尽に声を上げる人が現れた。
これは、自由民権運動や新聞・政治の世界へ物語が広がる合図にも見えました。

シマケンのモデルと木下尚江

ここからは、なおじの考察です。

シマケンこと島田健次郎について、NHKが特定の実在人物を公式モデルとして発表した事実は確認できません。

したがって、木下尚江などを「確定モデル」と書くことはできません。

ただし、ドラマ考察では、社会運動家・作家の木下尚江がモデル候補の一人として挙げられています。

木下は自由民権運動の流れをくむ社会運動や言論活動に関わった人物として知られ、大関和との接点も語られてきました。

もちろん、史実の人物とドラマの登場人物は同一ではありません。
複数の人物や創作を重ねるのが、朝ドラの面白さでもあります。

それでも、シマケンが人の不公平を見過ごせず、言葉で社会に関わろうとする人物として描かれていくなら、政治運動や新聞の世界と接点を持つ可能性はありそうです。

新潟で現れた紳士が誰なのか。
シマケンとどうつながるのか。

これはまだ予想です。
でも、りんの再出発とともに、シマケン側にも新しい風が吹き始めた。
そんな78話になるのだと、なおじは予想しています。

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よくある質問(Q&A)

筆者紹介|なおじ

なおじ

なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。

退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。社会科・歴史を長年教えてきたので、朝ドラでも時代背景と創作の境目を確かめながら見るのが楽しみです。

現在は8つのブログでドラマ芸能政治歴史スポーツ学び書評を書いています。

風、薫る78話

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