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朝ドラ『ブギウギ』愛子のモデル:ヱイ子誘拐の真相

ブギウギの世界の中で、愛娘愛子を必死に育てているスズ子。その愛子も8歳を迎えたが、母親には反抗的。母親が有名人であるために愛子には、友達もできなかったのだ。そんな中、やっと一人の男の子と友達になることができた。そして、その男の子と遊ぶ約束をする。

ところが、約束をしていたまさにその日、スズ子宅に「金を払わなければ娘を誘拐する」という予告が届く。スズ子は愛子の外出を禁じる。愛子は、友達との約束を果たすことが出来なくなってしまった。
愛子は誘拐されてしまうのか。また史実でもそのような出来事があったのか。

目次

ブギウギが描く、愛子誘拐未遂事件

ブギウギのスズ子が命をかけて育てている愛子も、8歳の誕生日を迎えようとしている。
だが、有名人の子供である愛子は、学校で仲間はずれにされたり、からかわれたりする日々を送っていた。

そんな愛子にも、ようやく友達ができる。
汚い格好をした1歳年上の男の子。
その子は、洋服が汚いと馬鹿にされるので学校には行っていないという。

どことなく境遇が似ている二人は、「明日も一緒に遊ぼう」と約束する。
友達ができたことを喜ぶ愛子だった。

ところが、スズ子の家に「娘を誘拐されたくなければ3万円を出せ」という脅迫状が届く。
驚いたスズ子は、愛子に外出を禁じる。

だが、スズ子には友達となった男の子と遊ぶ約束がある。
外出を禁じたスズ子をなじる愛子。

愛子になじられても、娘のために警察と協力して必死に事件解決のために努力する愛子。努力の甲斐があって、犯人を逮捕することができた。

愛子は、誘拐されること無く無事だった。

だが、ここで大問題が勃発する。
なんと、誘拐犯は、愛子が友達になった男の子の父親だったのだ。

父親の逮捕を受け、少年は転校することになる。
初めて出来た友達だったが、愛子は友達と引き裂かれることになってしまった。

愛子のモデル:史実ヱイ子の誘拐未遂事件の真相

当時は、プライバシー保護に関する考え方が構築されていない時代だったので、芸能人の生活が雑誌などで開けっぴろげに報道されていた。
住所などの個人情報も、全く無防備に掲載されている。

このためこの頃、芸能人を標的とした脅迫誘拐事件が多数起こっていた。

笠置シズ子は、1949年の時点の『著名人の高額納税者ランキング』で当時の人気作家吉川英治に次いで第2位となっていた。
そして、1950年世田谷に306坪の土地を購入している。

手軽に入る情報を参考に1954年3月31日、30歳になる無職の男が、「6万円を渡さないと娘を殺す」という脅迫状を笠置の自宅に送りつけてきた。

この男からは、実に9回にわたる脅迫が続いた。
これに対し、警察は犯人の声をレコーダーに録音することに成功する。

そして、金を取りに自由が丘駅前に現れた30歳無職の男を、見事に現行犯逮捕した。

この男は、動機として『結婚が決まっていたものの無職になってしまい金に困っていたので、犯行に及んだ。』と語った。

だが、この男は後日、再度別の誘拐事件も起こしている。
このことから考えると、『結婚資金が足りなかった』という動機は怪しい。

当時の6万円は、今の貨幣価値でいくらぐらいか

この犯人が要求した当時の6万円とは、現在の貨幣価値でいくらぐらいだろうか。
教員の初任給から考えてみる。

現在教員の初任給は全国平均で21万程度。
対して、1954年(昭和29年)の教員の初任給は、平均で8700円程度。
約24倍になっている。

ここから考えると、当時の6万円は、現在の約145万円程度。
つまり、たったの150万円程度のために、この犯人は一生を棒に振ることになった。

この事件で、ヱイ子にも笠置にも、一切被害が無かったことは救いだった。

誘拐犯は何者なのか?

マネージャーが指定された場所にお金を渡そうとした瞬間、犯人は張り込んでいた刑事達に逮捕されている。

犯人は30歳の無職の男。2か月後に結婚する予定だったという。
だが結婚を目前に失業してしまい、結婚資金として金が必要だったと動機について話している。

名前は、横田武夫という人物。

誘拐は罪が重いはずだが、未遂だったためか翌年1955年(昭和30年)にも同様の犯行を繰り返し、再び逮捕されている。

誘拐事件はスズ子や愛子にどのような影響を与えたのか?

この事件をきっかけに、笠置は一人娘のヱイ子を芸能人の子供ではなく、平凡な家庭の子供として育てていこうと決心した。

以後、ヱイ子はカメラの前には、特別な場合のみしか現れていない。
芸能界とは無縁の生活を送り、専門学校を卒業した後はフラワアレンジメントの仕事をしていた。

亀井ヱイ子さんは、1947年6月1日生まれなので、2024年1月現在76歳。
一般人として生活しておられる。

補足:ブギウギの愛子誘拐にかかわる俳優陣

ブギウギ8歳の愛子:小野美音(おのみおん)

愛子を演じるのは小野美音(おのみおん)さん。スズ子の子ども時代を演じた澤井梨丘さんの再登場ではないか、とのうわさもある。
はたして、どちらになるのだろうか。

高橋刑事:内藤剛志

ブギウギでも、刑事役をこなすベテラン俳優。
期待大!

柴本タケシ:三浦獠太(りょうた)

スズ子の新マネージャー。今までマネージャーを務めた山下達夫の甥を、三浦 知良(かずよし)の長男が演じる。

史実では、笠置の金を持ち逃げする山下達夫マネージャーだが、ブギウギでは円満退任になるようだ。

個人的には、大変にうれしいマネージャーの引き継ぎ。
ちょっと頼りない新マネージャーを三浦がどう演じるかも楽しみ。

 

犯人:小田島大(水澤紳吾)

小田島大(水澤紳吾)は、愛子の初めての友人「一」の父親で、スズ子誘拐未遂地面の犯人。

小田島家の苦しい家庭事情、息子「一」の関わりを、水澤がどう演じるか。
また、この家族に対する愛子の思い。
それらをすべて観て、感じて、スズ子が愛子の成長を喜ぶ姿、これら登場人物達の心情の揺れ動きの描き方が見所になるだろう。

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