『ブラッサム』第2週「父からの、解放」で、珠は同人誌に小説を書き、父の決めた縁談を受け入れ、三日もたたずに嫁入り先から戻ってきました。そして、父・清治との別れ。
一週間に、これだけの出来事が詰まっていたんですね。
珠のこれからは楽しみです。それでもなおじは、渡部篤郎さんの破天荒な父さんを、もう少し見ていたかった。
父から自由になれば、自分の道はすぐに見つかるのでしょうか。
珠が受け入れたことと、そこから離れたことをたどると、「解放」の喜びだけでは収まらない第2週が見えてきます。

この記事のポイント
Q1. 第2週「父からの、解放」は、どんな一週間でしたか?
珠が同人誌で自分の言葉を持つ一方、父の決めた縁談を受け入れ、嫁入り先から戻り、父との別れを迎える一週間でした。「書く自由」と「自分の生き方を選ぶこと」の違いが、気になる週です。
Q2. なおじが「清治をもう少し見たかった」と感じたのはなぜですか?
渡部篤郎さんの破天荒な父親像に、色気と存在感を感じたからです。展開をもっと丁寧に見たかったという思い以上に、あの父さんをまだ見ていたかった、という本音が残りました。
Q3. 「父からの、解放」で、珠は自由になったのでしょうか?
父の決定から離れても、次の目標や方向は、自分で探さなければなりません。なおじには、解放を遂げて終わる週ではなく、自分の道を選ぶ難しさが始まる週に見えました。
第2週のあらすじ|同人誌、縁談、父との別れ
第2週では、珠が仲間と同人誌を作り、父の決めた縁談を受け入れ、嫁入り先から戻ってきました。その後に続く、清治の病と最期。
一週間の出来事は、NHK『ブラッサム』公式あらすじでも確認できます。
| 出来事 | 珠の行動 |
|---|---|
| 同人誌「黎明」の制作 | 小説を書き、仲間と作品を持ち寄る |
| 父が決めた縁談 | 縁談を受け入れ、忍と対立する |
| 嫁入り先からの帰宅 | 三日もたたずに家を飛び出す |
| 清治の病と最期 | 父を看病し、残された言葉の意味を考える |
こうして並べると、書く珠と、縁談に向き合う珠の違いが気になります。小説の主人公は変えられても、自分の縁談を決めたのは父でした。
「黎明」で自分の言葉を持った珠
高等女学校四年生となった珠たちは、作品を持ち寄り、同人誌「黎明」を完成させます。忍が書いたのは、女性の地位向上を論じる論文。
珠は「イワンの馬鹿」の主人公を女性に置き換えた小説を書きました。
学校で教えられる女性の生き方とは別に、自分たちの考えを文字にする。論文を書く忍と、物語を書く珠。二人はそれぞれの方法で、自分の言葉を持ちました。
この違いが、縁談をめぐる場面で効いてきます。
父の決めた縁談と、嫁入り先からの帰宅
清治が持ってきた縁談を、珠は受け入れました。忍は、そんな珠と対立します。
同人誌では一緒に作品を作っていた二人が、ここでぶつかるわけです。
自分の考えを文章にできることと、父の前で自分の希望を言えること。その二つは、珠の中でまだつながっていなかったのかもしれません。
ところが珠は、嫁入り先から三日もたたずに帰宅します。一度受け入れた道から、戻ってきたのでした。
清治の最期と、珠に残された問い
帰ってきた珠を、清治は強く責めません。その後、病状が悪化し、珠たちの看病が続きます。
やがて父との別れを迎え、珠は清治が残した言葉の意味を考え続けました。
同人誌、縁談、帰宅、父の死。縁談を決めた父のいる家へ戻り、そこで父を失う一週間でした。
第1週で珠が願ったのは、父も母もいる家に残ること。その出発点を思い出すと、第2週の帰宅と別れが、少し違って見えてきます。
👉関連記事:第1週で珠が「ここにおりたい」と願うまで
渡部篤郎の清治を、もう少し見ていたかった

娘の縁談を勝手に決め、働かずに遊び歩く清治。それでも、渡部篤郎さんの色気は、確かに感じました。
困った父さんなのに、画面からいなくなると寂しい。そんな人物でした。
破天荒な父に感じた色気
清治は、娘の縁談を勝手に決める父親です。ところが画面の中では、渡部篤郎さんならではの色気がありました。
困った父さんであることと、俳優の存在感に引かれることは、別の話。
破天荒で、きちんとした父親像には収まらない。だから、もっと見たいと思わせたのでしょう。
「おっかない親父」の記憶と重なる姿
こういう破天荒な親父の話は、私の祖父のころまで、そちこちで聞かれた気がします。
なおじたち昭和30年代の子どもたちの間では、「あそこのじいちゃん、おっかねえよな」「すぐ怒るよな」という会話が、日常だったと記憶しています。
破天荒な清治の姿は、そんな「おっかない親父」の話と重なりました。
怒涛の一週間に残った名残惜しさ
同人誌、縁談、帰宅、そして清治の死。内容てんこ盛りの第2週でした。
このところの朝ドラには、ところどころ展開が早すぎると感じることがあります。今回も、父の死と、その後のお金の問題を、もう少しじっくり見たかった。
けれど、本音は少し違うかも‥。
渡部篤郎さんの破天荒父さんを、もう少し見ていたかった。
筋道をもっと説明してほしい、というより、あの父さんと過ごす時間が足りなかった。
その名残惜しさが、第2週には残りました。
学校は、ただの悪役だったのか

珠たちが同人誌を作り、女学校の教えからはみ出そうとする姿には、共感します。けれど、学校を運営してきた者として、学校側を単なる悪役として見終えることには、引っかかりが残りました。
良妻賢母の教えに抗う、珠たちの言葉
女学校では、良妻賢母を育てる教育が徹底されていました。その中で忍は女性の地位向上を論じ、珠は女性を主人公にした物語を書きます。
教えられた女性像を、そのまま自分の将来にはしない二人です。
当時の常識に立ち向かう姿は、応援したくなりますよね。自分の思いを文字にして、仲間と一冊にした行動には、珠たちの前向きさがありました。
個性を育て、学習環境も守るという責務
校長として学校を運営した経験から言えば、学校は個性を育てる場所です。同時に、ほかの子どもたちの学習環境を守る場所でもあります。
一人の生徒の希望に応えることが、学校全体の学びと、いつも同じ方向へ進むとは限りません。
生徒の声を大切にしたい。ほかの生徒が落ち着いて学べる場も守りたい。運営する側は、その間で迷うことがあるのです。
学校側の迷いも、もう少し見たかった
珠たちと学校が対立すれば、どちらを応援したいかは分かりやすくなります。それでも、学校側が何を守ろうとし、どこで迷うのかも見たかった。
短い放送時間の中では、そこまで描くのは難しいのかもしれません。
ただ、珠たちの自由を願うからといって、学校全体を考える側の事情まで、見なくてよいわけではないはず。その引っかかりが、見終わった後にも残りました。
しかも珠自身、同人誌では自由に物語を書きながら、縁談では父の決定に従っています。
書く娘 嫁ぎ先には 父の判
小説の主人公を変えた手で、自分の行き先も選べるのか。珠の暮らしには、学校への抵抗だけでは片付かない難しさがありました。
「父からの、解放」の先で、珠は何を選ぶのか

珠の縁談を決めたのは、清治でした。その父がいなくなった今、次の道は誰が決めるのでしょうか。
自由になった分だけ、自分で探さなければならない。第3週が楽しみなのは、その難しい一歩が始まるからです。
解放されても、父の言葉は残る
珠は、清治が残した言葉の意味を考え続けます。父の決定に従う日々が終わっても、父と過ごした時間まで終わるわけではないのでしょう。
「父からの、解放」という題名は、縁談を決める父から離れる意味だけなのか。それとも、父の言葉を抱えて生きていくことまで含むのか。
第2週を見終えて、なおじはそんな問いを持ちました。
自分の道を探す第3週への期待
嫁入り先から戻り、父を失った珠は、これからどんな道を見つけるのか。
誰かが決めた道から離れた後には、自分で目標や方向を探す時間が待っています。
そこが楽しみです。
でも、また権威の側を分かりやすい悪者として描きそうで、少し気になります。
珠が立ち向かう相手にも、その人なりの守るものがある。そんな姿まで見えたら、珠の選ぶ道も、もっと深く味わえる気がします。
よくある質問
『ブラッサム』第2週のタイトルは何ですか?
「父からの、解放」です。同人誌、縁談、嫁入り先からの帰宅、清治との別れが描かれた週です。
珠たちが作った同人誌「黎明」には、どんな作品が載りましたか?
忍は女性の地位向上を論じる論文、珠は「イワンの馬鹿」の主人公を女性に置き換えた小説を書いています。同じ同人誌でも、二人の表現方法は異なります。
珠は嫁入り先に何日ほどいたのですか?
三日もたたずに家を飛び出しました。嫁入り先から戻った日数の話であり、離婚の手続きまで三日で完了した、という意味とは分けて読む必要があります。
清治を演じている俳優は誰ですか?
渡部篤郎さんです。珠の父・清治を演じています。
筆者紹介|なおじ

公立小・中学校で約35年、校長として11年、指導主事としても教育に携わってきました。全国中学校社会科教育研究会元理事、元茨城県社会科研究部長。
この記事では、その経験を足場に、生徒の自己表現を支える立場と、学校全体の学習環境を守る立場の両方から、珠たちと女学校の対立を読んでいます。
ドラマの中の選択を、人の生き方に向き合ってきた経験と重ね、人物を善悪だけで見切れない面白さを大切にしています。
現在は8つのブログで、ドラマ・芸能・政治・歴史・スポーツ・旅・学び・書評といった分野を横断しながら、「人の生き方」と「社会とのつながり」をテーマに記事を書き続けています。