こんにちは、なおじです。
2月23日放送のばけばけ101話。
おクマがまたやらかした——なんて思ったあなた、ちょっと待ってください。
なおじは、おクマの偏屈さには脚本の意図が込められていると見ています。
元社会科教師として史実を調べた結果、おクマのキャラクターには「著作への布石」という大きな役割が隠れていると思うんです‥。
今回は、あらすじの確認から史実モデルの考察、日清戦争の足音まで、なおじなりに読み解いてみます。

📌 この記事でわかること
- ばけばけ101話のあらすじ(学校閉鎖・おクマの涙・司之介のお金問題)
- おクマが偏屈な性格に描かれている脚本上の意図
- おクマのモデルとなった史実の女中(お梅)との関係
- 戦禍の足音とヘブンの英語教師としての立場
ばけばけ101話あらすじ│ヘブン原稿完成と学校消滅の危機
ヘブンの原稿、ようやく完成
101話の冒頭、ヘブンがついに原稿を書き上げました。
「ミナサンのオカゲ。カンシャ、カンシャ」と喜ぶヘブンに、トキもほっとした表情を見せます。
松江での執筆スランプを乗り越え、熊本でようやく創作エンジンが再起動した瞬間でした。
でもドラマは、そうは問屋が卸さない。
次の問題がすぐに降ってきます。
帝国議会の審議が熊本を直撃
職員室で作山から聞かされたのは、衝撃の情報。
帝国議会で高等中学校を減らす審議が行われており、熊本第五高等中学校が早ければ6月に閉校になる可能性があるというのです。
ヘブンはとっさに「ダイジョウブ。アイデアあります」と家族に言います。
でも実際には、なんのアイデアもありませんでした。
口止めを頼んだ錦織と正木もあっさりトキたちに喋ってしまい、家の中に不安が広がります。
おクマ、号泣。そして司之介のお金問題
学校がなくなれば、最初にクビになるのは女中の自分——。
そう悟ったおクマが泣き出してしまいましたねー。
「なんで『そぎゃんことなか』って言ってくれんとですか!」
その言葉に、なおじは思わず目が止まりました。
一方、司之介はタンスからお金を持ち出し、荒金に増やしてほしいと強引に頼み込みます。
荒金は、それを断ります。
荒金、実は良い奴?
ともあれ、松野家の経済不安がじわじわと広がっているー。
おクマのことが心配なのは分かるけど、司之介 何もしないでくれー。
おクマが偏屈なのには理由がある
ネットでは「おクマ、ちょっと面倒くさい」という声が上がっていましたね。
でも なおじの見方は、少し違います。
身寄りのない者が抱える「不安の過剰表現」
おクマには身寄りがなく、苦労をしてきたという設定があります。
身寄りのない女中にとって、奉公先を失うことは即、生活の崩壊を意味します。
現代のように社会保障があるわけでもない明治の世のことです。
なおじは35年の教育現場の中で、平成当時の豊かな世にもかかわらず、似たような子どもたちを何人も見てきているんです。
家庭に不安を抱えた子ほど、些細なことで過剰に反応する。
「そぎゃんことなか」って言ってほしいのに言ってくれない、と泣くおクマの姿は——弱さの裏返しなんです。
不機嫌なんじゃない。
怖いんですよ、彼女は。
教室にも、こういう子がいた
なおじが教壇に立っていた頃、こういうタイプの子がいました。
授業中に急に立ち歩く。
ちょっとしたことで怒鳴る。
先生に甘えたいのか、反発したいのかわからない。
そういう子ほど、家で何かを抱えていることが多かった。
守られた経験が少ない人間の、精一杯の自己防衛——おクマの偏屈さは、そう見るとすっと腑に落ちてきます。
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偏屈さは脚本の「布石」である
⚠️ここからはなおじの考察です。
もうひとつ、なおじが注目しているのは構造的な視点です。
おクマの偏屈さは、後に「語り手」として機能するための伏線なのではないか——そう見ています。
怖がりで、不安を言葉にせずにはいられないおクマ。
彼女の口からこぼれる言い伝えや庶民の日常の怖れは、そのままヘブン(八雲)の怪談作品の素材になり得ます。
そう思って101話を見直すと、おクマの「面倒くさい」言動が全く別の意味を持って見えてくるんです。
史実のお梅とおクマ│名作を生んだ女中たちの軌跡
ここは事実確認済みの情報と、なおじの考察を組み合わせて進めますね。
おクマのモデルは「二人の女中のミックス」
史実では、ラフカディオ・ハーン(ヘブンのモデル)は熊本に移ってから**「お梅」という女中を新たに雇い入れた**ことが記録に残っています。
ドラマのおクマが「熊本で新たに雇われた女中」という設定は、史実のお梅と符合します。
| 史実の要素 | ドラマのキャラクター |
|---|---|
| 熊本で新たに雇われた女中・お梅 | おクマ |
| 「人形の墓」イネの語り手 | 吉野イセ(103話に登場予定) |
| 8年間小泉家に仕え続けた | おクマまたはイセ |
つまり、おクマはお梅を中心に、複数の女中のエッセンスをミックスして作られたドラマオリジナルのキャラクターという見方ができると思うんです。
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おクマはヘブンの著作のネタを提供するのか
⚠️なおじの考察。
103話のあらすじによれば、おクマやトキは書店で「吉野イセ」という女性と出会い、「人形の墓」の語り手となる物語を聞くことになるそう。
ということは、おクマが直接「人形の墓」の語り手になるわけではなさそうです。
でも、彼女の言い伝えへの恐れや、庶民的な迷信の語り口はヘブンにとって「素材」になる説は、捨てがたい。
偏屈で、怖がりで、口から言葉があふれてくるおクマ。
執筆スランプに悩む作家にとって、最高の「フィールドワーク相手」ではないでしょうか。
偏屈キャラの回収がこれから来る
キャラクターの偏屈さが「うざい」だけで終わるドラマは、脚本として弱い。
おクマの偏屈さが「布石」として機能するなら、今後その回収シーンが必ずくるはずです。
なおじはそこを、楽しみにしています。
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戦禍の足音│ヘブンの英語教師の立場はどうなる
ここは、社会科教師だったなおじの出番です。
熊本は日清戦争の「軍都」だった
史実では、小泉八雲が熊本に在任したのは1891年(明治24年)から1894年(明治27年)です。
そして明治27年(1894年)、日清戦争が勃発します。
熊本は当時、第六師団の本拠地。
街は出征する兵士で溢れ、本妙寺には加藤清正公に弾除けを祈る兵士が集まり騒然としていたといいます。
ドラマも今、その時代の入口に差し掛かっています。
戦雲や 英語が揺れる 熊本の夏
外国人教師・ヘブンの立場が揺らぐ
日清戦争が始まれば、欧米語教育の優先度は下がります。
外国人教師そのものが「異質な存在」として見られる可能性もありました。
史実では八雲(ハーン)は日清戦争の最中も教壇に立ち続けましたが、日本軍の戦況を支持する文章を書き、日本の立場を海外に発信することで自分の立ち位置を守ろうとしていました。
ドラマのヘブンがその選択をするのかどうか——今後の展開が注目されます。
⚠️ここはなおじの考察でした。
学校閉鎖+戦争=ダブルの圧力
101話で学校閉鎖の話が出たのは、単なるお金の不安を描くためだけではないかもしれません。
帝国議会の高等中学再編審議(史実では第五高等中学が1894年に第五高等学校に改称)、そして日清戦争開戦。
制度の変革と戦争という二重の圧力が、これからヘブンと松野家に迫ってきます。
身寄りのないおクマが「最初のクビは自分」と涙を流すシーンが胸に刺さるのは、彼女の不安が単なるわがままではなく、時代の波そのものを映しているから——なおじはそう感じました。
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よくある疑問Q&A
Q1. おクマを演じている女優さんは誰ですか?
夏目透羽(なつめ・とわ)さんが演じています。
朝ドラ初出演の若手女優で、第96話登場からすぐに話題になりました。
「面白い子だwww」「期待大」という声がネット上に広がり、クセ強めのキャラクターを自然に演じている印象です。
Q2. 第5高等中学は史実でも閉校になったのですか?
史実では閉校ではなく、「第五高等中学校」が1894年に「第五高等学校」に改称・昇格しています。
廃校どころか、のちの熊本大学の前身となる名門校です。
ドラマの「閉校かも」という話は、この改組の混乱期を脚色したものと考えられます(なおじの考察)。
Q3. ヘブンのモデル・小泉八雲は日清戦争をどう受け止めていましたか?
史実の八雲(ハーン)は、日清戦争期の熊本で出征する教え子と「死」について語り合い、それを作品に昇華しています。
日本文化を深く愛した外国人として日本の側に立つ姿勢を示しながらも、その複雑な思いを文章に刻みました。
ドラマのヘブンが今後どう描かれるか、注目のポイントです。
Q4. おクマはこのまま松野家にいつまで仕えるのですか?
史実では、お梅をモデルとする女中は8年間ハーン家に仕え続けたとされています。
ドラマでもおクマが長期にわたって松野家に残るなら、彼女は熊本〜神戸時代を通じて重要な脇役であり続けるはずです。
偏屈さの奥にある献身が、これから少しずつ見えてくるかもしれません。
Q5. 司之介のお金問題はどうなりますか?
101話でも司之介がタンスからお金を持ち出し、荒金に増やしてほしいと強引に頼んでいます。
荒金自身が「今はいい話がない」と渋っていることからも、投機的なお金の動きがトラブルの種になる展開が予想されます。
学校閉鎖と経済不安が重なる中、松野家の家計問題は第21週の通奏低音になりそうです(なおじの考察・展望として記載)。
偏屈も 八雲の糧に なる春や
おクマの偏屈さ、あなたはどう感じましたか?
なおじは101話のあの泣き方に、学校現場で出会った不安な子どもたちの姿が重なっちゃったんですよね。
コメント欄で教えてもらえると嬉しいです。
👉ばけばけ全話の史実まとめはこちら:
ばけばけは史実と何が違う?全話感想と人物モデル一覧
著者紹介|なおじ
なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。
退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。
ばけばけの舞台・熊本は、授業で小泉八雲の怪談を扱うたびに「この人は本当に日本を愛していたんだなあ」と感じてきた人物でした。
その八雲を生んだ熊本の女中たちの話を、ドラマを通じて改めて考える機会をもらっています。
