
夏目友人帳(伍)の主題歌「タカラバコ」を歌うササノマリイ(ネコボーロ)さん。
透明感のある優しい歌声と独特の温かみが特徴的で、米津玄師に通底する魅力を持つと評価されています。
良い感じに力が抜けて、ちょっとけだるげな歌声には不思議な魅力があります。
ササノマリイという名前だけを聞くと「女性の方?」とも思うのですが、男性です。
彼はボカロP「ねこぼーろ」、バンド「Dios」のキーボード担当、
そしてソロのシンガーソングライターという3つの顔を持つ多才なアーティストです。
エレクトロニカを基調とした楽曲制作と、優しくも切実な歌詞のギャップが印象的で、
国内外の音楽フェスティバルでも高い評価を受けています。
ササノマリイさんとは、どんな方なのでしょう。
ササノマリイさんの、プロフィール

ササノマリイさんの基本プロフィール
項目 | 詳細 |
---|---|
本名 | 非公開 |
生年月日 | 1989年生まれ(詳細非公開) |
出身地 | 非公開 |
所属事務所 | アミューズ |
所属レーベル | ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ |
別名義 | ねこぼーろ(ボカロP名義) |
家族 | 妻:画家のみなもすち |
完全な謎の人ですね。でも、その謎めいた部分も彼の魅力の一つかもしれません。
彼は、2009年4月から「ねこぼーろ」名義でボカロ曲の投稿を開始しました。
最初は、自分で歌っていたわけではないのですね。
2011年5月に投稿した「戯言スピーカー」で初のVOCALOID殿堂入りを達成し、
ぼくのりりっくのぼうよみやDAOKOをはじめ多数のアーティストにカバーされています。
自分の声で歌うシンガー・ソングライター『ササノマリイ』として活動し始めたのは2014年8月からです。
楽曲名 | 年 | 特徴・評価 |
---|---|---|
戯言スピーカー | 2011 | VOCALOID殿堂入り、多数アーティストがカバー |
共感覚おばけ | 2015 | 海外映像フェス入賞、吉祥寺映画祭グランプリ |
タカラバコ | 2016 | メジャーデビュー曲、夏目友人帳OP |
「共感覚おばけ」のミュージックビデオは、アヌシー国際アニメーション映画祭(フランス)、
Anifilm(チェコ)、GoldenKuker-Sofia(ブルガリア)で入賞し話題になりました。
2016年11月30日に「タカラバコ」でソニー・ミュージックからメジャーデビューを果たします。
この「タカラバコ」が夏目友人帳(伍)のオープニングテーマですね。
透明感と独特の温かみを持つ彼の歌声は「米津玄師に通底する魅力」とも評されています。
エレクトロニカを基調として温かいメロディーの中に独特の言葉遊びで紡ぎだされる楽曲が特徴で、国内外で高い評価を受けています。
アニメにマッチしたよい曲だと思いますが、いかがでしょう。
本名は、ササノさん?

本名は完全非公開ですが、ファンの間では「ササノ系」の苗字説が有力です。
ボカロP投稿の初期は、『ねこぼーろ』を名乗っていたようですから、ネコ好きなのでしょう。
また、「ササノマリイ」と言うからには、「笹野」「笹埜」「佐々野」「佐々埜」あたりが本名なのでしょうか。
実際にネット上でも同様の推測がされており、「ささの」という苗字の可能性が高いとされています。
「マリイ」とは何でしょう。
もしかして、飼いネコの名前が「マリイ」だったり、とか…。
興味深いことに、彼は2022年に画家のみなもすちさんと結婚しています。
みなもすちさんは「元気がないおんなのこ」をテーマにした独特な世界観の作品で知られる画家で、
二人のアーティスト同士の結婚として話題になりました。
今後は夫婦でのコラボレーション作品なども期待されそうですね。
音楽好きの子ども時代

ササノマリイさんの現在の優しい音楽性は、幼少期の体験が大きく影響しています。
ササノマリイさんの家は教育熱心なご家庭で、習字やスイミングなどの習い事をさせてもらっていたそうです。
しかし、彼自身は自己肯定感が低いタイプだったと語っています:
- 習字もスイミングも中途半端な結果
- 自分に自信が持てない性格
- 誇れるものがない状態が続いていた
転機となったのは小学校時代の音楽の授業でした。
先生からの何気ない褒め言葉が、彼の音楽への扉を開いたのです。
その後の音楽への取り組み:
時期 | 活動内容 | 特徴 |
---|---|---|
小学生 | 吹奏楽部所属 | 音楽の基礎を学習 |
中学生 | パソコンで作曲開始 | 本格的な音楽制作の始まり |
高校生 | ネット投稿開始 | 楽曲のコピーから技術習得 |
家庭環境も、普段から常に音楽がある環境だったといいます。
この恵まれた音楽的環境が、彼の現在の繊細で温かみのある楽曲制作スタイルの基礎となっているのでしょうね。
ファンの間では「自己肯定感の低さが逆に親しみやすい楽曲を生んでいる」という声も多く聞かれます。
本格的に音楽活動を始めたのは、高校生の時

ササノマリイさんが現在の音楽スタイルを確立するきっかけとなった重要な転機がここにあります。
本格的に音楽活動を始めたのは、高校2年生ぐらいの頃だったのだといいます。
この頃が、2004年の頃だったのでしょう。
もしかすると、本名で投稿していたのかもしれません…。
当初の心境と挫折体験:
- 自分の作った音楽に「いいね」をもらえると、嬉しマックスになった
- もともと自己肯定感が、あまり高くないタイプ
- 数年後、期待していたほどの「いいね」がもらえない状態が続く
- 「もう音楽活動をやめよう」と本気で考えていた
転機となった「戯言スピーカー」の誕生:
楽曲の特徴 | 詳細 |
---|---|
制作期間 | サッと短時間で制作(何も考えずに作った) |
制作背景 | やめる前の最後の曲として位置づけ |
結果 | VOCALOID殿堂入り達成 |
影響 | DAOKO、ぼくのりりっくのぼうよみなど多数がカバー |
「あまり深く考えない。力を入れすぎない」——
この制作スタイルが、それまでで一番評判が良い結果を生んだのです。
この経験が与えた影響:
実はこの成功体験が、後の「共感覚おばけ」(3時間で制作)や、
現在の自然体な音楽制作スタイルの基礎となっています。
力を抜いた時に生まれる独特の温かみが、多くのリスナーの心を掴む秘訣なのかもしれませんね。
気持ちが落ち込んでいたこの時に、「音楽を止める」という決断をしなくて良かったです。

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