『海に眠るダイヤモンド』第7話は、視聴者にとって忘れられない衝撃的な展開となりました。
物語が佳境を迎える中、端島最大の危機である炭鉱火災が発生し、登場人物たちの運命が大きく揺さぶられます。このエピソードを振り返りながら、視聴者の感想や議論を交え、考察を深めていきます。
第7話の振り返り：幸せな日常から悲劇へ
第7話の冒頭では、進平（斎藤工）とリナ（池田エライザ）の息子・誠が1歳を迎え、家族や周囲が幸せな時間を過ごす様子が描かれました。
一方で鉄平（神木隆之介）と朝子（杉咲花）の秘密の交際も進展し、未来への希望が感じられる穏やかなシーンが印象的に描かれていました。
しかし、その幸せは突如として崩れ去ります。ガス爆発による炭鉱火災が発生し、端島全体が未曾有の危機に直面したのです。
いろいろと努力しましたが、すべてうまくいかず最終的に炭鉱長辰雄（沢村一樹）の決断で炭鉱深部を水没させることになり、進平と鉄平も命懸けで消火活動に臨みます。
進平は火災現場で一酸化炭素中毒に陥り、幻覚を見る中で亡き妻・栄子の姿を目撃します。
しかし、その幻覚から現実に引き戻したのはリナと息子・誠への愛でした。
それでも倒れ込む進平の姿がラストシーンで映し出され、多くの視聴者に衝撃を与えました。
視聴者の感想：悲しみと葛藤
第7話放送後、多くの視聴者から感想が寄せられています。
- 「進平さん嘘だよね！？」「お願いだから目覚まして」という声が多く、進平の生死を巡る不安が広がります。
- 「辛すぎる」「言葉が出ない」といった感想もあり、特にラストシーンで心を揺さぶられた人々が多かったようです。
- 工員出席札のシーンについて、「進平の札だけ裏返ったままなのが辛すぎる」という意見もあり、この演出が視聴者に深い印象を残しています。
また、鉄平への批判や擁護も議論を呼びました。
- 「鉄平は炭鉱を水没させたことで兄弟間の悲劇を生んだ」とする批判的な意見。
- 一方で、「命を守るためには仕方ない決断だった」と擁護する声も少なくありませんでした。
- 「鉄平は、全員が炭鉱から逃げたかどうか確かめられなかったのか？」という意見もありました。
考察：物語全体との関連性
第1話とのリンク：船を漕いでいたのは鉄平？
第1話で描かれたリナと赤ちゃん（誠）が島を離れるシーンについて、「船を漕いでいたのは実は鉄平だったのでは？」という考察があります。
兄進平を失った罪悪感から、鉄平はリナたちを守るため行動した可能性があります。この仮説は、第7話で描かれた鉄平の葛藤ともつながり、彼のその後の行動に影響しているように思われます。
こうなると鉄平は死亡したのではなく、「朝子に行方を知らせない」だけ、という可能性が俄然高まります。
鉄平が背負う重荷
鉄平は炭鉱水没という決断によって兄進平を失った可能性があります。
その結果、生涯にわたり罪悪感や重荷を背負うことになったのではないでしょうか。現代パートで鉄平が行方不明となっている理由も、この出来事と深く結びついているようです。
「海に眠るダイヤモンド」の象徴性
タイトル「海に眠るダイヤモンド」は、石炭だけでなく進平そのものを指している可能性があります。
彼の命や犠牲が島全体や家族にどれほど大きな影響を与えたか、このタイトルにはその象徴的な意味合いが込められているようです。
視聴者間で巻き起こった議論
視聴者間では、第7話後以下のような議論も巻き起こっています。
進平は本当に亡くなったのか？
幻覚や倒れるシーンから死亡した可能性は高いですが、「助かっていてほしい」という希望的観測も少なくありません。その結果「進平は死亡したのか、助かったか」について、議論が起こっています。
鉄平への評価
鉄平の行動について、「あの状況では仕方が無い」と理解する声もあれば、「残酷すぎる」「軽率すぎる」と、批判する声もあり賛否両論です。
炭鉱火災という史実との関連性
史実の炭鉱火災の死亡者は1名だけ。ドラマ内では、この1名が進平（犠牲者）なのではないか。
また、「『海に眠るダイヤモンド』というタイトルが象徴するもの」についても、議論が起きています。
《史実》
1964年8月17日に端島（軍艦島）で発生した炭鉱火災事故は、海面下940メートルの坑道で自然発火が起きたことに端を発します。
この事故では、直接消火や密閉作業が試みられましたが、ガス燃焼や爆風による負傷者が続出しました。
最終的に深部区域を水没させて鎮火に至りました。被害としては、負傷者が合計31名に上り、そのうち1名が死亡しています。
この事故は、戦後の炭鉱事故としては比較的被害規模が小さいとされましたが、それでも炭鉱労働者やその家族に大きな影響を与えました。
この史実を基に、ドラマ『海に眠るダイヤモンド』では進平の運命が描かれている可能性があります。
今後への期待
第8話以降では以下の点に注目が集まります。
進平の運命：
本当に亡くなったのか、それとも奇跡的に助かった可能性はあるのか。
鉄平と朝子：
火災後二人の関係性がどう変化するか。また鉄平失踪との関連性にも期待。
玲央による真相解明：
現代パートで玲央（神木隆之介）が過去を追う中でどんな真実にたどり着くか。
結論：第7話が示す物語全体のテーマ
『海に眠るダイヤモンド』第7話は、命や愛、犠牲という普遍的なテーマを深く掘り下げたエピソードでした。
特に進平と鉄平、それぞれの選択や葛藤は物語全体に大きな影響を与える重要な要素として描かれています。
視聴者たちは次回以降も登場人物たちの運命や謎解明への期待感を高めています。この壮大な物語がどんな結末を迎えるか、引き続き目が離せません。
