「虎に翼」の第5週と第6週では、寅子の父・直言にかかわる汚職事件の裁判が行われる。
革手錠をかけられ意気消沈してしまった直言。
さらに、上司からも圧力をかけられ戦う意欲を無くしてしまう。
だが、穂高教授らの後押しもあって、裁判で戦うことを決意する。
はたして、裁判の結果は!?
寅子の父・直言の裁判を担当するのは桂場等一郎:裁判の結果!?
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穂高教授の一声
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寅子の父・直言のかかわる汚職事件・共亞事件では、現職大臣も逮捕され、時の内閣、藤倉内閣が総辞職に追い込まれる。
予審が終わり、かかわった人たち全員が裁判にかけられることになったのは、直言逮捕から、4か月が過ぎた時だった。
朝刊に「裁判の開始」が掲載されたとき、その記事に
『猪爪直言、収賄罪を自白』
とも書かれていた。
この報道に、寅子をはじめ猪爪家の人たちは、衝撃を受ける。
裁判を前に、疲労困憊した表情の直言が家に帰ってくる。
帰って来るなり、玄関先で突然土下座をして、
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とんでもないことをしてしまった。
お前達に顔向けができない。
すまない、すまない、…。
と、叫びながら謝るのだった。
穂高先生が、直言に
「自白したことは、本当なのか?」
と、尋ねると、直言は
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私がやりました…。
と、一言。
そのまま、寝室に引きこもってしまったのだった。
だが、穂高先生は、
何があったのか、その真実を知る必要がある。
もし、直言が理不尽に罪を背負っているのなら、その真実を教えてほしい。
と、寅子や「はる」など、猪爪家の人々に語りかけた。
寅子、動く
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途方に暮れていた寅子だったが、穂高教授の言葉をもらって動き出す。
穂高教授からの指示で、寅子は4か月間の予審に関する膨大な記録と、調書の写しを裁判所から借り出した。
花岡や、女学生の仲間達も寅子への協力を惜しまなかった。
さらに、寅子は母・はるが結婚以来、毎日記録している日記に「事実を知る手がかりがあるのでは」、と思い至る。
こちらは、優三の助けを得ながら、調書との差違を洗い出した。
そして、「本当は、はるの日記の通りなのでは無いか」と直言にせまる。
ついに、直言から
「本当は、自分は無実だ」
という言葉を引き出した。
直言は、なぜ罪を認める表現をしてしまったのか
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長い間、革手錠をはめられ拘留されていた心優しい直言は、戦う意欲を失っていた。
さらに、上司である高井理事から偽証をするように強要されていたのだった。
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もし、自分一人がやったことだと、罪を認める自白」をしてくれれば、大臣をはじめ皆が解放され、皆から感謝される。
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もし、自白しなければ、家族もつらい思いをすることになるぞ。
直言は、そのように圧力をかけられていたと告白したのだった。
穂高教授、動く
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寅子から、直言の告白を聞いた穂高教授は、自ら直言の弁護士となり、裁判で無罪を主張することを決意する。
そのためには、優秀な弁護士を探さなくてはならない…。
ある日、穂高教授は寅子を法曹会館へ連れて行く。
そこには、弁護士達がいた。
その弁護士達に向かい、穂高教授が話しかける。
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寅子の父・直言君は高井理事から圧力をかけられ偽証を強要されていたのだ。
皆も、この事件には違和感を感じていたはずだ。
こんな事が、ゆるされて良いのか。
と、問いかける。
そして居並ぶ弁護士達に、寅子を「我々の後を継ぐ若者」であると、紹介する。
寅子は、
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『法は、正しいものを守るものだと信じたい。
どうか、みなさん力を貸していただきたい。
と、訴えた。
すると、弁護士達からは次々と賛同の声、そして寅子は、そこに集った弁護士達から握手を求められたのだった。
こうして、裁判を戦う穂高教授らの弁護団が結成された。
だが、当の直言は、というと…。
直言、動かない
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周りは、戦う意欲を燃やしていたが、当の寅子の父・直言は、なおも裁判で戦うことに消極的だった。
そんな直言に対し、寅子は粘り強く働きかけ続けていた。
寅子、暴漢に襲われる
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寅子は、世論も動かそうとして、花岡と共に署名活動をしていた。
そんな寅子を、見知らぬ男が襲ってきた。
それを助けたのは、いままで寅子等を誹謗する記事を書いてきた記者・竹中だった。
そして、竹中からある情報が語られる。
今回の内閣総辞職の原因は、共亞事件などでは無い。
事件を利用して内閣を潰そうとした貴族院議員・水沼淳三郎が背後にいる
と語るのだった。
そして、これ以上動くと命に危険が及ぶぞ。
と、警告するのだった。
しかし、寅子はそれで止まることはない。
穂高教授が開いてくれた父の裁判での勝利を願い、活動し続ける。
裁判官は、桂場等一郎
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昭和11年 1936年1月に第1回公判が始まった。
なんと裁判官の一人が桂場等一郎だった。
その法廷で、直言は、一時話せない状態に陥る。
だが、穂高教授の励ましを受けて立ち直り、
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今までの「すべての自白を否認します。」
と、証言を覆した。
一進一退の攻防
その後、裁判で直言の弁護人が、『供述の矛盾』を指摘しても、
検察は、『自白をしている』と言うことを楯に、証拠の矛盾を認めようとしなかった。
こうして、一進一退の攻防が続いた。
穂高教授の一言
裁判の流れを変えたのは、穂高教授の弁だった。
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依頼人(直言)は、長期間革手錠をされ、精神的に追い込まれていた。
と、指摘し、
検察の捜査手法の不適切を訴えた。
これにより、検察の不適切な対応に対し批判が高まる。
無罪判決
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公判は、100回を超えた。
そして遂に、判決が言い渡された。
結果は、『無罪』
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本件において、検察側が主張するような事件の背景は『水中に月影をすくいあげるようなもの』で、犯罪の事実そのものが存在しないと認める。
と、裁判長が述べる。
検察は、控訴を断念し無罪は確定された。
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