
日産が直面する経営危機とは?
2025年2月、日産自動車とホンダの統合協議が破談に至る可能性が高まっています。
ホンダが提案した日産の子会社化案に対し、日産は「対等な関係」を主張し強く反発しました。
この結果、統合協議は白紙となり、日産は単独での経営再建を迫られる状況に陥っています。
さらに、日産は2024年度上半期に営業利益で前年比の、なんと90%も減少し、中国や北米市場での販売不振が続いています。
ブランド価値も低下し、「技術の日産」としての輝きを失いつつある現状です。

具体的には、3,367億円から329億円に減少しています。
えらいことです!!!
読者の皆さんも、「なぜ日産はここまで追い詰められたのか?」と疑問に思うかもしれません。
その答えを探るために、日産再建を阻む要因を具体的に見ていきます。
日産再建を阻む3つの要因とは?
1. 硬直化した企業文化とリーダーシップ不足
日産はゴーン時代以降、リーダーシップの空白が続いています。
意思決定が遅れ、責任分担が不明確な状態では迅速な改革が難しいです。
例えば、ホンダとの統合協議でも内部で意見がまとまらず決断が遅れました。
これにより、ホンダ側から「スピード感が欠ける」と批判される結果となりました。



ホンダの批判は当然。
また、指示待ち体質やセクショナリズム(部門間対立)も問題です。
現場からの提案が上層部に届かない構造では、新しいアイデアも生まれません。
2. 労働組合との関係
日産の労働組合は強い影響力を持っており、大規模なリストラや工場閉鎖といった改革案には抵抗が強いです。
過去には労使交渉が長期化し、生産効率が低下した事例もありました。
これでは迅速な改革が求められる現代において、競争力を維持することは困難です。
3. 市場競争力の低下
電動化やハイブリッド車市場での日産の競争力不足も深刻です。
テスラやBYDなど新興勢力が台頭する中、日産は出遅れています。
かつてEV市場を牽引した「リーフ」も最近では存在感を失っています。
ブランド価値の低下も影響し、「欲しいと思わせる車」が不足している状況です。
ゴーン時代が示した再建成功の鍵とは?
「日産リバイバルプラン」の成功要因
1999年、カルロス・ゴーン氏による「日産リバイバルプラン」が発表されました。
この計画では、クロス・ファンクショナル・チーム(CFT)が導入されました。
CFTとは部門横断型チームであり、現場から直接提案を吸い上げる仕組みです。
これによって意思決定スピードが向上し、多くの課題解決につながりました。



なんでもダメではなく、
この点は認められたのに‥。
また、「3年間で赤字解消」という明確な目標設定と責任体系も成功要因でした。
社員全員が目標を共有し、一丸となって取り組む姿勢が生まれたのです。
ゴーン時代との比較
現在の日産には、このような明確なビジョンと実行力が欠けています。
意思決定プロセスが複雑化し、市場変化への対応が遅れています。
読者の皆さんも、「ゴーン時代の手法は今でも有効なのか?」と疑問に思うかもしれませんね。
その答えは、「一部は有効だがアップデートが必要」ということだと思います。



ゴーンがよい、と言っているのではないよ。
誤解しないでね。
日産が求めるべき新たなリーダー像とは?
アントレプレナーシップとチェンジリーダーシップ
日産再建には、新たなタイプのリーダーシップが必要です。
具体的には、「アントレプレナーシップ(起業家的精神)」と「チェンジリーダーシップ」が求められます。
グローバル視点を持ち、市場変化に迅速に対応できる人材こそ必要でしょう。
また、透明性と信頼性を重視し、従業員や株主から支持されるリーダーであるべきです。
具体的な改革案
意思決定プロセスの透明化と迅速化
- 現場からトップまで情報共有を円滑化する仕組みづくり。
労使協調による柔軟な組織運営
- 労働組合との対話を通じて改革への理解を深める。
日産再建を実現するための具体策とは?
1. 商品力強化
EVやSDV(ソフトウェア定義型車両)の開発に集中投資する必要があります。
また、「欲しいと思わせる車」を作るためにはデザインや性能面で差別化する戦略も重要です。
2. コスト削減と効率化
生産能力削減や工場閉鎖計画など、大胆なコスト削減策も避けられません。
さらに、グローバル市場で戦略統一を図り無駄を省くことも重要です。



厳しく、血の出る改革が
必要な時期になってしまった。
3. 協業とパートナーシップ強化
ホンダとの統合破談後も技術協業など、新たなパートナーシップ構築は可能性をさぐるべきでしょう。
他社との連携で技術開発コストを分担し、市場競争力を取り戻すべきでしょう。



日産の幹部が、プライドを捨てて
前進する決意を持てるかどうかが、勝負!
結論: 日産は変われるか?
日産再建への道筋は、現状体制では険しいでしょう。
ですが、不可能ではありません。
プライドを捨てた謙虚さと協調路線こそ鍵となります。
ゴーン時代から学ぶべきはまなび、過去の教訓を活かしつつ、新たなリーダーシップによって未来への道筋を描けるかどうか。
それこそが「技術の日産」を復活させる試金石となるでしょう。
やっちゃえ、日産!!!

