こんにちは、なおじです。
実は今週、キャンピングカー旅に出ていたので、第3話をリアルタイムで見られなかったんです。
帰ってきて、第4話から視聴。
それでも伝わってきた、あの重さ。
「風薫る 第4話」で、信右衛門(北村一輝)さんは逝ってしまいました。
「生きろ、りん」「お前はきっと、優しい風を起こせる」——この言葉、しばらく頭から離れそうにないです。

🖊️この記事でわかること
- 信右衛門がコレラに感染し、なぜ納屋に籠ったのか
- 「また間違えた」というりんの言葉の意味
- 「生きろ、りん」最期の言葉が持つ深さ
- 3話を見逃しても4話だけで伝わるものとは
- 信右衛門の早すぎる退場・なおじの本音
旅行から帰ったら父が死んでいた
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3話を見ずに4話を見た、という体験
なおじ、旅に出てたんですよ。
キャンピングカーで出発したのが先週で、第3話の放送日はちょうど移動中でした。
「まあ、帰ってからNHKプラスで確認するか」と思いながら、でも先に第4話を視聴してしまいまして。
3話の内容を知らないまま4話を見たわけですが、それでも伝わったんですよね、この回の重さが。
3話で何があったのか分からなくても、画面の空気がもう「何かが終わる回だ」と告げていました。
コレラ感染、うすうす感じていた死の影
第2話の感想でもちょっと触れましたが、信右衛門さんにはずっと「死亡フラグ」の香りがありましたよね。
👉関連記事:「風、薫る」第2話感想・父の名言が深すぎて不安になった
この時代、明治中期のコレラは「かかったら7割が死ぬ」と恐れられた感染症です。mantan-web
元社会科教師として言わせてもらうと、明治10年代のコレラ流行は日本の近代医療・衛生行政の歴史における最大の転換点のひとつ。
学校の授業でも「なぜ日本で近代医学が必要とされたか」を教えるとき、必ずコレラの話は出てきました。
そのコレラが、ついにりんの父の身に。
うすうす感じていた死亡フラグ、的中してしまいました。
納屋に籠った父の覚悟・人格者すぎる

「入ってくるな、入ってきたら斬ると父」
この場面、強烈でしたね。
自分がコレラに感染したと気づいた信右衛門さん、りんに看病させることを拒み、一人で納屋に入ってしまいます。
「入ってくるな、入ってきたら斬るぞ」と。
……元教師の立場から正直に言いますね。
この人、人格者すぎる。
普通、家族だったら「看病してほしい」「傍にいてほしい」と思うはずです。
でも信右衛門さんは、感染を家族に広めないために、自ら孤立の道を選んだ。
しかも「看護師を雇う金がない」という一ノ瀬家の台所事情もある中で。
「避病院(ひびょういん)に入れてくれ」と本人が言うあたり、自分の状況を完全に把握したうえで、最も合理的で、最も家族を守る選択をしているんです。
これ、なかなかできることじゃないですよ。
教壇で30年以上、いろんな親御さんを見てきましたけど、死ぬかもしれない状況でここまで冷静に家族を守ろうとした人、そう多くはないと思います。
母と妹は村に帰れない
そこに追い打ちをかけるように、母の美津(水野美紀)と妹の安が東京から栃木に戻ろうとしたものの、村がコレラで封鎖されてしまい、帰ることを拒まれてしまいます。
りんは父の傍にいながら、母にも妹にも会えない。
孤立無援のりん、ひとりで父に向き合う。
この状況、じわじわ来ましたよ、ほんとに。
千羽鶴と歌声・何もできないりんができること

折り鶴と歌——それしかできなかった
納屋の外で何もできないりんが選んだのは、千羽鶴を折ることと、歌を歌うことでした。
「おっちょこちょいのちょい」と歌うりん。
その歌声に、納屋の中の信右衛門が「ねむれぬは」と呟く。
——ちょっとだけ、笑いました。
あの絶望的な場面で、ちょっとだけ笑えた。
これ、脚本うまいですよね。
完全なる重苦しさの中に、ほんの一瞬の「笑み」を入れてくる。
教室で例えるなら……お葬式の後の帰り道で、急にくだらない話で笑ってしまうあの感じ、というか。
人間って、本当に辛いときほど、小さなことで笑えるものなんです。
でも、信右衛門の反応がなくなった瞬間、りんはあわてて木刀の薙刀を取りに走った。
扉を破ろうとした、その瞬間——信右衛門が目を覚ます。
良かった、と思った視聴者、なおじも含めてたくさんいたはずです。
「おっちょこちょいのちょい」で笑えた意味
歌うりん 笑う父あり 生きてる証
歌声に笑いが生まれた、あの瞬間。
「コレラで死にかけているのに笑える父」——この瞬間が、後の感動を何倍にも大きくする伏線だったのかもしれません。
「生きろ、りん」最期の言葉の深さ
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「腹を切って許されるは武士の世まで」
目を覚ました信右衛門さん、こんなことを言います。
「ようやくわかったぞ。あんとき、腹を切らずによかった」
「死にかけているというのに、風の薫るをこの頬に受けたいと思う」
「ワタシは、まだまだ生きたいようだ」
そして——
「腹を切って許されるは武士の世まで。これからは情けないと言われても生きてゆかなければならんぞ。よいか。生きろ、りん」
「お前はきっと、優しい風を起こせる」
なおじ、ここで涙が来ました。
元武士が「武士の世は終わった」と認めながら、それでも生の喜びを感じ、娘に「生きろ」と伝える。
この人、本当に信念の人だったんだなあと思います。
もっとこの人の生き様を見たかった。
なぜ家老職を自ら捨てたのかも、まだ明かされないまま逝ってしまった。
それが、なおじには何よりも心残りです。
「また間違えた」は何を間違えたのか
少し休むといって倒れた信右衛門。
納屋に入り、父の手を取るりん。
「あったかい、あったかい」
そして——「また間違えた」。
この「また間違えた」、なおじにはこう読めました。
「父は、自分を思って死の床で一人でいることを選んだ。それなのに自分は、父の言いつけに従って、父を一人にしてしまった。父が言ったから、という理由で自分を納得させた。本当は傍にいたかったのに。それが間違いだった。また、間違えた——」
つまり、「また」というのが重要で。
この4話の前にも、りんは何かを「間違えた」と感じていたのかもしれません。
3話を見ていないなおじには、そこが分からないのが悔しいところです(笑)。
👉関連記事:風、薫る第3話|りんが「また間違えた」と泣いた理由
あ、第3話の感想記事に「また間違えた」があるんですね。
旅行から帰ったら、まずこれを読み直します(笑)。
「あったかい」の二重の意味

「あったかい、あったかい」——この言葉も、単純に「手が温かい=まだ生きている」という意味だけじゃないはず。
人として温かい父の人柄への感謝も込められているんじゃないか、とも思います。
死の淵にある手を握りながら、その温もりの中に父の生き方全体を感じた——そういう意味での「あったかい」だったんじゃないかな。
うがちすぎ?
でも、なおじはそう感じましたよ。
信右衛門さん4話退場・なおじの本音

もっと見たかった、この人の生き様
正直に言いましょう。
信右衛門さん、早すぎる退場です。
家老職をなぜ自ら捨てたのか。
「腹を切らずによかった」というその過去に何があったのか。
この謎、解かれないまま第4話で逝ってしまった。
なおじ的には「ちょっと待ってくれー!」という感じです(笑)。
北村一輝さんの演技、すごく良かったですよね。
あの静かな強さと、ちょっとしたユーモア。
「ねむれぬは」とぼそっと言うだけで、視聴者をくすっとさせる。
もうちょっと長く見ていたかった。
でも、だからこそ——この死が、りんの人生に深く刻まれたんだと思います。
この体験がりんを看護師にする
父の死という体験は、りんの看護師への道の原点になるはず。
「死にゆく人の手の温もり」を感じた体験。
「何もできなかった」という後悔。
「生きろ」という父の言葉。
これらが積み重なって、りんは「人を助けたい」という強い動機を持つことになるのでしょう。
元社会科教師として、こういう「動機の原点」をドラマの中で描いてくれることは、本当に嬉しいんです。
「なぜその仕事を選んだのか」——その根っこを丁寧に描く朝ドラ、好きです。
Q&A・風薫る4話への疑問に答える

Q1. 信右衛門はコレラで死んだのですか?
A. 第4話の描写では、信右衛門はコレラに感染し、納屋に隔離された末に亡くなりました。この時代のコレラは致死率が非常に高く、感染から短期間で死に至るケースも多かったです。明治時代のコレラについては、史実でも数万人規模の死者が出た記録があります。
Q2. 「また間違えた」は第3話とつながっているのですか?
A. 「また」という表現から、りんは第3話以前にも「間違えた」と感じる経験があったことが示唆されます。なおじは旅行中で第3話を見ていないのですが(笑)、
👉関連記事:風、薫る第3話|りんが「また間違えた」と泣いた理由
で確認できます。
このセリフの「また」が、りんというキャラクターの反省と成長のテーマを貫く言葉になっているのかもしれません。
Q3. なぜ信右衛門は納屋に籠ったのですか?
A. 感染拡大を防ぐためです。コレラは接触・経口感染するため、家族への感染を防ぐには隔離が有効です。信右衛門は「避病院に入れてくれ」と自ら言うほど、状況を理解していました。これは彼の知性と家族への深い愛情の表れです。「入ってきたら斬る」という言葉も、家族を守るための演技だったと思います。
Q4. 看護師を雇う金がないという描写は史実に即していますか?
A. 明治時代の地方農村では、看護人を雇うことは経済的に難しいケースが多かったのは史実に沿っています。トレインドナース(訓練された看護師)の制度も、この時代にようやく整い始めたころでした。貧しい家庭が十分な看護を受けられなかった時代背景が、りんが看護師を目指す動機とリンクしてくるはずです。
Q5. 第3話を見ていなくても第4話は楽しめますか?
A. なおじが実際に「3話未視聴で4話を視聴」した体験者です(笑)。結論は「楽しめます」。ただし「また間違えた」の「また」の重みは、3話を知っている人の方が深く感じられるはず。NHKプラスで3話をぜひ確認することをお勧めします。
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筆者紹介|なおじ
なおじは元社会科教師として教育現場に35年間携わり、指導主事を5年、校長を11年務めました。退職後もボランティアで子どもたちに学習を教えています。
社会科・歴史を長年教えてきたので、時代背景や史実との比較が得意分野です。今回の「風、薫る」では明治時代のコレラという史実も絡み、「授業でも教えた話だ!」と思いながら視聴しています。