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自衛隊に空港の離着陸料を払わせる日本の防衛、それでいいのか

jieitai
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自衛隊が必要な時に必要なだけ空港を使えるようにしてあげたい

産経新聞令和4年10月9日の記事より「空自機の離着陸料徴収」


愛知県営名古屋空港『異例、平成17年から140億円』

 令和4年10月9日の産経新聞の一面トップの「愛知県名古屋空港で、航空自衛隊が空港を使う離着陸領を平成17年度から年間140億円払い続けているという記事を読んでびっくりした。
 これが日本の現状なんだな。国を守る自衛隊をどこかで厄介者として扱ってきた日本の変な感覚が、この記事に現れている。大多数の日本人とは言わないまでも、少なからず「国防反対」「中国を刺激するな」「自衛隊に金を使うな」「憲法9条を守っていれば戦争は起こらない」と本気で考えている日本人はいる。
 愛知のこの事例もそういう感覚から生まれたのだろうな。

 産経の記事に、

 航空自衛隊小松基地(愛知県小松市)の輸送機などが滑走路を使う隣接の「県営名古屋空港」離着陸料を愛知県に徴収されていることが8日、分かった。徴収額は平成17年度から昨年度までで約140億円に上る。専用滑走路ではなく民間航空機と滑走路を共同利用する空自基地は、空自によると全国に7カ所あるが、離着陸料を徴収されているのは名古屋空港だけで、軍用機に離着陸料を課すのは「世界でも例がないのでは」と指摘される。

産経新聞 令和4年10月9日

 このように記されている。

 そうでしょう。航空自衛隊が、民間空港の滑走路を利用するときに金を取る自治体がある国など「世界でも例がない」でしょう。
 なぜ、愛知では、自衛隊から金を取るのか、次のように説明している。

 県は「有事」で空自機が離着陸しても離着陸料を徴収するとし、「滑走路の修繕費などを捻出するため」と説明する。

 名古屋空港は17年の中部国際空港(常滑市)の開港に伴い、設置管理が国から県に移行した。~以前は昭和27年から運輸省(現県国土交通省)が管理していた。管理は航空管制や消防機能、滑走路の修繕で、県営になる前は国交省が主に担い、空自から離着陸を徴収していなかった 。

 ~政府は自衛隊に管理を移そうとしたが、自衛隊の権限強化につながる反対の声が地元であがった。それを受け、県が管理する案が浮上した。

 だが、県が管理しても航空管理と消防機能を担う能力がなく、空自に任された県は滑走路の維持管理を受け持つことになり、それにより離着陸料の徴収を空自に求めてきた。防衛省・自衛隊は「航空管制も消防機能も空自に任せながら、離着陸料を徴収するのはおかしい」と強く抵抗したが、県に押し切られた。

産経新聞 令和4年10月9日

 愛知は、「空港の修繕費を捻出するために自衛隊から金を取っている」という。なぜ、国を守る自衛隊から金を取るんだ?
 ただでさえ足りない防衛費で頑張ってくださっている自衛隊の皆さんから、訓練する機会すら奪うことになりかねない。
 確かに空港の修繕には金がかかるだろう。それなら県営にするのではなく、初めから自衛隊に管理を任せるべきだった。しかし、当時は愛知県民のみならず、多くの日本人が「自衛隊の権力強化につながる」、「自衛隊が力を持ちすぎるのは戦争につながる」という感覚でいたのだろう。戦後の感覚が色濃いころ、この結果はしかたがなかったのだろう・・・。

 だがですよ、令和4年現在では、ロシアがウクライナを攻め、プーチンは公然と核の使用をほのめかす。中国は必ず台湾を攻めると言い、北朝鮮は、自分たちは核保有国で絶対に核を手放さないと言いだしている。ここ数日北朝鮮は、日本の頭上をまたいで太平洋までミサイルを飛ばす。
世の中は、こういう状況になっている。今までの「自衛隊が力を持つのはダメ」の感覚ではいられない時代だ。

 このような現状で、「はい、今自衛隊の飛行機が飛びました。いくらいくらです。」と悠長なことをやっていて良いはずはない。自衛隊の方々に申し訳ない。

 この件は早急に対策を立てる事案でしょう。この記事にもあるとおり、全国7カ所の民間と自衛隊の共同空港の滑走路使用の事例があるのだから、対策は立てられるはず。自衛隊が必要な時に必要なだけ空港を使えるようにしてあげたいものだ。


 

jieitai

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