こんにちは、なおじです。
新聞というのは便利なもので、読んだ人間はすぐに「書いてあることは全部本当だ」と信じ込みます。
昔の教え子も、テストで「新聞に書いてありました」と書けば、それで正解になると思っていたフシがあります。
ところが『ばけばけ』第77話の梶谷の新聞記事は、誇張もいいところ。
「毎日西洋料理」なんて、どこにもそんな事実はないのに、町中が信じてしまう。
このメディアの影響力、怖いですねえ。

この記事でわかること
- 梶谷の新聞記事「ヘブン先生日録」がおトキと町に与えた影響
- 朝の町でおトキが注目を浴びた理由と、本人の複雑な心境
- ヘブンが英語レッスンを始めた真の狙いと、梶谷への対応策
- なみとサワの対比から見える、明治女性の生きる道の厳しさ
- オールドメディアが持つ影響力と、その危うさを元教師が語る
梶谷の新聞記事「ヘブン先生日録」が引き起こした騒動

前回のパーティーの様子が、新聞記者・梶谷(岩崎う大)によって**「ヘブン先生日録」**として新聞に掲載されました。
記事には「毎日西洋料理を食べている」「おトキが貴婦人のように微笑んだ」など、誇張された内容がてんこ盛りです。
「毎日西洋料理」の誇張記事
おフミが記事を読んで「あなた貴婦人のように微笑んだの?」と信じてしまう場面。
なおじは思わず「おいおい、隣にいたのに新聞を信じるのか」とツッコミたくなりました。
これ、オールドメディアを盲信する人々への皮肉ですよね。
👉関連記事:ばけばけ第76話ヘブン日本滞在記完成|トキとの新たな学びが始まる
オールドメディアを信じる人々
梶谷の取材姿勢は前回も問題視されていましたが、今回はその影響が町全体に広がります。
新聞に書いてあることは全部本当、と思い込む人々。
教師時代、生徒にも「新聞は一次資料じゃないよ。必ず複数の情報源を確認しなさい」と言っていたのを思い出します。
👉関連記事:ばけばけ72話梶谷記事と正座|ヘブン強がりの代償
朝の町での買い物|町の人々の視線が一変

おトキが朝の町に買い物に出かけると、人々が静まり返り、じろじろと見つめてきました。
シジミとアジを買うおトキに、魚屋は「西洋料理にするのか」と尋ねます。
静まり返る町の人々
周囲の人々もスターを見るような目で集まりました。
「毎日西洋料理なのか」と聞かれ、おトキがぼそぼそと「毎日ではない」と答えても、周りには聞こえません。
新聞記事の影響力の大きさと、メディアが作り出す虚像の恐ろしさが描かれた場面に、なおじには見えました。。
「貴婦人」と呼ばれてまんざらでもないおトキ
一方で「貴婦人」と言われてまんざらでもないおトキの様子。
なおじは「おいおいおトキ、のぼせてると足元救われるよ」と心配になりました。
有名になることの快感と危うさ。
この微妙なバランスが、見ていてハラハラします。
ヘブン亭の夕餉|英語レッスンで梶谷を出し抜く

ヘブン亭の夕食時、司之介は「牛乳がいつもの倍売れた」とまんざらでもない様子でした。
フミも「行商の人がやたらに多かった」と話します。
牛乳が倍売れた!司之介の喜び
でも、ヘブンは「いつもと変わらない」と答えます。
司之介が「いつもいい思いをしている」とバカなことを言うと、トキに「大変な思いをしているでしょう」とたしなめられました。
司之介、相変わらず空気読めてないですねえ。
ヘブンの機転・英語レッスン開始
そこへまた梶谷が取材にやってきます。
おトキが素直に今日あったことを話すと、ヘブンは何かを思いつき、おトキに英語の勉強を始めさせ、それを梶谷に見せました。
「マイ ネーム イズ トキ」とたどたどしく発音するおトキの姿に、梶谷は「ええ、これはええがね」と反応しました。
ヘブンの機転が光る場面。
これで梶谷の興味を別の方向に向けたわけです。
なみとサワの対比|明治女性が生きる道
おなみが新聞を読んでいると、サワが通りかかりました。
「うちは貧乏だから新聞なんて買えない」というサワに、おなみは「先生がそげなことで、どげするの!」と毒舌を飛ばします。
おなみの現実的な視点

新聞を見せてもらったサワは、「裕福にもなって、そのうえ学まで付いたら、あの子松江の名士だわ」とつぶやくおなみの言葉を聞きます。
おなみが「おなごが生きていくためには、身を売るか、男と一緒になるしかないけんね」と力強く核心を突く言葉を発しました。
悲しい時代だったと、なおじも胸が痛みます。
サワは一貫してへの字口でぶっちょうずら。
トキが雲の上の人になってしまい、自分がみじめに思えたのでしょう。
👉関連記事:ばけばけ26話27話ネタバレ|なみの覚悟とトキの選択
サワの誇りと孤独

おなみが「我々は、どげしてここを出るかね」と言うと、サワは「我々は?」と聞き返しました。
「なに、仲間じゃない!」というおなみの言葉に、サワはプライドを傷つけられたでしょう。
いくら落ちても、自分は女郎とは違う、というプライドがあったはず。
「あんた、ええ人、おらんの」と聞かれたサワは、「おりません。たとえおっても、自分の力でここを出る、男の力なんて借りない」ときっぱり答えました。
今は仮教員だから給料が安いけれど、教員試験に合格して正規の教員になれば給金も上がって、借金も返して、そうすればここから出ると決意を語るサワ。
「おなみさんには、かかわりのない話ですけん」とついに怒鳴り出してしまいました。
精神的に追い詰められているのが痛いほど伝わってきます。
逆におなみは強いですねえ。
なおじは「ふじきみつ彦さん、山橋薬舗で店主とサワとなみと三人で酒盛りやらしてやって。二人の愚痴を聞いてやる展開をぜひ描いて。この二人にも、救いが必要だよ」と切に願います。

【表:なみとサワの生き方比較】
| 項目 | おなみ | サワ |
|---|---|---|
| 立場 | 遊女 | 教員(仮教員) |
| 現実認識 | 「おなごが生きていくには身を売るか男と一緒になるしかない」 | 「自分の力でここを出る、男の力なんて借りない」 |
| 脱出方法 | 男性との関係も視野 | 教員試験合格→正規教員→借金返済 |
| プライド | 現実を受け入れつつ前向き | 「女郎とは違う」という誇り |
| 心の状態 | 強い・現実的 | 追い詰められている・孤独 |
Q&Aで振り返る第77話
Q1:梶谷の新聞記事は実際にどんな影響を与えましたか?
おトキが町で注目される存在になり、牛乳が倍売れるなど経済的な影響もありました。一方で、記事の内容は誇張されており、メディアが作り出す虚像の恐ろしさが描かれました。
Q2:なみとサワの違いは何ですか?
なみは遊女として現実を受け入れながら前向きに生きる女性で、サワは教員として自力で這い上がろうとする女性です。二人とも明治時代の女性が置かれた厳しい現実の中で、それぞれの覚悟を持って生きています。
Q3:ヘブンがおトキに英語を教えたのはなぜですか?
梶谷の執拗な取材に対して、ヘブンが機転を利かせて新しいネタを提供したのです。おトキにとっても英語学習のきっかけになり、一石二鳥の展開でした。
Q4:おトキは新聞記事の内容をどう受け止めましたか?
「貴婦人」と書かれてまんざらでもない様子でした。一方で、町の人々の視線に戸惑いも感じていたようです。有名になることの快感と危うさが同居していました。
Q5:なぜサワはおなみに怒鳴ってしまったのですか?
「我々」という言葉で自分と遊女を同列に扱われたことで、プライドを傷つけられたからです。サワには「自分は女郎とは違う」という誇りがあり、精神的に追い詰められていました。
筆者紹介|なおじ
元社会科教師として35年間教壇に立ち、現在は8つのブログでドラマ・芸能・政治・歴史・スポーツ・旅・学び・書評を執筆中です。
ドラマ記事では「時代背景」や「心の揺れ」をゆっくり言語化するスタイルで、教師経験を活かした視点を大切にしています。