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ばけばけ49話小谷とトキのランデブーに見る恋と食文化を元教師が読み解く

こんにちは、なおじです。

今日はこれからインフルエンザの予防接種に行ってきます。ヘブン先生のように寝込むわけにはいきませんからね。

あの先生、昨日の48話では「雪女でも出てくるのでは」と思うくらいの寒波と高熱で大変だったんですが、49話ではケロッと回復していて、なおじの「今日は雪女回だろう」という予想はウルトラ・スーパー級に外れました…。

とはいえ、ヘブン先生が元気になったおかげで、「君のおかげだ」とトキを認める場面や、小谷くんとの三角関係が一気に動き出しましたから、予防接種ついでに「健康第一」と「恋の行方」を考えさせられる回だったわけなんですね。

リヨとヘブン先生

ばけばけ49話では、小谷くん(下川恭平)がトキ(髙石あかり)をランデブー(デート)に誘ったことが原因で、お母さん(フミ・池脇千鶴)に見つかって松野家に引っ張り込まれてしまいます。

司之介(岡部たかし)もおじい様の勘右衛門(小日向文世)も根掘り葉掘り質問し、まるで婿候補の面談会。一方、ヘブン先生(トミー・バストウ)の体調は回復したものの、トキの**「私はただの女中ですし」**という一言に、三角関係の複雑さが浮き彫りになります。

さらに注目したいのが、小谷くんが「しじみ汁が嫌い」と告白した場面。松江の松野家の食卓に欠かせないしじみ汁から、地域の食文化と資源保護の工夫まで、社会科教師として授業で扱いたくなる要素が詰まった回でした。

目次

この記事でわかること

  • ばけばけ49話の小谷とトキのランデブー計画と松野家面談の展開
  • ヘブン先生の「無自覚な嫉妬」とトキの「ただの女中」発言の心理分析
  • 松江の宍道湖しじみと涸沼のしじみの特徴と違い
  • しじみ漁の鋤簾に見る資源保護の工夫と教材化の視点
  • 明治時代の食文化と現代の環境教育をつなぐ授業アイデア

ばけばけ49話あらすじ|小谷とトキのランデブーと松野家面談

小谷くんが松野家で婿候補面談

朝ドラ「ばけばけ」第49話では、トキと小谷の関係に変化が…。

小谷くんが偶然お母さんのサワに見つかり、松野家に引っ張り込まれてしまいました。司之介もおじい様の勘右衛門も根掘り葉掘り質問し、まるで婿候補の面談のような展開に。

小谷くんがトキを「ランデブー(デート)」に誘ったという事実が明らかになり、松野家は一家公認の雰囲気になっていきます。フミ(池脇千鶴)も現れ、まさに総出の面談会。小谷くんは緊張しながらも質問に耐え、松野家公認の婿候補になっちゃいましたね。

松野家、怖えー。

そして面談の最中、小谷くんが「しじみ汁が嫌い」と告白する場面が。これはちょっとしたハプニングでしたね。松江の人々にとってしじみ汁は日常の味ですから。

👉関連記事:小谷春夫のトキへの初恋と借金取りの優しさ|ばけばけ46話

ヘブン先生の体調回復とトキの複雑な心境

一方、ヘブン先生は体調を回復し、陶器の湯たんぽに「天国」とつぶやく姿が微笑ましい場面もありました。リヨの胸には何か(ブローチでしょうか)が付いていて、細かい演出も気になります。

しかし、トキがリヨお嬢様に「ヘブン先生は通りすがりだそうで」と告げた瞬間、ヘブン先生の表情が変わります。

錦織くん(吉沢亮)からも「君のおかげだ」と褒められたトキですが、その後ヘブン先生が突然「小谷と何を話したのか」と聞き出そうとする場面で、トキはまんざらでもないような顔をしていました。

「私はただの女中ですし」という一言は、トキの切ない女心を象徴する本日のナンバーワンワードだったと思います。

👉関連記事:ヘブン風邪トキ看病不安|ばけばけ48話あらすじ感想

ばけばけ49話の主な登場人物と関係性

人物名演者関係性・役割
松野トキ髙石あかり主人公、ヘブン邸の女中
小谷春夫下川恭平トキに恋心を抱く学生
ヘブントミー・バストウ英語教師、トキへの好意あり
錦織尚武吉沢亮学校教員
リヨ清原果耶知事の娘、ヘブンに恋心
司之介岡部たかしトキの父
勘右衛門小日向文世トキの祖父
サワ円井わんトキの友達、口が軽い

ヘブン先生の「無自覚な嫉妬」とトキの「ただの女中」発言を教師目線で読む

ヘブン先生の「通りすがり」発言への反応が示す嫉妬心

明治20年代の日本では、西洋人教師と日本人女中という関係は、身分・国籍・文化の三重の壁がありました。ヘブン先生がトキに対して抱く感情は、当時としては極めて異例です。

トキがリヨお嬢様に「ヘブン先生は通りすがりだそうで」と告げましたね。
これちょっとした、いやがらせ?
それとも、自分が「重要ではない存在」として扱われたことへのショックを示していたのかぁ?

または、トキなりの気遣い

リヨはヘブンに恋心を抱いています。もし、トキがヘブンに恋心を抱いていると知られれば、リヨを傷つけてしまうから気遣った?

ところが、ヘブン先生はその真意を理解できず、体調が回復するやいなや「小谷と何を約束したのか」と聞きました。

これは**「自分の気持ちに気づいていないが、本当はトキに恋心が芽生えている?」**ということ…。

リヨさんを気にするトキちゃんに、言ってあげたい。

教師時代、バスケ部でAさんとBさんの間に立って、どちらにも良い顔をしようとして結局両方から怒られる部員がいたんですねぇ〜。トキもまさに同じ状況です。そのとき私は「誰かを傷つけないように行動するのは立派だけど、自分の気持ちも大切にしないと、結局誰も幸せにならないよ」とね。

トキも、リヨへの配慮とヘブンへの想いの間で板挟みになっているよう。

この葛藤が、今後のトキの成長につながるんじゃないかと期待してもいるんだけど…。

👉関連記事:リヨがトキに激怒した理由|ばけばけ47話

トキの「ただの女中ですし」に見る自己肯定感の低さ

明治時代の女中は、士族や富裕層の家庭で働く使用人であり、社会的地位は決して高くありませんでした。特に、知事の娘リヨや英語教師ヘブンと比べれば、トキの立場は圧倒的に低い。

「私はただの女中ですし」という発言は、当時の階級意識を如実に反映していますよね。明治政府は「四民平等」を掲げましたが、実際には旧身分制度の名残が色濃く残っていました。

しかし、実はトキのこの言葉には、階級意識だけでなく**「自己肯定感の低さ」**も表れている気がします。なぜなら、トキは錦織くんやヘブン先生から「君のおかげだ」と褒められても、素直に受け取れずにいるからです。

これは現代の若者にも見られる「自分には価値がない」という思い込みと同じ構造を感じました。明治という変革の時代でも、個人の内面的な自己評価は簡単には変わらない。トキは能力も優しさもある女性なのに、自分で自分を「ただの女中」と規定してしまっているわけです。

ドラマでトキが苦虫を潰したような顔をしていた場面、あれは「自分には資格がない」という諦めの表情だったんじゃないでしょうか。

教師時代、生徒の中にも「どうせ私なんて」と自己評価を下げる子がいました。

そういう生徒には「君が思っている以上に、君は周りの人に影響を与えているんだよ」と伝えていました。トキもまさに、ヘブンや錦織、小谷くんに大きな影響を与えている存在。この先、トキが自分の価値に気づく展開があれば、見応えがあるんだけどなぁ。

👉関連記事:リヨとヘブンのランデブー失敗の理由|ばけばけ45話

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リヨとヘブン

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