こんにちは、なおじです。
街角で見たあの姿、信じられませんでした。
かつての名家のお嬢様が、道端に座り込んで施しを乞う姿。
トキが目撃したタエ様の変わり果てた姿は、視聴者の胸にも深く突き刺さりましたね。
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」第28話(11月5日放送・第6週「ドコ、モ、ジゴク。」)は、明治という時代の残酷さが容赦なく描かれた回でした。
誇りと現実の狭間で、登場人物たちがどんな選択をしていくのか。
この回のネタバレ感想を、元社会科教師の視点から語っていきますね。

この記事で分かること
- タエ様が物乞いになった衝撃の場面の詳細
- 錦織からのヘブン女中依頼とトキが断った理由
- 月給20円という破格の条件が意味するもの
- 明治の世の残酷な現実と家族への想い
- トキの心の葛藤と次回への展開予想

錦織の再訪問~月給20円という破格の提示
ある日の夜のことです。
錦織友一(吉沢亮)が再び松野家を訪ねてきました。
ヘブン先生(トミー・バストウ)の女中が見つからず、焦りを募らせる錦織は、もう一度トキ(髙石あかり)に頼み込みにやってきたんですね。
ところが錦織は、家族に気づかれないよう、トキを外へ呼び出しました。
そこで改めて女中の話を持ちかけます。
提示された条件は、月給20円。
当時としては破格の金額でした。
しかし、トキの表情が曇ります。
その金額の高さが逆に、「女中としての仕事だけではない何か」を予感させたからです。
武家の嗜みを持つ女性という条件も、どこか引っかかります。
「私は、家族が好きです。だけん、家族のためにお断りします」
トキはきっぱりと断りました。松野家の借金を返済できる金額だとわかっていても、家族の誇りを守るためにトキは拒否します。その強い意志に、錦織は肩を落として帰っていきました。
ここでちょっと横道にそれますが、月給20円という金額、現代の価値に換算すると約40万〜60万円になります。
明治時代の小学校教員の初任給が月8〜9円、ベテラン大工でようやく月20円という時代ですから、女中でこの金額は破格中の破格です。
これだけの金額を提示するということは、よほど特殊な仕事を求められているということでしょう。
例えば、あっちとか…。
街角での衝撃的な再会~タエ様の物乞い姿
翌日、トキが街を歩いていると、道端に座り込んで物乞いをしている女性の姿が目に入りました。
よく見ると、それはなんとかつての稲垣家のお嬢様(トキの実母)・タエ(北川景子)だったんです。
あの気高く、武家の誇りを何より大切にしていたタエ様が、人々に施しを乞う姿。
トキは息をのみました。
あまりの衝撃に、声をかけることもできず、その場から逃げるように去ってしまいます。
名家のお嬢様が物乞いをしている光景。
トキにとってあまりに衝撃的で、家族にも伝えることができませんでした。
この場面、見ている側も本当につらかったですね。
北川景子さんの演技が素晴らしくて、あの凛としたお嬢様が、どれだけ追い詰められたのかが痛いほど伝わってきます。
人間の尊厳が踏みにじられていく様子を、見事に表現していました。
トキの葛藤~眠れぬ夜と揺れ動く心
その夜、トキは胸の怒りと悔しさで眠れない夜を過ごしました。
昼間に見たタエの姿が脳裏から離れません。心の痛みが増していくばかりでした。
錦織が提示した月20円という金額があれば、松野家の借金を返済できるでしょう。
でも、家族の誇りを守りたいという気持ちもあります。
現実的な困窮との間で、トキの心は大きく揺れ動いていたんですね。
そこに、タエのあの姿…。
そのころ、タエと三之丞(板垣李光人)は、破れ寺の軒先で風雨をしのぐ生活をしていました。
武家の誇りを捨てられないタエと、仕事を見つけられない三之丞。
その苦境が、物乞いという形で現れてしまったんです。
実母と実兄の現状を知ってしまったタエの心は、おそらく…!
なおじの感想~明治という時代の残酷さ
明治という時代の残酷さが、これでもかと描かれた回でしたね。
タエ様が物乞いになっている姿を見たとき、ドラマとわかっていても胸が締め付けられました。
教師時代、歴史を教えながら「明治維新は華やかな文明開化だけじゃない」と生徒たちに話していました。
実際には、こうして誇りを失い、生活に困窮する旧武士階級が大勢いたことはわかっていたはずなのに、映像の力は強い。
士農工商という身分制度が崩壊し、新しい価値観が生まれた明治時代。
しかし、その変化についていけなかった人々も多くいたでしょう。
タエ様と三之丞の姿は、まさにその象徴。
トキちゃんが錦織くんの申し出を断った場面も印象的でした。
月20円という大金を目の前にしても、家族の誇りを守ろうとするトキの強さ。
けれども、その直後にタエ様の姿を見てしまうという展開が、本当に切なかったです。
「誇りか、飯か」という究極の選択。これは現代でも通じるテーマですよね。
プライドを守ることと、現実的に生きていくこと。
どちらも大切ですが、バランスを失うとタエ様のようになってしまいます。
「誇り持つ 明治の世には 腹満たず」
誇りだけでは生きていけない時代の到来。
それが明治維新だったんですね。
次回、トキはどんな決断を下すのでしょうか。
タエ様と三之丞はどうなっていくのでしょうか。
目が離せない展開が続きます。
一気のなおじは、続いて29話を視聴します。
主なキャスト
- 松野トキ:髙石あかり
- レフカダ・ヘブン:トミー・バストウ
- 錦織友一:吉沢亮
- 稲垣タエ:北川景子
- 稲垣三之丞:板垣李光人
- 松野司之介:岡部たかし
- 花田平太:生瀬勝久
- 江藤安宗(知事):佐野史郎

まとめ~ばけばけ第28話のネタバレ感想Q&A
Q1:第28話の一番の見どころは何ですか?
A:タエ様が物乞いになっている姿をトキが目撃する場面です。かつての名家のお嬢様の転落ぶりが、明治時代の厳しさを象徴していますね。北川景子さんの渾身の演技も見逃せません。
Q2:トキが錦織の申し出を断った理由は何ですか?
A:月給20円という破格の条件が、女中以外の何かを求められていると感じたからです。そして何より、家族の誇りを守りたかったからですね。トキの鋭い直感と強い意志が光ります。
Q3:月給20円はどれくらいの価値ですか?
A:明治時代の20円は、現在の価値で約50万円以上になります。当時の平均月収が5円前後ですから、4倍の破格待遇です。松野家の借金を返済できる大金でした。
Q4:タエと三之丞はなぜ物乞いになったのですか?
A:武家の誇りを捨てられず、まともな仕事に就けなかったためです。破れ寺で生活するほど困窮していました。明治維新の影の部分を象徴するエピソードですね。
Q5:次回の展開はどうなりますか?
A:トキの決断と、タエ・三之丞の運命がさらに描かれます。トキが女中になる決意をするかどうかが焦点になりますね。第6週「ドコ、モ、ジゴク。」のタイトル通り、厳しい展開が続きそうです。
*前回の記事はコチラ→第26話・27話の記事
みなさんは「ばけばけ」第28話のネタバレ感想、どう思われましたか?
タエ様の物乞い姿、本当に衝撃的でしたね。
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