こんにちは、なおじです。
NHK連続テレビ小説『ばけばけ』で吉沢亮さんが演じる錦織友一のモデルは、実在の教育者・西田千太郎です。
「大盤石」と呼ばれた秀才で、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の親友として知られる人物だったんです。
元教師のなおじが、西田千太郎の生涯と教育者としての功績を詳しく解説します。

【この記事でわかること】
✅ 西田千太郎の生い立ちと「大盤石」の異名の由来
✅ 小泉八雲との運命的な出会いと深い友情
✅ 34歳(数え年36歳)の若さで結核に倒れた最期
✅ 西田千太郎の家族とその後の人生
✅ ばけばけのドラマと史実の違い(元教師視点で検証)
西田千太郎の生い立ちと「大盤石」の異名
西田千太郎は1862年(文久2年)11月9日、島根県松江市雑賀町で生まれたんです。
松江藩足軽・西田半兵衛の長男でした。
小泉セツより6歳年上、ラフカディオ・ハーンより12歳年下にあたります。
西田千太郎の略歴
| 年代 | 年齢 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 1862年 | 0歳 | 島根県松江市雑賀町で誕生 | Wikipedia |
| 1873年 | 11歳 | 雑賀小学校に入学 | Wikipedia |
| 1880年 | 18歳 | 松江中学を退学、即日授業助手に任命 | Wikipedia |
| 1884年 | 22歳 | 安食クラと結婚 | Wikipedia |
| 1886年 | 24歳 | 文部省中等教員検定試験に合格(4科目) | Wikipedia |
| 1888年 | 26歳 | 島根県尋常中学校教頭として松江に戻る | Wikipedia |
| 1890年 | 28歳 | 小泉八雲を英語教師として迎え入れる | Wikipedia |
| 1891年 | 29歳 | 校長心得に就任 | Wikipedia |
| 1897年 | 34歳(数え年36歳) | 結核により在職中に病没 | 小泉八雲記念館、コトバンク |
抜群の学力と教育への情熱
幼い頃から漢学を学んでいたんですよ。
1873年(明治6年)、雑賀小学校に入学します。
その後、教員伝習校変則中学(後の松江中学校)に進学すると、群を抜いた成績で常に首席の座を守り続けたんです。
この圧倒的な学力から、西田千太郎は「大盤石(だいばんじゃく)」という異名で呼ばれるようになります。
なおじも35年間教師をしていましたが、常に首席を維持するというのは並大抵のことじゃないんですよね。
知識の理解だけでなく、継続的な努力と強い学習意欲が必要なんです。
1880年(明治13年)、18歳の西田千太郎は松江中学を退学します。
でも即日授業助手に任命され、教育の道を歩み始めたんです。
上京して教員免許を取得
1884年(明治17年)に安食クラと結婚し、翌年長女キンが誕生しました。
でも勉学への情熱を抑えきれず、1885年8月に退職して上京を決意したんです。
東京では複数の外国人教師について英語を学び、心理学、論理学、経済学、教育学を独習します。
そして1886年(明治19年)5月、文部省中等教員検定試験に合格し、心理・倫理・経済・教育の4科目の免許状を取得したんですよ。
当時、4科目を一度に取得するのは本当に珍しかったんです。
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松江中学教頭として小泉八雲と出会う
免許取得後、西田千太郎は兵庫県姫路中学校、香川県済々学館を経て、1888年(明治21年)に島根県尋常中学校教頭として故郷・松江に戻ったんです。
教授法の改善や経費削減など、学校再建に尽力します。
運命の出会い
1890年(明治23年)、西田千太郎は小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)を英語教師として迎え入れます。
この出会いが、二人の生涯の友情の始まりだったんです。
西田千太郎はハーンの通訳や相談相手として、日本の文化や風習を丁寧に説明しました。
さらに、ハーンと小泉セツの仲人も務めているんですよ。
ハーンが西田千太郎に宛てた手紙は59通が現存し、島根大学附属図書館や広島大学図書館に収蔵されています。
この膨大な書簡は、二人の深い信頼関係を物語っているんですよね。
なおじが教師時代に学んだのは、「教育は人と人との信頼関係が土台」ということでした。
西田千太郎とハーンの関係は、まさにその理想形だったんでしょうね。
👉関連記事:小泉八雲の家族と熊本時代|史実で読み解く
34歳(数え年36歳)の若さで迎えた最期
西田千太郎は教育者として着実にキャリアを積み、1891年(明治24年)には校長心得に就任したんです。
1894年(明治27年)には島根県私立教育会から功績賞を受け、1895年(明治28年)には日本弘道会松江支会長に就任するなど、地域の教育界で重要な役割を果たしていました。
結核に倒れる
でも、病気がちで欠勤が多くなっていた西田千太郎は、結核を患っていたんです。
1897年(明治30年)3月15日、在職中に病没します。
**享年34歳(数え年では36歳)**という若さでした。
病気を患いながらも、教育界での人望は厚かったんですよ。
小泉八雲とは生涯の友情を保ち続けました。
没後120年を記念して、小泉八雲記念館で企画展が開催されるなど、現在もその功績が語り継がれているんです。
『ばけばけ』第95話では、錦織友一(西田千太郎)が喀血するシーンが描かれました。
この史実については、以下の記事で詳しく解説しています。
出典:Wikipedia「西田千太郎」、小泉八雲記念館、コトバンク
👉関連記事:ばけばけ95話|錦織の喀血は史実?西田千太郎の最期
西田千太郎の家族とその後
西田千太郎は妻クラとの間に一女三男をもうけました。
子どもたちのその後
| 子ども | 生年 | その後の人生 |
|---|---|---|
| 長女キン | 1884年生 | 陸軍軍人・周藤歓一郎と結婚 |
| 長男哲二 | 1888年生 | 東京帝国大学卒業後、明治専門学校教授となるも30歳で夭折 |
| 次男敬三 | 1891年生 | 東京帝国大学卒業後、朝鮮総督府水産試験場長、広島大学教授 |
| 三男兵四郎 | 1894年生 | 海軍少将 |
また、弟の西田精は東京帝国大学卒業後、九州帝国大学教授・工学博士として各地の上下水道の調査設計に尽力したんです。
西田家からは多くの優秀な人材が輩出されており、千太郎の教育への情熱が家族全体に受け継がれたことがわかるんですよね。
なおじも校長として多くの生徒を送り出してきましたが、家庭教育の重要性を改めて感じます。
元教師が検証!ドラマと史実の3つの違い
NHK連続テレビ小説『ばけばけ』では、西田千太郎をモデルとした錦織友一を吉沢亮さんが演じています。
出典:JBpress
【違い①】出会いのタイミング
**◆ドラマ:**トキ(セツ)の生家でヘブン(八雲)と錦織が出会う場面が描かれています。
**◆史実:**西田千太郎は松江中学教頭として、英語教師として赴任してきたハーンを迎え入れたという立場でした。
つまり、職場での上司と部下の関係から始まったんです。
元教師のなおじから見ると、この「職場での出会い」が重要なんですよ。
教育現場では、年齢や経験の差を超えて、教育への情熱で結ばれる関係が生まれるんです。
【違い②】「大盤石」の描かれ方
**◆ドラマ:**錦織友一の秀才ぶりが描かれていますが、「大盤石」という異名については詳しく触れられていません。
**◆史実:**西田千太郎は松江中学時代、常に首席を維持し続け、「大盤石(だいばんじゃく)」という異名で呼ばれていました。
この異名は、彼の安定した学力を表しているんです。
なおじも35年間の教員生活で、成績が安定している生徒は「継続力」と「基礎の徹底」ができていたんですよね。
出典:JBpress
【違い③】結核との闘い
**◆ドラマ:**第95話で錦織友一が喀血するシーンが描かれ、視聴者に衝撃を与えました。
◆史実:西田千太郎は病気がちで欠勤が多く、最終的に在職中に結核で病没しました。
当時は結核の有効な治療法がなく、多くの人が若くして命を落としていたんです。
なおじの祖父も結核で亡くなっており、当時の医療事情の厳しさを家族から聞いていました。
ドラマと史実の共通点
でも、以下の点は史実に忠実に描かれているんですよ。
✅ 松江中学の教頭(校長心得)という立場
✅ レフカダ・ヘブン(小泉八雲)との深い友情
✅ 若くして結核を患い命を落とす
二人の信頼関係と友情の深さという本質的な部分は、史実に基づいて丁寧に描かれています。
Q&A:西田千太郎について知りたいこと
Q1:西田千太郎は本当に優秀だったのですか?
A1:はい、本当に優秀でした。
松江中学時代は常に首席で「大盤石」と呼ばれ、文部省中等教員検定試験では4科目(心理・倫理・経済・教育)に一度に合格しているんです。
当時としては非常に高い学力を持っていたんですよ。
Q2:小泉八雲との関係はどのようなものでしたか?
A2:西田千太郎は小泉八雲の通訳・相談相手として、日本文化を説明する役割を果たしました。
また、八雲とセツの仲人も務めており、生涯にわたって友情を保ち続けた親友だったんです。
ハーンが西田千太郎に宛てた手紙は59通が現存しているんですよ。
Q3:なぜ34歳という若さで亡くなったのですか?
A3:結核を患っていたためです。
当時は結核の有効な治療法がなく、多くの人が若くして命を落としていました。
西田千太郎も病気と闘いながら教育活動を続けましたが、1897年に在職中に病没したんです。
満年齢では34歳、数え年では36歳でした。
出典:Wikipedia「西田千太郎」、小泉八雲記念館、コトバンク
【筆者プロフィール】
なおじ|元社会科教師(35年)・元校長(11年)。歴史と教育を愛するブロガー。
現在は8つのブログでドラマ・芸能・政治・歴史・スポーツ・旅・学び・書評を書いています。
茨城県在住。
『ばけばけ』を毎日楽しみに視聴中。
川柳と旅をこよなく愛する。