こんにちは、なおじです。
今朝の『ばけばけ』第41話、見ました?
第9週「スキップ、ト、ウグイス。」の初回なんですが、トキちゃんがHeaven先生の個人情報をペラペラしゃべっちゃうシーンに、思わず突っ込んでしまいました。
今日も気がつくとテレビに向かって突っ込んでるなおじ。

妻には「また朝から何騒いでるの」と呆れられましたが(笑)。
「あなたは、ウソがつけないわね、全部しゃべちゃうもの」と、褒められました。(ムぅ、褒められたのか?)
さて、知事の娘・江藤リヨさん(演:北香那)が登場し、Heaven先生がまんざらでもない様子を見せる一方で、トキちゃんの「善意」が引き起こす問題。
この記事では、なぜトキがHeavenの個人情報を漏らしたのか、明治時代の価値観と現代のプライバシー意識の違いを中心に、元教師の視点から分析してみます。
この記事でわかること
- トキが新聞記者にHeavenの情報を漏らした理由と明治時代の価値観
- 知事の娘・江藤リヨの登場が物語に与える影響
- Heavenの「すばらしい、難しい」発言の真意と史実
- 大亀伝説とHeavenの怪談への興味の始まり
- リヨとトキの関係が今後どう展開するか
今週もスキップ練習から始まった第41話
第9週「スキップ、ト、ウグイス。」の初回、第41話。
今週もまた、スキップ練習からのスタート。
もうすっかりこのドラマの名物シーン。
トキちゃんが一人でスキップの練習をする姿、ほほえましいんですよね。
そして今回はウグイスが絡んでくるわけです。
ウグイスの鳴き声を聞きながら、トキがHeavenに「ホー、ホケキョ」と教えるシーン。
Heaven先生が「Beautiful」と感動する姿。
いいですよね、こういうまったりとした素直な反応。
スキップとウグイス、この組み合わせがどう物語に絡んでくるのか、今週の展開が楽しみです。
Heavenの「すばらしい、難しい」発言の真意
今回、Heavenと錦織は、島根県知事(演:佐野史郎)に案内されて月照寺を訪れていました。
知事から「松江にずっと住み続ければ、松江に墓を作ることができますよ」と言われたHeaven先生。
その返答が「すばらしい、難しい」。
この時点では、Heavenは日本定住は難しいと考えていたんでしょうね。
史実はどうだったのでしょう。
モデルのラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は実際に日本に帰化し、1904年に東京で亡くなっています。
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墓所は東京都豊島区の雑司ヶ谷霊園。
つまり、この第41話の時点では「日本に永住する」という決意はまだ固まっていなかったとしても日本に永住したわけ。
日本を愛し、日本で生涯を終えることになりました。
この41話時点での「すばらしい、難しい」という言葉には、Heavenの揺れ動く心が表れているんですよね。
おそらく、心の中にエマ(シャーロットさん)がいるためかなあ。
【表題:ラフカディオ・ハーンの日本滞在と帰化の経緯】
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 1890年 | 来日、島根県松江に赴任 |
| 1891年 | 小泉セツ(トキのモデル)と結婚 |
| 1896年 | 日本に帰化、小泉八雲と改名 |
| 1904年 | 東京で死去(享年54歳) |
| 墓所 | 東京都豊島区・雑司ヶ谷霊園 |
トキがHeavenの個人情報を漏らした理由
さて、ここからが今回の核心です。
旅館でスキップ練習中に新聞記者に情報を漏らす
今回、トキが旅館でスキップ練習をしているとき、新聞記者にHeaven先生の情報をペラペラとしゃべってしまうシーンがありましたよね。
これ、教師目線から見ると、もう大問題。
今の時代だったら、即座にSNSで拡散されて、学校側も責任を問われる事態ですよ。
「女中が雇い主の情報を新聞記者に漏らした」なんて、完全にアウト。
元教師のなおじから見ると、これはもうウルトラ・スーパー級のアウトなんですよね。
「ちょっと待った!新聞記者に話しちゃダメでしょ!」
だから、思わず画面に向かって突っ込んだんです。(笑)。
わかるでしょう、妻には「静かにして」と言われましたが、皆さんは共感してくれますよね。
なおじの洞察①:明治時代の「個人情報」という概念
ここで大事なのは、明治時代には「個人情報保護」という概念がなかったということ。
現代では、個人情報保護法があり、他人のプライバシーを勝手に話すことは大問題。(ちょっと、しつこいか?)
でも、明治時代の人々にとって、「知り合いのことを紹介する」のはむしろ善意の行為だったんです。
トキは、新聞記者にHeaven先生のことを知ってもらい、記事にしてもらえば先生の宣伝になると考えたのかもしれません。
これは、トキなりの気遣いだったわけだったのだと思います。
教師時代、生徒が「先生、○○さんのことを新聞部に教えてあげました!」と報告してくることがよくありました。
その子にとっては「先生を有名にしたい」という親切。
でも、当事者からすれば「勝手に話さないでよ…」となることもあるんですよね。
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時代や文化が変われば、「良かれと思って」が**「余計なお世話」**になることもある。
そう考えると、トキの行動も理解できるんじゃないでしょうか。
【表題:明治時代と現代の個人情報意識の違い】
| 項目 | 明治時代(1890年代) | 現代(2025年) |
|---|---|---|
| 個人情報保護の概念 | なし | 個人情報保護法で厳格に規定 |
| 他人の情報を紹介する行為 | 善意の行為として推奨 | 本人の許可が必要 |
| プライバシー意識 | 低い(共同体優先) | 高い(個人の権利優先) |
| トキの行動の評価 | 気遣い・親切 | プライバシー侵害の可能性 |
| 社会的価値観 | 「世話焼き」は美徳 | 「余計なお世話」と見なされがち |
月照寺で知事の娘・リヨが登場

そしてもう一つの重要な場面。
月照寺で、知事の娘・江藤リヨさんが登場。
リヨさんは東京の女学校で英語を学んだ才女で、Heavenと積極的にコミュニケーションを取れるんですねぇ。
錦織と知事は蚊帳の外。
Heavenはリヨさんに一目で好感を持った様子。まんざらでもない表情。
数日後、女中仕事に励むトキのもとをリヨが訪ねてきます。
リヨは「あなたは私のライバルなのかしら?」とトキに問いかけてきたんです。
この展開、今後どうなるんでしょうね。
なおじの洞察②:リヨさんという存在の意味
一方、県知事の娘・リヨさん。
才色兼備で、英語ペラペラ。
そして、Heavenがまんざらでもない様子を見せる。
でも、なおじの感想としては「リヨさん、何か鼻につく人だな」と。
いや、これは嫉妬じゃないですよ(笑)。
完璧すぎる人って、ちょっと苦手なんですよね。
これ、視聴者に「一波乱ありそう」と予感させる演出じゃないでしょうか。
リヨさんは、Heavenにとって「日本人女性の新しいタイプ」なのかもしれません。
トキとは違う、知的で社交的な女性。
Heavenが「日本に残るかどうか」を決断する上で、リヨさんの存在が大きく影響してくる予感が…。
川柳一句:「新聞記者 話す相手を 選ばなきゃ」
大亀伝説という日本の怪談
今回、リヨさんがHeavenに紹介したのが「大亀伝説」。
これ、Heavenにとって初めて触れた日本の怪談だったのでは?
ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)は、後に『怪談』という作品で日本の怪異譚を世界に紹介することになります。
「耳なし芳一」「雪女」「ろくろ首」。
今でも有名な怪談話を英語で書き、世界中に広めたんです。
この第41話での「大亀伝説」との出会いが、Heavenの日本の怪談への興味の始まりだったのかもしれません。
史実では、ハーンは松江滞在中に多くの怪談を収集し、それが後の『怪談』執筆の基礎になったと言われています。
知事が語る大亀伝説を、Heavenが聞いているときの表情…。
その姿に、「これが後の『怪談』につながるのか…」と。
歴史を知る者としては、感慨深い瞬間。
こういう「種まき」が、後に大きな花を咲かせるんですよね。
本日の主な登場人物(役者名)
- 松野トキ(演:髙石あかり):主人公。没落士族の娘でHeavenの女中
- ヘブン(演:トミー・バストウ):外国人の英語教師。トキの雇い主
- 江藤リヨ(演:北香那):島根県知事の娘。英語が堪能な才女(今回初登場)
- 錦織(演:吉沢亮):Heavenの同僚
- 江藤知事(演:佐野史郎):島根県知事。リヨの父
【表題:第41話の主要登場人物と相関関係】
| 登場人物 | 役者名 | 立場・役割 | トキとの関係 | Heavenとの関係 |
|---|---|---|---|---|
| 松野トキ | 髙石あかり | 主人公・女中 | 本人 | 雇い主 |
| ヘブン | トミー・バストウ | 英語教師 | 雇い主 | 本人 |
| 江藤リヨ | 北香那 | 知事の娘・才女 | ライバル? | 好意を持つ |
| 錦織 | 吉沢亮 | Heavenの同僚 | 知人 | 同僚 |
| 江藤知事 | 佐野史郎 | 島根県知事 | 間接的な関係 | 案内役 |
Q&A|ばけばけ41話に関するよくある質問
Q1:トキが新聞記者にHeavenの情報を漏らしたのは問題?
明治時代の価値観では問題視されませんでした。
当時は「個人情報保護」という概念がなく、知り合いのことを紹介するのは善意の行為と考えられていたんですね。
トキは新聞記者にHeavenのことを知ってもらい、記事にしてもらえば先生の宣伝になると考えたのかもしれません。
これは、トキなりの気遣いからの行動だったわけだとなおじは考えます。
ただ、現代の基準で見れば「プライバシー侵害」になりますよね。
時代背景を考えると、トキの行動は当時としては自然だったと言えるんじゃないでしょうか。
Q2:リヨさんはどんな人物?史実にモデルはいる?
江藤リヨは、島根県知事の娘で、東京の女学校で英語を学んだ才色兼備な女性として描かれています。
史実では、ラフカディオ・ハーンは松江滞在中に小泉セツ(トキのモデル)と出会い、後に結婚することになります。
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ドラマのリヨさんは、史実の「籠手田よし子」をモデルにしている可能性があります。
ただし、ドラマではトキとHeavenの関係が中心なので、リヨさんがどのような役割を果たすのかは今後の展開次第ですね。
H3 Q3:Heavenの「すばらしい、難しい」発言の意味は?
Heavenは、知事から「松江に住み続ければ墓を作れる」と言われ、「すばらしい、難しい」と答えました。
これは、「日本に永住するのは素晴らしいことだが、自分にとっては難しい決断だ」という意味なんでしょうね。
この時点では、Heavenはまだ迷ってた。
日本に永住するか、母国に帰るか。
そういう揺れ動く心が、この一言に表れているわけです。
しかし、史実ではハーンは後に日本に帰化し、東京で生涯を終えることになります。
人生って、どこで決断するかわからないものですよね。
筆者プロフィール
なおじ:元社会科教師(35年経験)、バスケットボール部顧問。現在は複数のブログを運営し、ドラマ評論・政治分析・歴史解説を中心に執筆。朝ドラレビューと川柳が得意。穏やかな語り口で初心者にもわかりやすく解説することをモットーにしています。
