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『あんぱん』第7話考察:草吉の6割要求に隠された真意とは!

目次

朝田家の危機と草吉の登場——パン屋の始まり

みなさん、第7話見ましたか?

朝田家に次々と不幸が襲いかかって、ハラハラしちゃいましたよね。

まず、釜次(吉田鋼太郎)が第6話で石材に腕を挟まれて骨折。

「全治三か月」という診断が下って、石屋の仕事ができなくなっちゃうんです。

そこへ追い打ちをかけるように、羽多子(江口のりこ)の内職も打ち切られちゃった。

米びつを覗き込む羽多子とくら(浅田美代子)の不安そうな表情が、家計の逼迫ぶりを物語っていましたよね。

そんな中、のぶ(永瀬ゆずな)が思いついたのが、草吉(阿部サダヲ)にパンを作ってもらって売るという案。

学校でも弁当を食べられないほど追い詰められたのぶが、家族のために立ち上がる姿に胸を打たれた人も多いはず。

でも、のぶが草吉を家に連れてきたとき、釜次が猛反対したんです。

「よそ者を家に入れるな」って怒鳴っちゃって。

草吉も「願い下げだ」って言って去っていく。

のぶと嵩(木村優来)は落胆するけど、あきらめきれなくて草吉を追いかけていくんです。

駅での決断シーン——草吉の心の揺れ動き

ここからが第7話の山場。

のぶと嵩が必死に説得する中、草吉は「人生はな、思い通りにはならないもんなんだ」って言って改札をくぐっちゃうんです。

でも、ここで意外な展開が!

汽車に乗ったはずの草吉が突然現れるんです。

そして、こう言うんです。

「団子屋、呼んでこい。あんこがなきゃ、あんぱんにならねえだろ。ただし、条件がある。売上の6割は俺がもらうぞ」

えっ?6割も?って思ったそのとき、草吉がまた言うんです。

「交渉成立だなあって、バカ!俺が6割取ったら、おまえらに金入らないぞ」

なんだか矛盾してますよね。

6割要求しておいて、すぐに「そんなの無理だ」って自分で否定しちゃう。

でも、最後にこう言うんです。「仕方ねえな。とりあえず1回だけだ。その後のことは約束できん」

この草吉の言動、単なる強欲なのか、それとも何か深い意味があるのか。

「6割要求」の真意は何なんでしょうか?

そして「とりあえず1回だけ」って言ってるけど、これってどういう意味なんでしょうか?

草吉の心の中で何が起こっていたのか、想像するとワクワクしちゃいますよね。

のぶたちへの思いやりと、職人としてのプライド。

そして、風来坊としての自由な生き方。

これらが複雑に絡み合って、あの矛盾した言動になったんじゃないかな。

草吉の二面性——金銭への執着と情への脆さ

草吉というキャラクター、本当に面白いですよね。

一方では徹底的にお金にうるさいのに、もう一方では思わぬ優しさを見せる。

この二面性が視聴者の心をグッと掴んでいます。

第2話では、自分が焼いたパンに10銭の値段をつけ、釜次さんが「まけろ」と言っても「びた一文、まけられません」ときっぱり断りました。

当時の10銭は現代の感覚では500〜1000円程度でしょうか。

労働者の日当の約1/10に相当する金額だといいます。

だから10銭は、決して安くはない価格だったんです。

それでもお金に関しては妥協しない厳格さがあります。

そして第4話では、まさに自分自身が「ブーメラン」を食らうんです。

広島行きの三等切符(4円40銭)を買おうとしたものの、20銭足りなくて。

「少しまけてもらえませんか?」と出札係に頼むも「あいにく、それはできかねます」と断られちゃうんですよね。

自分がパンの値段を一切まけなかったことへの「しっぺ返し」という見方もSNSでは広がりました。

でも、第5話ではまったく違う一面を見せます。

結太郎さんが亡くなって悲しみに暮れる朝田家に、草吉はあんぱんを届けたんです。

そのあんぱんが朝田家の人々に「生きる力」を与える場面は、多くの視聴者の涙を誘いました。

そして第6話では、なんとあのあんぱんの代金を集金しに来るという徹底ぶり!

「ほんまに銭取るがか?」と釜次さんに言われても、当然のように代金を要求する草吉。

「人に寄り添う温かい心を持っていながら、金にがめついところもある草吉の一筋縄ではいかない人物造形」が魅力なんですよね。

この矛盾する二面性こそが草吉という人物の複雑さを表しています。

風来坊のパン職人として生きていくために、お金への執着は生存戦略なのかもしれません。

でも、本当に困っている人を見ると、放っておけない優しさも持ち合わせている。

そんな草吉の姿に、私たちは人間らしさを感じるのではないでしょうか。

「6割要求」の真意を探る——草吉は何を伝えたかったのか

さて、第7話の衝撃的な「6割要求」ですが、これはいったい何を意味しているのでしょうか?

まず注目したいのは、草吉がこの発言をしたタイミングです。

一度は「願い下げ」と去り、改札をくぐって汽車に乗るはずだったのに、戻ってきて言ったセリフです。

この行動自体が示唆に富んでいますよね。

そして「売上の6割は俺がもらうぞ」と言ったすぐ後に「交渉成立だなあって、バカ!俺が6割取ったら、おまえらに金入らないぞ」と自ら否定しています。

最終的に「仕方ねえな。とりあえず1回だけだ。その後のことは約束できん」と言って協力を承諾しています。

この矛盾した言動について、いくつかの解釈を考えてみました。

まず一つは、のぶたちの「覚悟」を試している可能性です。

「それくらいの条件でも受け入れる覚悟があるか」を確かめたかったのかもしれません。

実際、彼はすぐに「バカ!」と言って自分の要求を打ち消していますから。

また、草吉の風来坊という設定も関係しているでしょう。

「風来坊のパン職人」として定住を好まない草吉が、「とりあえず1回だけ」と条件をつけたのは、長期的な関わりを避けたい気持ちの表れかもしれません。

大正末期から昭和初期という時代背景も考慮する必要があります。

この時代、職人は自分の技術で生計を立てていく必要がありました。

そんな中で草吉は「汽車賃も払えないほど困っている」状況だったことが第4話で描かれています。

そのため、一見厳しい条件を出すことで、自分の技術に対する正当な評価を求めていた側面もあるでしょう。

SNS上では「ヤムおんちゃんいいキャラしてる」「邪悪なジャムおじさん」などと評されていました。

視聴者は草吉の複雑なキャラクター性に惹かれているようです。

「優しい。けど、いい人ではない」という評価もあり、この矛盾こそが草吉の魅力とも言えますよね。

結局のところ、草吉の「6割要求」は単なる金銭的な交渉というより、のぶたちとの関係性を定義するための条件提示だったのではないでしょうか。

自分の立場を明確にしつつも、最終的には助けの手を差し伸べる

そんな草吉らしい、強がりと優しさが入り混じった言動だったと思います。

これから始まる朝田家でのパン作り。

草吉の一見厳しい「6割要求」の裏に隠された真の意図が、今後の展開でさらに明らかになっていくことでしょう。

銀座木村屋との関連性とイースト菌考察

第2話で気になったシーンがありましたよね。

河原で草吉と会話する中で、嵩(木村優来)「僕、あれと同じくらいおいしいパン、前にも食べたことがある」「父さんが会社の帰りに買ってきてくれたんです。銀座のパン屋さんで」と言ったとき、草吉の表情が一変したんです。

この「銀座のパン屋」というキーワードに草吉が反応したことから、「草吉は銀座木村屋で修行していたのでは?」という憶測がSNS上で広がっています。

銀座木村屋といえば、日本初のあんぱんを生み出した老舗中の老舗。

1874年(明治7年)に創業者の木村安兵衛と次男の英三郎が開発したあんぱんは、当時の明治天皇にも献上されたほどの逸品でした。

特に注目したいのが、パンを発酵させる「酵母」の話。

当時の日本では西洋のようなイースト菌を使わず、木村屋は「酒種酵母」という日本独自の発酵種を開発したんです。

これは米と麹から作られる発酵種で、日本人の口に合うふんわりとしたパンを実現しました。

草吉がどんなイースト菌(発酵種)を使ってパンを焼いているのかは、まだ劇中では明らかにされていません。

でも、もし本当に銀座木村屋で修行していたとしたら、彼が使っているのは酒種酵母かもしれませんね。

木村屋では現在も100年以上前から続く伝統の酒種発酵種と製法を守り続けているそうです。

「本場仕込み」と評されるほどの草吉のパン作りの技術は、この伝統ある技法に根ざしているのかもしれません。

そして、草吉が大事そうに抱えているカメの中身は、『酒種酵母』なんだと予想してます。

草吉が「風来坊」という設定も興味深いですよね。

もしかすると、何か事情があって木村屋を去り、その技術を持って各地を放浪していたのかも。

「銀座」という言葉に対する彼の反応は、そんな過去を匂わせるものだったのでしょう。

今後の展開で、草吉と銀座木村屋の関係が明らかになるのか、楽しみですね!

今後の展開予測:第8話予告から

第8話の予告を見ると、草吉がついに朝田家でパン作りを始めることになりそうです。

のぶの懇願を受け、草吉は「1回きりの約束」であんぱんを作ることに同意します。

釜次は相変わらず不服そうな表情ですが、それをよそに草吉は桂(小倉蒼蛙)らの協力を得て即席のパン窯を作り始めるんです。

この即席パン窯づくりのシーンは、草吉の職人としての知恵と工夫を見ることができそうで楽しみですね。

そして、無事に焼き上がったあんぱんは次々と売れて大成功!

のぶは改めて草吉に頭を下げ、羽多子も釜次にパン屋をやらせてほしいと頭を下げ、釜次はしぶしぶながらも了承する、という展開になるのでは…。

ここまではハッピーな展開なのですが、予告によると翌日には草吉の姿が見えなくなってしまうとのこと。

この突然の失踪は、「とりあえず1回だけ」という彼の言葉通りの行動なのか、それとも何か別の理由があるのか…。

草吉の「風来坊」という生き方と、朝田家との新たな絆の間で揺れ動く彼の心情を表しているのかもしれません。

第7話で見せた「6割要求」と同様、表面上の言動と本心の間に微妙なギャップがある草吉らしい展開になりそうですね。

草吉の失踪後、朝田家はパン屋としてどのように歩み始めるのか、そして草吉は再び彼らの前に現れるのか、次回の展開が今から待ち遠しいです!

結論:草吉が体現する「逆転しない正義」

最後に、草吉という人物が物語の中で体現しているものについて考えてみました。

草吉の「金銭にはシビアだけど、困った人は放っておけない」という矛盾するようで一貫した行動原理。

これこそが、後のやなせたかしが「アンパンマン」で描いた「逆転しない正義」の原型ではないでしょうか。

「アンパンマンのマーチ」には「何のために生まれて 何をして生きるのか」という問いがあります。

やなせたかしはこの答えを「それは自分を犠牲にしても誰かを助けること」としました。

草吉は「6割要求」という強気の条件を出しながらも、結局は朝田家のために自分の予定を変え、力を貸す決断をします(8話以降ですが…。)

大正末期から昭和初期という激動の時代において、草吉は生きるための現実的な知恵と、他者を思いやる心の両方を持ち合わせた人物として描かれています。

お金を大切にしながらも、本当に困った人には手を差し伸べる。

これが当時の「正義」の一つの形だったのかもしれません。

今後、草吉がのぶやその家族にどのような影響を与え、どのように「アンパンマン」の世界観につながっていくのか、ますます目が離せなくなりそうですね!

あんぱんー7

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