
「受験票を届けるために走る少女の姿に、日本中の涙腺が崩壊した——。」
朝ドラ「あんぱん」第18話も、たった15分間の放送で視聴者の心を鷲掴み。
今田美桜演じるのぶの全力疾走シーンから、竹野内豊演じる寛の「後継ぎはいらない」という深い愛情を秘めた言葉まで。
受験日という人生の岐路に立つ若者たちと、それを見守る大人たちの姿が描く人間ドラマに、全国の視聴者が息をのみました。
今回は「神棚の受験票」事件に翻弄される嵩と、それを救おうとするのぶの友情、そして対照的な親の姿が織りなす、涙なしには語れない第18話の感動ポイントを掘り下げていきます。
あの走りには何が込められていたのか、あの「毒親」ぶりの裏側にある真実とは——「あんぱん」が問いかける家族の形と、自分の道を見つける旅に、一緒に心を寄せてみませんか。
のぶの全力疾走シーン – 友情が生んだ感動の瞬間

受験票を届ける決死の覚悟
今回の第18話で最も印象的だったのは、なんといってものぶの走りです。
受験票を忘れた嵩のために、彼女は全力で駆け抜けました。
今田美桜の演技がすごい!
息を切らしながらも必死に前に進む姿に、わたしは思わず前のめりになりました。
ドラマ内では、のぶが学校まで走る様子が丁寧に描かれています。
汗をかきながら、時には転びそうになりながらも、決して立ち止まらない。
のぶの人間性、のぶの崇に対する隠れた思いが表れていて、胸がキュッとなりました。
視聴者の心を震わせた理由
SNSでも「のぶちゃんの必死な全力疾走にいつも心をうたれる」「今日も泣いた。泣くシーンじゃないのに」という声が殺到しました。
なぜこの走りシーンがこれほど心を打つのか?
それは「誰かのために全力を尽くす」純粋さが、現代社会でますます貴重になっているからだと思います。
自分のことじゃなくて友達のため。
そんな純粋な気持ちがあふれるのぶの走りに、多くの視聴者が自分の青春を重ねたのではないでしょうか。
わたし自身、友達のために全力で何かをした記憶が蘇ってきました。
寛の「後継ぎはいらない」発言 – 理想の父親像

子どもの自由を願う親心
竹野内豊演じる寛が放った「この病院はわし一代でじゅうぶん。跡取りはいらん」という言葉。
これには多くの視聴者がハッとさせられたようです。
寛の発言は単なる建前ではありません。
ドラマの中でも、彼の表情や声のトーンから本気の想いが伝わってきます。
子どもたちには自分の人生を生きてほしいという親心の表れなんですよね。
この価値観、昭和初期としては相当進んでます!
「何をしながら生きるのか、見つかるまで必死でもがけ」の深み
寛の「何をしながら生きるのか、見つかるまで必死でもがけ」という言葉。
これぞ朝ドラの金言ですよね。
この言葉が刺さるのは、現代の私たちにも通じる普遍的なメッセージだからです。
いまだに「家業を継げ」「安定した職業に就け」と子どもの人生を縛る親も少なくありません。
わたし自身も進路で親と揉めた経験があるので、寛の器の大きさにジーンときました。
子どもの可能性を信じて待てる親って、本当に素敵だと思います。

私自身は、自分の子たちに
寛と同じようなことを言ったのですが、
実は、内心淋しい。
でも、口に出さない…。
複雑な母子関係が描く家族の形


登美子の迷惑な親心と受験票事件
松嶋菜々子演じる登美子の登場シーン、みなさんどう感じました?
「受験票を神棚に置いた」という発言に、思わず「えぇ~!」と声が出ました。
ドラマでは登美子が「合格祈願」として受験票を神棚に上げていたことが明らかに。
でも、肝心の当日に嵩に言わなかったのはなぜ?
SNSでも「松嶋菜々子見事な毒親」という辛辣な声が上がっていました。
一方で見逃せないのは、伯母さんの存在です。
彼女も登美子と一緒に祈ります。
あれ、この二人仲が悪かったのでは…?
嵩のことになると、同盟を組んじゃうんですね。
「千代子(戸田菜穂)伯母さん、登美子と仲良くするなんて、人が良すぎない」という意見多数。
「寛おじさんも、千代子おばさんも、本当にいい人。」
「こういう大人が子供のそばにいたら、アンパンマンが育つよね。」



同感、同感
千尋の本当の夢の告白シーン


「本当は法学を学びたかった」と告白する千尋のシーン。
これも今回の重要な場面でした。
千尋が医者になろうとしたのは「兄のため」ではなく、自分の意志(血が怖いから医者は無理。だけど人を救いたい)だったと語ります。
だから法学を目指す。
この葛藤、青春の迷いそのものですよね。
私自身も若い頃、周囲の期待と自分のやりたいことの間で悩んだことがあります。
そして、自分の子供たちには「こうなってほしい」という思いとは違った夢を語られた経験もあります。
だからこそ千尋の告白には「あるある!」と共感しました。
自分の本音と建前の間で揺れる姿は、多くの視聴者の心に響いたはずです。
物語に彩りを添える脇役たちの存在感


屋村からの特製あんぱんに込められた思い
阿部サダヲ演じる屋村からのプレゼント「粘り強いあんぱん」。
これも感動ポイントでした!
ドラマでは屋村が「受験には粘り強さが必要」という理由で、特製あんぱんを作ってのぶに渡す場面が。
単なる食べ物ではなく、応援の気持ちや励ましが形になっています。
「あんぱん」というタイトルの意味が、こういう場面でジワジワと伝わってきますよね。
わたしもパン好きなので、あんぱんに込められた温かさに心がほっこりしました。
ドラマタイトルの深い意味を感じる瞬間でしたね。
瀧内公美登場で広がる物語の可能性
最後のシーンで登場した瀧内公美演じる女子師範学校の教師・黒井雪子。
この人物の登場に「おっ!」と思った視聴者も多いはず。
SNSでも「NHK御用達俳優瀧内公美登場期待大」「この後どう絡んでくるのか楽しみ」という反応が見られました。
瀧内公美といえば「クジャクのダンス、誰が見た?」など話題作に多数出演。
NHKドラマの常連俳優でもあります。
彼女の登場は今後の展開を示唆していて、のぶの成長にどう関わっていくのか?
次回以降の視聴意欲をグッと高めてくれる演出だと思います。
個人的には厳しくも優しい師匠になりそうな予感がします!


第18話から読み取る人生のメッセージ


「何のために生まれて、何をして生きるのか」という嵩の自問自答。
この普遍的なテーマが「あんぱん」の核心にあると感じます。
15分という短い放送時間にもかかわらず、第18話は若者の迷いと決断、そして周囲の大人たちの関わりを濃密に描きました。
特に対照的なのが、のぶと嵩の姿。
以下ネタバレになります。
のぶは合格を知った喜びを爆発させ、その喜びを嵩と分かち合おうと走り出します。
一方の嵩はまだ進む道を模索中。
でも、その迷いも含めて青春の尊さを感じずにはいられません。
「あんぱん」がモデルとしているやなせたかしさんの半生を知っていると、この若者たちの姿がより深く感じられます。
今はまだ迷っていても、いつか大きな花を咲かせる。
みなさんは第18話のどのシーンに心動かされましたか?
明日も朝からキュンと心が温まる展開に期待しています!


付録:「アンパンマンのマーチ」の歌詞
「何のために生まれて、何をして生きるのか」というフレーズは、子どもたちに親しまれている「アンパンマンのマーチ」の中に出てくる深い問いかけですね。
この主題歌は作詞をやなせたかし、作曲を三木たかしが担当しています。
以下が「アンパンマンのマーチ」の全歌詞です:
そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
なんのために 生まれて
なにをして 生きるのか
こたえられない なんて
そんなのは いやだ!
今を生きる ことで
熱い こころ 燃える
だから 君は いくんだ
ほほえんで
そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ 胸の傷がいたんでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
なにが君の しあわせ
なにをして よろこぶ
わからないまま おわる
そんなのは いやだ!
忘れないで 夢を
こぼさないで 涙
だから 君は とぶんだ
どこまでも
そうだ おそれないで
みんなのために
愛と 勇気だけが ともだちさ
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
時は はやく すぎる
光る 星は 消える
だから 君は いくんだ
ほほえんで
そうだ うれしいんだ
生きる よろこび
たとえ どんな敵が あいてでも
ああ アンパンマン
やさしい 君は
いけ! みんなの夢 まもるため
この歌には「命」と「夢」という深いメッセージが込められています。
一見子ども向けのアニメソングに見えますが、「なんのために生まれて なにをして生きるのか」という人生の根本的な問いかけや、「なにが君のしあわせ なにをしてよろこぶ」といった哲学的な問いを含んでいます。
特に興味深いのは、ホスピスでのボランティア活動をしていた方が、この歌詞の深い意味に気づいたエピソードです。
小学校での「いのちの授業」で、この歌詞が紹介されたとき、最初は誰も何の歌か分からなかったそうです。
しかし低学年の子どもたちが「アンパンマン!」と答えたことで、会場にどよめきが起こったといいます。
子どもたちが楽しく歌うこの曲には、実は生きることの意味や、他者のために生きる喜びという深いテーマが織り込まれているのです。








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