あんぱん第38話|河合優実が魅せる蘭子の言葉にならない悲しみ

セリフなき蘭子の表情が、戦争の真実を叫んでいた！

NHK連続テレビ小説「あんぱん」第38話が視聴者の涙を誘っています。

河合優実演じる蘭子の婚約者・豪（細田佳央太）の戦死の知らせが届くシーンから始まる本エピソードで、

最も心を揺さぶられたのは言葉を発しない蘭子の表情でした。

家族が「豪は立派だった」と口にする中、無言を貫く蘭子。

そして石置き場での「どこが立派なのか」という問いかけ。

セリフが少ないからこそ際立つ河合優実の演技力と、戦時下の価値観に静かに抵抗する蘭子の姿に、

SNSでは
「蘭子ちゃんの悲しみに涙が止まらない」「河合優実さんの無言の演技に震えた」
といった反響が多数寄せられています。

本記事では、第38話で描かれた蘭子の言葉にならない悲しみと、

初の朝ドラ出演となる河合優実の圧巻の演技について掘り下げます。

また、この豪の戦死という出来事が、後のアンパンマン誕生にどうつながっていくのかにも注目していきます。

１．あんぱん第38話のあらすじ【ネタバレ注意】

１-１．豪の戦死の知らせ

第38話では衝撃の展開が視聴者を待ち受けていました。

朝田家では、原豪（細田佳央太）の戦死の報せを受け、しめやかに葬儀が営まれていました。

朝田家の人々は、原豪の戦死の報せに全員が悲しみのどん底にありました。

家族が悲嘆に暮れる中、「豪は立派だった」「お国のために立派に」と口々に言葉をかける様子が描かれていますが、

蘭子だけが押し黙るという対比が印象的です。

朝田家の一人一人が、自分なりに自分の悲しみと戦っていました。

釜次の手は震え、羽多子やくら、メイコも声を失い、家中が凍りついていました。

１-２．のぶと蘭子の対照

のぶと蘭子の姉妹の対照的な反応が物語に深みを与えています。

「深夜、線香を絶やさず起きている蘭子に、朝田のぶ（今田美桜）は掛ける言葉がない」
物語のト書きにそうあります。

のぶは『豪ちゃんはお国のために…立派に…ご奉公したがです』と言葉を絞り出し、

蘭子はのぶの言葉を聞いて押し黙る。

この対比…。

蘭子はみんなのいるところから離れ、一人店番をしています。

姉妹の対照的な反応。

この姉妹の対立が、戦時下の異なる価値観を象徴しているようでした…。

２．河合優実の蘭子演技が話題に

２-１．無言の演技が魅せる感情

河合優実の表現力が視聴者の心を捉えています！

セリフがほとんどないシーンでも、表情や仕草だけで蘭子の複雑な感情を表現する迫真の演技が話題になっています。

特に線香を絶やさないように深夜まで起きている姿に、

SNSでは「朝からぼろぼろ泣いちゃった」「豪ちゃんにもう会えない蘭子の慟哭」「涙腺崩壊」といった反応が続出しています。

日刊スポーツでも「台詞のないシーンの表情や仕草で視聴者の心を揺さぶる若手実力派の才能をいかんなく発揮している」と評価されていました。

２-２．河合優実の朝ドラ初挑戦

「あんぱん」が初の朝ドラ出演となる河合優実さん、実力が光っています！

マイナビニュースのインタビュー記事によると、

「朝ドラは毎日放送されていて、ものすごい数の日本中の方々が見ている特別な枠」と語っており、

「誰かの記憶になればいいな」と期待を寄せていました。

朝ドラ初出演ながら、SNSでは

「ヒロインが食われかけてる」「河合優実さんの演技が素晴らしくて朝ドラがまるで映画みたい」という絶賛の声が続々。

河合さん本人は

「この時代にちゃんと戦争にノーを言う人をいま演じられたのは、すごく意義があると感じた」と語り、

「蘭子はずっと反戦を貫いていく」と役についての思いを明かしています。

この反戦の思いが後のアンパンマン創作の理念につながっていくのでしょう！

３．豪の戦死と蘭子の問いかけ

３-１．「どこが立派なのか」

第38話の最大の見どころは、蘭子の感情が爆発するシーンです。

石置き場で豪との思い出に浸る蘭子が、のぶに「どこが立派なのか」と問いかけます。

蘭子は「みんなが立派やという度に、何遍も何遍も聞く度に、うちは悔しゅうてたまらん」と心の内を吐露します。

そしてのぶが

「豪ちゃんは、蘭子や、うちの家族や、この国の人らあのために、命を懸けて、戦うたがや。やき、立派やと、言うちゃりなさい」と諭そうとすると、

蘭子は「どういて。豪ちゃん、もうもんてこん（帰ってこない）のに」と涙ながらに反論するシーンが描かれています。

３-２．戦時中の価値観への問い

蘭子の問いかけには戦時中の価値観への強い疑問が込められています。

のぶが「豪ちゃんの戦死を、誰よりも、蘭子が誇りに思うちゃらんと」と言うと、

蘭子は「お姉ちゃん、本気でそう思うちゅうがかえ？
男の子は兵隊になって戦争に行きなさい。
命を惜しまず戦いなさい。豪ちゃんみたいに名誉の戦死をしなさい。
戦死したら、みんなで立派やと言いましょうって」と畳みかけます。

そして「そんなの嘘っぱちや！みんな嘘っぱちや！」と叫び、

「うちは豪ちゃんのお嫁さんになるがやき。絶対にもんてきてよって言うたがよ」と涙があふれる場面が描かれています。

中園ミホ氏の脚本によるこのやりとり…。

泣かされました。

私だけではなく、視聴者の心に強く響いたでしょう。

４．今田美桜と河合優実の姉妹演技

４-１．今田美桜の優しい演技

朝田のぶ役の今田美桜さんの繊細な演技も注目を集めています！

豪の戦死を受けて言葉を失う姉の心情を静かに表現する姿が視聴者の共感を呼んでいます。

今田美桜さんは「のぶの立場も複雑で、教師として時代の価値観を教えなければならない」と語っており、

その葛藤が演技に表れています。

河合優実さんはインタビューで「今田さんがいることで『あんぱん』の現場が柔らかく、楽しくなっている」と評価し、

「今田さんは、自分が『あんぱん』に参加して良かったなと思わせてくれるヒロイン」と座長としての姿を称えています。

４-２．姉妹の対照的な反応

のぶと蘭子の姉妹は戦争への向き合い方が対照的です！

第38話での「のぶは『豪ちゃんはお国のために…立派に…ご奉公したがです』と言葉を絞り出し」、

一方で蘭子は「豪ちゃん、もうもんてこん（帰ってこない）のに」と反論する様子が描かれています。

のぶは教師という立場上、時代の価値観に従わざるを得ない状況にあり、

蘭子は恋人を失った悲しみから戦争そのものに疑問を持つという対比が描かれています。

この姉妹の対立、信の心も蘭子の心も痛いほどわかってしまい、悲しい…。

５．視聴者の反応と今後の展開

５-１．SNSでの反響

第38話放送後、SNS上で大きな反響を呼んでいます！

検索結果によると、Xでは「豪ちゃん」「蘭子ちゃん」がトレンドに入り、

多くの視聴者が感動を共有していました。

「朝からぼろぼろ泣いちゃった」「豪ちゃんにもう会えない蘭子の慟哭」「涙腺崩壊」といった声が殺到し、

「神回」との評価も見られます。

また「河合優実さんの演技が素晴らしくて朝ドラがまるで映画みたい」「河合優実さん、最高の演技をありがとう」
といった河合優実さんの演技を絶賛する感想も数多く寄せられ、

朝ドラファンの間で強く心を動かされた回となりました。

５-２．今後の物語展開

豪の戦死は物語の大きな転換点になりそうです！

第39話では「嵩の下宿先に弟・千尋からの手紙が届き、その中に豪の戦死について書かれていた」という展開が待っています。

視聴者の中には「豪ちゃんは生きてる」「戦死は誤報！」「豪ちゃんは絶対に帰ってくる！」
と信じたい気持ちを表す声も多く見られます。

神回第38話は、NHKプラスでは放送終了後から7日間限定で視聴可能。

第38話をもう一度見たい方は忘れずにチェックしてくださいね！

６．まとめ：言葉にならない悲しみの表現力

「あんぱん」第38話は、戦争の悲劇を個人の感情を通して描き、多くの視聴者の心を揺さぶりました。

特に河合優実さん演じる蘭子の無言の演技に、

「朝から号泣した」「涙が止まらない」という反響が続出しています。

現代の視聴者が戦時中の価値観に疑問を投げかける蘭子の「どこが立派なのか」という問いに強く共感している様子が伺えます。

「立派だった」という言葉で片付けられない戦争の犠牲と喪失の痛みは、

2025年の今日を生きる私たちにも深く響くメッセージです。

この体験が後に「アンパンマン」の「誰かのために生きる」という思想や

「逆転しない正義」の理念につながっていく過程が、今後の展開の重要なポイントになるでしょう。

明日5月22日放送の第39話では、豪の形見をめぐる蘭子の心情や、のぶの葛藤がさらに描かれるとのことです。

朝ドラ「あんぱん」第38話は、河合優実さんの静かな演技力が光り、

戦争の真実と人間の尊厳を問う、心に残る『神回』と呼べるエピソードでした。