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日本のサイバー防衛無能で負ける と兼原信克氏批判する

サイバーセキュリティー
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サイバー攻撃と日米同盟の穴

第20回中国共産党大会は、習近平総書記の第三期続投を決めた。李強氏などの側近が政権を固めた。もはや「習近平組」といった風情である。ロシアのプーチン大統領のウクライナ戦争という蛮行が示すのは、長期独裁政権の劣化である。独裁者がどれほど愚かな決定をしても誰も諫言できない。台湾有事の暗雲はますます重く垂れ込める。中国の台湾攻略はグレーゾーンでのサイバー攻撃による電力網、通信網の遮断から始まるだろう。日本も自衛隊、米軍基地のある沖縄などの離島の電力が落とされる恐れがある。

産経新聞令和4年11月2日水曜日7面より

  元内閣官房副長官補 同志社大特別客員教授 兼原信克先生は上のように語る。
 先生のような専門家でなくても、台湾有事や、尖閣有事の場合はサイバー攻撃による電力網、通信網の遮断から始まるだろうと言うことは十分に予想できる。
 そして、この点こそ「日本の弱点」ではないかと、心ある日本人は捉えているはずだ。

~今の日本のサイバーセキュリティ能力では、中国からの本格的なサイバー攻撃にはとても対応できない。各国のサイバー軍は数千から1万人の専門家からなる。平成30年防衛大綱でサイバー防衛の抜本的強化が謳われたにも関わらず、自衛隊のサイバー防衛隊は500人程度に過ぎない。日本が本格的サイバー防衛に対して無能であり続けるのには理由がある。

産経新聞令和4年11月2日水曜日7面より

 平成30年には、この「日本の弱点」に気付き、少なくとも「サイバー防衛の抜本的強化が謳われ」ていたのだ。それなのに、対策が未だに打てていない。
 理由があるというが、一体その理由とは何か。

第1の理由

第一に、不正アクセス防止法不正指令電磁的記録罪が平成の自衛隊に適用されていることである。

 不正アクセス防止法不正指令電磁的記録罪これは一体何か?
 これが、どうサイバー防衛にマイナスに働いているのか。

 サイバー防衛では、敵対的な国家の諜報機関、軍事機関から送られてくる高度で執拗なサイバー攻撃(APT)に対し、発信源を突き止め(アトリビューション)、敵コンピューターに逆侵入(ハックバック)して警告する。諸外国ではサイバー防衛は政府全体、重要インフラを含め通常軍が行う。発信源特定までは民間でもできるが、軍隊だけが正当な業務として敵対国家の軍隊の暗号解読を日頃から行い、敵のコンピューターに逆侵入しているからである。

産経新聞令和4年11月2日水曜日7面より

 サイバー攻撃を受けたら、まず「発信源を突き止める」、すかさず「逆侵入」する。これが出来ないとダメ。そして、これが出来るのは、軍隊だけ。
 しかし、日本は、自衛隊が「暗号解読」業務を、任務として日常行うことができない。当然「敵コンピュータに逆侵入することができない。」
 日本は、ずっとこういう実態が続いている。

産経新聞:元内閣官房副長官補 同志社大特別客員教授 兼原信克先生

海外の常識と隔たる日本の態勢

日本では、自衛隊がサイバー防衛に踏み込めない。速やかに不正アクセス防止法、不正電磁的記録罪の要件を改正して自衛隊への適用除外を認めるべきである。

産経新聞令和4年11月2日水曜日7面より

 なぜ、自衛隊(日本)が「暗号解読」業務を、「任務として日常行うことができない」、とか、「敵コンピュータに逆侵入できない」とかいう実態になっているのか、それは、不正アクセス防止法、不正電磁的記録罪の要件によって、自衛隊への適用除外がされていないからだという。

 「なんだそれは」、だ。

 しかもこれについては、おそらく平成30年から気付いていた。それを改正できないということは、反対勢力の存在、そして反対勢力の人々の力が強いということだ。

 第2の理由

 縦割り行政の弊害である。インテリジェンスや治安、防衛にかかる防衛相、警察庁等と、通常のデータ通信にかかるデジタル庁、経済産業省、総務省の関係が分断・遮断されているのである。特に、秘密保全に厳しい規制を持つ前者は、後者を信頼しない。官房長官の直接の指示の下で、双方を強力に統制して総合的なサイバーセキュリティ政策を打ち出す司令塔が必要である。

産経新聞令和4年11月2日水曜日7面より

 その通りだ。いちいちもっとも。
「防衛省・警察庁」対「デジタル庁・経済産業省・総務省」の分断、各省独自路線では、諸外国の脅威に対抗できない。司令塔が必要だ。
 しかし、そのためにサイバーセキュリティーセンターがあるのでは?

現在の内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の能力は限られている。発展解消して内閣に専属のサイバーセキュリティ局を置くべきである。それが司令塔となりサイバー防衛を完遂するには、直轄の実働部隊が必要である。そのためには、 1万人規模のサイバー情報センターを設置することが不可欠である。
 そこに自衛隊サイバー防衛隊を兼任発令して政府全体、重要インフラ防護の権限を与えることが必要である。またサイバー空間を守るために日本中にセンターを設置し、マルウェアの侵入を常時監視する。天文学的なすべてのデータをスーパーコンピューターに流し込み、人工知能(AI)を駆使してデータベースを作り、マルウェア、スパイウェアを見つけ出す。
 するとハンター部隊が発信源を特定して逆侵入を行ない発信者に警告する。これが「ハント・フォワード」と言われる普通の国積極防衛である。組織編成に関しては、内閣衛星情報センターがモデルになり得る。

産経新聞令和4年11月2日水曜日7面より

 日本は、「普通の国積極防衛」ができていない。
「日本は、普通の国ではない」、という自覚が内閣初め、国を率いるリーダーたちにあるのか?

 日本には、兼原先生のような頭脳が存在している。生かさなければならない。それなのに「重要インフラを守る」態勢を作れずに5年もの時を無駄にしているのだ。

日本的時代錯誤を排せ

~日本では必ず検閲の禁止などを規定した憲法21条問題が出てくるが、特殊日本的な時代錯誤である。サイバー空間の安全確保は、検閲とは全く異なる正当な国家防衛業務である。

産経新聞令和4年11月2日水曜日7面より

 「サイバー問題を、憲法21城の検閲問題にすり替えるのは、時代錯誤」
 これも、兼原先生のおっしゃるとおり。だが、憲法解釈問題に早く決着をつけないといけない。これを国会でしっかり議論するのは議員の責任だ。
 「無駄な殊に、無駄な時間を割かず、必要な議論をしなければならない。」
 「揚げ足取り」ばかりをやっている場合ではない。


 

 

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